宮沢賢治の詩「S博士に」の直筆草稿見つかる 主治医の蔵書から

2020年、宮沢賢治(1896~1933年)の出身地、岩手県花巻市に寄贈された、故佐藤隆房氏のコレクションから見つかった賢治の作品、詩「S博士に」の草稿が、本人の直筆の可能性が高いことが判明した。
この草稿は、岩手県花巻市の総合花巻病院の前身、花巻共立病院の初代院長だったのが佐藤隆房氏で、賢治の主治医であり「S博士に」のモデルとされる。草稿の真贋判断を担ったのが堀場製作所のグループ会社、堀場テクノサービス(所在地:京都市南区)のX線分析装置。これまでゴッホの絵画や江戸時代の浮世絵の分析に協力しているという。
宮沢賢治は「銀河鉄道の夜」などで知られる岩手県花巻市出身の詩人・童話作家。

中国の探査機 火星着陸に初めて成功 旧ソビエト,米国に次ぎ

中国の国営メディアは、同国の無人探査機「天問1号」が5月15日午前、初めて火星への軟着陸に成功したと伝えた。火星への着陸は旧ソビエト、米国に次いで3カ国目。探査機に搭載された探査車が今後火星の表面を走行し、地形・土壌など地表面の探査を実施する予定。成功すれば米国に次いで2カ国目となる。

国家と人々の安寧祈願 京都・葵祭「社頭の儀」路頭の儀 中止

京都三大祭の一つ、下鴨神社(所在地:京都市左京区)と上賀茂神社(所在地:京都市北区)の祭礼「葵(あおい)祭」が5月15日あり、祭事の一つ「社頭(しゃとう)の儀」が参列者を限定して行われた。下鴨神社では午前11時ごろ、天皇のお使いが舞殿に昇り、国家と人々の安寧を祈願する祭文を読み上げた。
ただ、葵祭のハイライト、平安時代の雅な貴族の装束で約500人が都大路を練り歩く「路頭(ろとう)の儀」は、新型コロナウイルスの感染拡大で2020年に続き中止された。

東大寺 東京芸大が復元した「執金剛神立像」2体を公開

東大寺(所在地:奈良市)は、東京芸術大から寄贈された国宝「執金剛神立像(しゅこんごうじんりゅうぞう)」の復元模刻2体を報道陣に公開した。同大は東大寺や東京理科大とともに、科学分析に基づいて、本体を彫刻、彩色し、約10年がかりで完成させたという。
復元を手掛けたのは、東京芸術大学保存修復彫刻研究室の「東大寺法華堂執金剛神立像完全復元プロジェクト」。制作資金の一部はクラウドファンディングで募り、約1,800万円が集まった。
執金剛神立像(高さ173cm)は奈良時代の8世紀中ごろの作。東大寺法華堂で毎年12月16日にだけ公開される秘仏として知られる。寄贈された2体のうち1体は漆を使った技法で現状の姿を模し、もう1体は当時の極彩色を忠実に再現している。なお、
像の一般公開は秋ごろの予定。

奄美・沖縄 世界遺産へ IUCNが「登録が妥当」と勧告 5件目

環境省は5月10日、日本政府が世界自然遺産に推薦する「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」(鹿児島、沖縄両県)について、登録の可否を事前審査する国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関、国際自然保護連合(IUCN、本部:スイス)が「登録が妥当」と勧告したと発表した。4島からなる推薦地は、95種の絶滅危惧種が生息する。
登録されれば、日本の自然遺産登録は10年ぶり5件目。7月16~31日にオンラインで開かれるユネスコ世界遺産委員会で正式決定される。

正倉院の屏風・織物の紋様に国内未確認の染色技法 宮内庁

宮内庁正倉院事務所の分析によると、奈良の正倉院に伝わる織物の紋様の染色に、国内ではこれまで確認されていない技法が使われていることが分かった。正倉院事務所は年に一度、秋の点検に合わせて正倉院の宝物を調査している。
今回は江戸時代に当時の東大寺の別当がつくらせた屏風に使われていた織物の紋様に、どのような染色技法が使われているか調査した。紋様の繊維を顕微鏡などで詳しく分析したところ、これまで「ロウケツ染め」という技法が使われていると考えられていたが、実際には何らかのアルカリ性の物質で染まらないように加工されていることが分かったという。
この技法は、中国・新疆ウイグル自治区にあるトルファン・アスターナ古墳群から出土した8世紀ごろのものとみられる織物で使われていることが確認されているが、国内では例がない。

能「篁(たかむら)」500年ぶりに復活 京都・六道珍皇寺で奉納

京都市東山区の、平安初期の貴族、小野篁(たかむら)ゆかりの六道珍皇寺(ろくどうちんのうじ)で5月4日、篁を題材にした能「篁(たかむら)」が500年ぶりに復活、せりふを奉納する「謡(うたい)奉納」が行われた。
能「篁」はおよそ500年前の室町時代に上演が途絶えたとされていたが、能楽師でつくる京都観世会が当時の文献などをもとに、2年かけて復活させた。鎌倉時代に隠岐に流された後鳥羽上皇の前に、小野篁が霊になってあらわれ、逆臣たちを地獄へ落とすという物語。同日は口元を布で覆った5人の能楽師が篁の像の前で、後半のせりふの一部を独特の節回しで力強く謡い上げ、奉納した。

高野山・金剛峯寺でコロナによる死者の追悼と終息祈願

和歌山県・高野山金剛峯寺で5月3日、新型コロナウイルスに感染し亡くなった人たちの追悼と、コロナの終息祈願の法要が営まれた。金堂で営まれた法要には、高野山の僧侶らおよそ30人が参加し、亡くなった人たちを追悼した。また、燃え盛る炎に護摩木を投げ入れ、変異を繰り返し、引き続き猛威を振るう新型コロナの早期終息を祈願した。

「長崎の鐘」英語版復刻の動き 永井隆博士没後70年 遺志継ぐ

1945年8月9日、長崎に投下された原爆で重傷を負いながら救護活動に身を捧げ、「長崎の鐘」などの著書で原爆被害と戦争の愚かさを訴えた医師、永井隆博士が亡くなって、5月1日で70年を迎えた。博士の遺志を継ごうと遺族やゆかりの医師らが、絶版となった「長崎の鐘」の英語版の復刻を目指している。
長崎の鐘は、37歳で被爆、白血病で43歳で亡くなるまで、原爆で医療体制が壊滅した中で負傷者の救護にあたった様子を克明に記し、家族や友人を一瞬で失った絶望から立ち上がろうともがく人々の姿を描いたもの。
博士の孫で、長崎市の永井隆記念館館長の永井徳三郎さん(55)によると、長崎の鐘は英語版など9カ国に翻訳され、幅広い人々に読まれた。だが1984年に出た英語版は10年ほど前に絶版となっている。そのため、記念館に来館した外国人客から英語版で読みたいと要望されても応えられなかったという。
このほか、没後70年の動きの一つとして、博士が小学生時代を過ごした島根県雲南市では4月、記念館がリニューアルオープンしている。

高野山三大秘宝を公開 弘法大師ゆかりの書など221点 霊宝館

和歌山県高野町の高野山霊宝館で、開館100周年を記念した展覧会「高野山の名宝」が開かれている。弘法大師ゆかりの書や、鎌倉時代の仏師、運慶・快慶が制作したとされる仏像など計221点を、11月28日まで一部入れ替えながら展示する。
今回、空海ゆかりの文化財としては「三大秘宝」と呼ばれる出家宣言の書「聾瞽指帰(ろうこしいき)」(国宝)や、密教を修めた証しとして唐(中国)から持ち帰ったとされる持仏「諸尊仏龕(しょそんぶつがん)」(国宝)、所持したとされる密教法具「金銅三鈷杵(こんどうさんこしょ)」(国重要文化財)を公開する。仏像では運慶作とされる国宝「八大童子立像」や、快慶作とされる国重要文化財の「孔雀(くじゃく)明王像」「四天王立像」などが展示される。
展示期間は4期に分かれ、1期(6月6日まで)、2期(6月8日~8月1日)、3期(8月3日~10月3日)、4期(10月5日~11月28日)。一般1,300円、高校・大学生800円、小中学生600円。

エジプト「妊婦のミイラ」を初確認 ポーランド研究チーム

ポーランドの研究チームは現在、首都ワルシャワの国立博物館に保管されているエジプトのミイラについて、CTスキャンなどで調べた結果、ミイラはおなかに胎児がいる女性であることが分かったと発表した。年齢20~30歳の女性で妊娠26週から30週だったとみられる。エジプトで見つかったミイラで妊婦だと確認されたのは世界で初めて。このミイラは棺に記された文字などから、およそ2,000年前の男性の聖職者だと考えられていた。

淡路島で04年発見の恐竜化石は新種「ヤマトサウルス」と命名

北海道大や岡山理科大などの研究チームは、2004年に兵庫県の淡路島で発見された恐竜の化石が新種であることが分かったと発表した。学名は「伊弉諾(いざなぎ)の倭(やまと)竜」を意味する「ヤマトサウルス・イザナギイ」と命名された。
論文は4月27日付、英科学誌サイエンティフィック・リポーツに掲載された。

野口さん搭乗の「クルードラゴン」半年ぶりISSより地球帰還

国際宇宙ステーション(ISS)に2020年11月から滞在していた日本人宇宙飛行士の野口聡一さんら4人の飛行しは、日本時間5月2日午後4時前に米国フロリダ州の沖合のメキシコ湾に着水、およそ半年ぶりに地球に帰還した。民間として世界で初めて運用段階に入った宇宙船の1号機のミッションは、この帰還によって終了した。
今回の宇宙飛行が3回目となった野口さんは、ISSの滞在中に船外活動を行って新しい太陽光パネルを取り付けるための作業をしたほか、無重力でiPS細胞を培養したり、植物を育てたりする実験を行った。

ISS「きぼう」で野口さんから星出さんへたすきリレー

米スペースXの新型宇宙船「クルードラゴン」で4月24日に国際宇宙ステーション(ISS)に到着した星出彰彦宇宙飛行士(52)と、ISSに滞在中の野口聡一飛行士(56)が26日、そろって記者会見した。
野口さんは星出さんに引き継ぎのたすきを手渡し、「日本人同士でたすきリレーができて本当に嬉しい」。そして、受け取った星出さんは「将来(人類が)月や火星に行くための実験・研究をしたい」と意気込みを語った。

修復 熊本城天守閣 4/26から一般公開 大被害から5年 元の姿に

2016年4月の熊本地震から5年。大きな被害に見舞われた国の特別史跡・熊本城(熊本市)の復旧作業は、20年にも及ぶ計画で開始されたが、天守閣の修復工事がこのほど終了。元の姿を取り戻した天守閣が4月26日から一般公開される。
2度の震度7の地震で名城の石垣は、地震発生時のニュース映像で見た無残な姿の記憶通り、全体の約3分の1で被害が出た。熊本城調査研究センターの調べによると、地震で崩落や膨らみが起きた石垣の多くは、それ以前の地震や台風、経年変化などで破損し、積み直された部分に被害が集中していたという。

NASAが火星で二酸化炭素から酸素の生成に成功 地球以外で初

米航空宇宙局(NASA)は4月22日、火星の探査車「パーシビアランス」に搭載した装置で、火星の大気の大半を占める二酸化炭素(CO2)から酸素をつくり出す実験に成功したと発表した。地球以外の天体で酸素をつくったのは初めてという。NASAは、人類が火星に移住する目標に向けて期待できる成果だとしている。今回の実験で宇宙飛行士1人が10分間で呼吸する量に相当する約5.4gの酸素が得られた。

星出さん乗せ宇宙船「クルードラゴン」打上げ成功 ISSへ

米宇宙企業、スペースXは4月23日、日本時間午後6時49分、星出彰彦宇宙飛行士(52)ら4人が搭乗する新型宇宙船「クルードラゴン」を、米フロリダ州ケネディ宇宙センターから打上げ、国際宇宙ステーション(ISS)へ向かう軌道投入に成功した。約1日後、ISSに到着する。星出さんの宇宙飛行は3回目で、約半年間滞在する予定。ISSでは若田光一飛行士(57)に続き、日本人で2人目となる船長を務める。

祇園祭「山鉾巡行」前祭・後祭とも新型コロナで今年も中止に

祇園祭山鉾連合会は4月15日、京都三大祭の一つ、祇園祭の最大の見どころ、山鉾巡行の「前祭(さきまつり)」「後祭(あとまつり)」ともに、昨年に続き今年も中止することを決めた。「新型コロナの影響で現状では行える状況にない」と判断した。
このほか、京都では5月に行われる三大祭の一つ、「葵祭(あおいまつり)」もメインイベントの雅な平安装束をまとった行列の中止が決まっている。

橘諸兄が建立の奈良期の井手寺・五重塔の基壇見つかる

京都府埋蔵文化財調査研究センターは4月14日、奈良時代の皇族・公卿で左大臣、橘諸兄(たちばなのもろえ、684~757年)が建立した「井手寺」跡と伝わる京都府井手町の「栢ノ木(かやのき)遺跡」で、奈良時代中期(8世紀)の五重塔の基壇跡が初めて確認されたと発表した。
今回発見された基壇跡は東西15.3m、南北15.1mのほぼ正方形。それを囲むように石敷きと北側と西側には階段も見つかった。井手寺関連で主要な建物の遺構が見つかったのは初めて。

400年前の江戸城最古の石垣か 皇居の発掘調査で見つかる

皇室のゆかりの美術品などを収蔵・展示する皇居・東御苑の「三の丸尚蔵館」の建て替え工事に伴う発掘調査の現場で、新たな江戸城の石垣が見つかった。江戸城の石垣としては、およそ400年前の江戸初期、慶長期後半から元和期の最も古いものとみられる。
石垣は幅16m、高さ4mほどで、7段程度に石が積み上げられ、積み方などにこれまで知られてきた江戸城の石垣とは異なる、「乱積み」技法が使われている。

国宝「鳥獣戯画」4巻全場面を一挙公開 4/13から東京で特別展

擬人化した動物などや人間の営みを墨で躍動的に描いた国宝「鳥獣戯画」の全容を紹介する特別展が、4月13日から東京国立博物館で開かれ、4巻すべての場面が同時に公開される。
全44m余りに及ぶ4巻のすべての場面が展覧会として同時に公開されるのは初めてで、巻ごとの特徴などを見比べることができる。特別展「国宝鳥獣戯画のすべて」は事前予約制で、4月13日~5月30日まで。

三島由紀夫の埋もれた超短編作品「恋文」文芸誌に掲載へ

作家の三島由紀夫(1925~70年)の20代半ばに執筆したとみられる未発表作品が、長い時を経て文芸誌に掲載されることになった。これは「恋文」と題した超短編小説で、全集や単行本には未収録で、専門家にも存在を知られていなかった。4月7日発売の文芸誌「新潮」に掲載される。
匿名の恋文に隠された秘密が米占領下の日本の状況を暗示するような短い物語。

聖徳太子の遺訓 4/3~5日 法隆寺で1,400回の遠忌法要

今年は聖徳太子(厩戸皇子=うまやどのおうじ、574~622年)の1,400回忌にあたる。100年に1度の節目。太子にゆかりの深い奈良県斑鳩町の世界遺産・法隆寺では4月3日、遺徳をしのぶ遠忌(おんき)法要が始まった。法要は5日まで。
初日は金堂や五重塔がある西院伽藍で法要が営まれ、同寺のほか、ゆかりの斑鳩寺(兵庫県太子町)の僧侶、県内外の関係者ら計450人が参列した。古谷正覚管長が表白(ひょうびゃく)分を読み上げ、太子を称えるとともに、新型コロナウイルスの早期終息を願った。

100年前の大正時代、1921年の1,300回忌には、日本の資本主義の父ともいわれる、実業界のドン、渋沢栄一(1840~1931年)が、遠忌法要の実現に尽力していたとの様々な記録が残っている。日本史の中で果たした聖徳太子の優れた功績は今更いうまでもないが、歴史の重み、近現代とは途方もなく隔たっているはずなのに、改めで歴史のつながりを強く感じさせる。

四天王寺「鳳輦」「玉輿」を初公開 聖徳太子の命日法要で

四天王寺(所在地:大阪市天王寺区)宝物館で、毎年4月22日に営まれる聖徳太子の命日法要「聖霊会(しょうりょうえ)」で使われる2台のみこし「鳳輦(ほうれん)」「玉輿(ぎょくよ)」(いずれも江戸時代)が初めて一般公開されている。それぞれ太子の像と仏舎利(釈迦の遺骨)という寺の信仰の核となる宝物を載せる特別な神輿だ。
鳳輦は高さ217.5cm、玉輿は同234cm。金具の様式から、江戸時代初期に徳川家によって寺が再興されたときにつくられたとみられる。これまで通常時は蔵に保管していたが、聖徳太子(622年没)の「千四百御聖忌(ごせいき)」に合わせて宝物館に移し、今後は一般公開することにしたという。
宝物館は正月と春、秋に公開され、今春は5月5日まで。拝観料は大人500円、高校・大学生300円。

平城宮跡を東西に貫く近鉄奈良線を宮跡外に移設で3者が合意

奈良県、奈良市と近鉄は3月25日、奈良市の世界遺産・平城宮跡を東西に貫く近鉄奈良線について、宮跡の外に移設することで合意し、国に計画書を提出した。大和西大寺-近鉄奈良間の線路の一部を宮跡南側の国道369号線などに沿うように移設する。周辺踏切による渋滞解消が目的で、総事業費は2,000億円前後になる見通し。費用額負担などは3者で協議する。

米NASA 火星で4/8ごろヘリコプター飛行実験 空中でホバリング

米航空宇宙局(NASA)は3月27日、火星で探査車に搭載していた小型ヘリコプターの飛行実験を4月8日ごろ実施すると発表した。火星は重力が地球の4割程度しかないものの、大気も1%ほどの薄さで、ヘリが本当に浮力を得られれるかが注目される。成功すれば探査車ではたどり着けない地形や広範囲の偵察にも道が開けそうだ。地球以外で初の動力付き飛行となる実験で、地表から3mほど浮き上がり、空中でしばらく静止(ホバリング)して着陸する。

奈良・明日香村で「万葉集」に登場する草花描いた日本画展

奈良県・明日香村の県立万葉文化館で「万葉集」で詠まれている和歌に登場する草花が描かれた日本画展が開かれている。同展は4月18日まで。
多くの植物が芽吹くこれからの季節に合わせて企画されたもので、坪内滄明さんの「奈良春霞」、加山又造さんの「月と秋草」など、日本最古の歌集、万葉集に登場する草花を描いた56点が展示されている。

造幣局の通り抜け 今年は事前申し込み制で4/8~14日実施

造幣局(所在地:大阪市北区)は3月15日、春の風物詩「桜の通り抜け」を4月8~14日に実施すると発表した。新型コロナウイルスの感染拡大で2020年は中止したが。2021年は入場を事前申し込み制にして再開する。2020年12月から約1カ月間希望者を募集した。6万1,200人の定員に対し、約4万人の申し込みがあった。

「葵祭」平安の雅の王朝絵巻「路頭の儀」コロナで今年も中止に

京都三大祭の一つ、5月15日に行われる予定の「葵祭」の呼び物の、”雅”な王朝貴族の平安装束をまとった関係者ら約1,500人がが都大路を練り歩く行列「路頭の儀」が、今年も中止されることになった。葵祭の中止は2年連続。新型コロナウイルス感染症がいぜんとして収束していないため。
行列に先だって5月4日に上賀茂神社(所在地:京都市北区)で行われる予定だった、葵祭の主役「斎王代」による”みそぎ”も、斎王代が2年連続で選ばれない事態となって中止となった。この結果、葵祭は上賀茂神社と下鴨神社で神社関係者による神事だけが執り行われるという。

高エネルギー反ニュートリノ 南極施設で世界初観測 千葉大など

千葉大などの国際研究チームは、銀河系の外から届いた素粒子の一種「高エネルギー反ニュートリノ」を初めて観測したと、3月10日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。南極の氷床を活用した素粒子観測施設「ICE CUBE(アイスキューブ)」の装置で捉えた。宇宙物理学の謎の一つ「高エネルギーニュートリノの発生の仕組み解明」につながる成果という。
アイスキューブは12カ国の国際研究チームが運営し、2011年に本格稼働を始めた。日本からは千葉大ハドロン宇宙国際研究センターの研究者らが参加している。

「お水取り」安寧祈る炎 コロナで”お松明”映像でライブ配信

奈良に春の訪れを告げる東大寺二月堂の修二会(しゅにえ)、通称「お水取り」。3月1日から行われている、松明(たいまつ)を振って火の粉を散らす”お松明”。12日夜は”籠松明”と呼ばれる、長さ約8mのひと際大きな松明をを使った行事が、コロナ対策で今年は非公開で実施。その代わり迫力満点、映画監督の河瀬直美さんが撮影した映像がライブ配信された。奈良市内のホールで事前予約したおよそ80人が、圧巻の国家の安寧祈る”炎”のイベントを楽しんだ。
11人の「練行衆(れんぎょうしゅう)」を先導、「童子(どうじ)」と呼ばれる付き人が燃え盛る松明を二月堂の舞台の欄干から突き出して駆け抜ける。例年なら、詰め掛けた多くの参拝者から大きな歓声が上がるところだが、今年は静寂の中で松明の燃える音が響いた。
お松明は13日も14日も非公開で行われ、そのもようはネット配信される。

和歌山県古座川町で新種のサクラ「クマノザクラ」見ごろ

3年前の2018年、国内では103年ぶりとなる新種のサクラと確認された「クマノザクラ」が和歌山県古座川町で見ごろを迎えている。クマノザクラは紀伊半島南部に自生するサクラで、古座川町池野山地区で標本が採取された「タイプ木」があり、いま薄いピンク色の花を満開に咲かせている。古座川町観光協会によると、タイプ木のサクラは今週末ごろまで楽しむことができるという。

米探査車パーシビアランス初の火星走行試験に成功

米航空宇宙局(NASA)は3月6日、火星に着陸した探査車パーシビアランスが初の火星走行試験に成功したと発表した。試験は米時間の4日、探査車の機器やシステムの動作確認の一環として実施。約6.5mを33分ほどかけて走行した。4m前進した後、左へ150度向きを変え、2.5mバックしたという。今後、土壌を採取して分析し、微生物の痕跡である生命関係の分子を探す計画。

大阪府・太子町 双方墳「二子塚古墳」発掘調査 造り方判明

大阪府南河内郡太子町の発掘調査によると、国の史跡「二子塚古墳」の古墳の造り方や構造の一部が明らかになった。東側の墳丘で大きな石を積み上げて石室の入り口を塞いでいた様子や、石室につながる墓道が長さ4.4mであることが判明した。太子町では古墳時代の終わりごろの築造方法が分かる貴重な成果としている。
二子塚古墳は四角い墳丘を2つつなげた全国的にも珍しい双方墳の古墳。墳丘長:東西約66m、南北約26m。7世紀後半に造られたとみられている。石室が盗掘を受け、中にある石の棺が露わとなっており、太子町が5年前から発掘調査を続けてきた。
二子塚古墳は、聖徳太子や推古天皇など飛鳥時代に活躍した人物が多く祀られている「磯長谷古墳群」の一つ。

伊ポンペイで2,000年前の噴火で埋もれた馬車ほぼ完全な形で発見

イタリア・ポンペイ考古学公園はこのほど、イタリア南部の古代都市遺跡ポンペイの近くで結婚式などの儀礼に使われたとみられる馬車が、損傷を受けていない「ほぼ完全な」状態で発見されたと発表した。今回見つかったのは四輪の大型馬車。
ポンペイは、西暦79年ベズビオ山の大噴火による火砕流で埋まり、壊滅した古代ローマの都市。国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産に登録されている2,000年前の遺跡で、激しい噴火により出土する用具・用品類は損傷の度合の大きいものが多い。

唐招提寺 大規模修理中の御影堂 銅板の屋根のふき替え一般公開

4年前から大規模修理が行われている、国宝の鑑真和上坐像を安置していた唐招提寺の御影堂の屋根の修理現場が2月27日、一般に公開された。修理は下地(したじ)と呼ばれる部分の補修を終え、今はその上に真新しい銅板を使って屋根のふき替えが行われている。銅板を使った屋根のふき替え工事が行われるケースは、もうそれほど多くはないという。同寺のすべての修理は2022年3月に終わる予定。

京都・北野天満宮で道真しのぶ「梅花祭」 野点は中止

京都・北野天満宮で命日にあたる2月25日、学問の神様、菅原道真をしのぶ伝統の「梅花祭」が行われた。今年は新型コロナウイルスの影響で、訪れた人たちが茶を楽しむ野点(のだて)は中止されたが、代わりに京都の花街の一つ、上七軒の舞妓と芸妓が茶をたてて、本殿に奉納した。この後、雅楽が奏でられる中、神職が玄米、紅梅や白梅の枝を挿した紙立(こうだて)などを神前に供え、新型コロナウイルスなどの疫病退散を祈願した。
境内では50種類、およそ1,500本の梅の花が見ごろを迎えていて、訪れた人たちは梅の花を写真におさめたり、香りを楽しんでいた。梅の花は3月中旬まで楽しめるという。

米NASA 火星の大地,風の音公開 探査車が撮影のパノラマ画像

米航空宇宙局(NASA)は2月22日、火星着陸に成功した探査車「パーシビアランス」が、20日に周囲の大地を撮影したパノラマ画像をウェブサイトで公開した。赤茶けた火星の大地で、所々岩が露出した茶色の平原が広がっている。火星に吹く風の音の録音も公表している。着陸の過程を探査車や母船、それらを収納したカプセルに搭載したカメラでそれぞれ捉えたもの。動画は3分強。

平常宮跡歴史公園で新たな観光体験の実証実験 NECなど4社

日本電気(以下、NEC、所在地:東京都港区)、凸版印刷(所在地:東京都千代田区)、マクニカ(所在地:横浜市港北区)、コトバデザイン(所在地:東京都渋谷区)の4社は2月22日、ローカル5GやMR(複合現実)を活用した、新たな観光体験の実現に向けた実証実験を2月26日から3月1日まで、奈良市の平城宮跡歴史公園で実施すると発表した。
屋外の観光資源とICTの融合により新たな観光体験を提供する。NECは全体管理、ローカル5G技術提供、凸版印刷はMR技術、映像配信制御システム開発、マクニカは8人乗り低速EVカートと自動運転システム提供、コトバデザインはAIコンダクター開発をそれぞれ担う。

龍馬暗殺現場の掛軸「梅椿図」の落款印発見 槐堂の遺品から

京都国立博物館などによると、坂本龍馬が京都の商家、近江屋で暗殺された際の血痕が残り「血染め掛け軸」として知られる国重要文化財「梅椿図」に押された印影の落款印が、龍馬と親交のあった文人、板倉槐堂(かいどう、1822~1879年)の遺品から見つかった。
今回見つかった落款印は、押印する面が縦1.8cm、横1cmの楕円形で長さ2.4cm。梅椿図は板倉槐堂の作品で、龍馬が暗殺される直前に槐堂自ら龍馬に贈ったとされている。板倉槐堂は公家の醍醐家に仕えた勤王の志士で、倒幕を志す龍馬や中岡慎太郎、長州藩などへの支援を惜しまなかったという。

米探査車が火星着陸に成功 土壌を調べ生命の痕跡を探す

米航空宇宙局(NASA)は日本時間2月19日、探査車「パーシビアランス」が火星に着陸したと発表した。探査車の大きさは小型車ほどで、重さ約1トン。母船とともにカプセルに入った状態で、秒速5km超の猛スピードで火星の大気圏に突入。パラシュートを開いて減速した後にカプセルを離れ、母船はエンジンを逆噴射して降下し、ひもでつながった探査車を下した。
火星は数十億年前には温暖で液体の水があり、微生物が生きられる環境だったと考えられており、土壌を調べて生命の痕跡を探す。探査対象は北半球にある直径45kmのクレーター。流水で土砂が堆積したような地形から、35億年前は湖だったとみられる。NASAの探査車や探査機で火星着陸に成功したのは9件目。

豊臣期の大坂城の石垣公開 1615年の落城時の火災の痕跡確認

大阪城(所在地:大阪市中央区)で2月19日、豊臣秀吉時代の石垣の一般公開が始まった。石垣は1615年、大坂夏の陣で豊臣家が滅亡、大坂城が落城した後、豊臣家の栄華の痕跡の一端だけに、これを消し去りたい徳川幕府によって地中に埋められた。
大阪市教育委員会などの発掘調査で、この焼け焦げた石垣の存在が明らかになり、400余年前の落城時の火災の痕跡を確認できる。大阪市は2023年春に現地で展示施設の開館を目指している。

薬師寺・東塔竣工式 解体修理は110年ぶり 心柱・基壇を補強

2009年に始まった奈良・薬師寺の国宝・東塔(高さ約34m)の解体修理が完了し2月15日、竣工式が営まれた。東塔は約1300年前の創建当初から残る唯一の建物で、解体修理は約110年ぶり。式には僧侶や土木工事関係者ら約60人が出席し、花びらを模した紙片「散華」を撒いて完成を祝った。
今回の修理では、南海トラフ巨大地震などに備え、塔を貫く心柱(しんばしら)や塔の土台・基壇を補強した。2020年4月に落慶法要の予定だったが、新型コロナウイルスの影響で延期されていた。

秀吉の創建時の方広寺築地塀の礎石見つかる 古文書を裏付け

京都市埋蔵文化財研究所は2月10日、豊臣秀吉が桃山時代に建立した方広寺(ほうこうじ、所在地:京都市東山区)の旧境内で、創建時の築地塀(ついじべい)の礎石を見つけたと発表した。この礎石は、京都国立博物館・明治古都館の免震工事に伴い、2020年9月に始まった調査で見つかった。
築地塀は1596年の慶長伏見地震で倒壊し、秀吉の死後に子の秀頼が回廊に造り替えた。秀頼時代の回廊跡は1990年代からの発掘で確認されていたが、文書や絵図のみで知られていた創建時の姿が今回の調査で裏付けられた。
秀吉時代には、奈良・東大寺大仏殿を上回る南北約88m、東西約54m、高さ約48mの大仏殿を築地塀が囲んでいた。大仏殿は1602年に焼失し、秀頼により1614年に再建されたが、1798年落雷で焼け落ち、現在は残っていない。

翼竜「ヒタチナカリュウ」の化石 実は国内最大級スッポンの骨

ミュージアムパーク茨城県自然博物館(所在地:茨城県坂東市)などの研究によると、2002年に茨城県ひたちなか市で見つかり、翼竜の骨とされてきた化石が、実は太古のスッポンの骨だったことが分かった。
化石は当時、翼竜の肩甲骨と鑑定され、「ヒタチナカリュウ」と命名されて、新種の可能性にも言及されるなど話題となった。白亜紀のスッポンの化石では国内最大級と推定された。

高槻市・芥川山城跡で”天下人”三好長慶の居城の”櫓”遺構

戦国武将、三好長慶(1522~1564年)の居城、芥川山城跡(所在地:大阪府高槻市)で、”櫓(やぐら)”とみられる塼列(せんれつ)建物が確認された。塼は瓦と同じ素材の板状のもので、それを建物の礎石の周囲に巡らせていた。この遺構周辺で家臣が住み、長慶が政務を執った裏付けとなる建物も多数見つかった。長慶が一時、近畿を制した政権の中枢が芥川山城だったことがうかがわれる。
三好長慶は、織田信長に先駆けて近畿エリアを制圧し、事実上”天下人”となったとされる武将。高槻市文化財課が2020年11~12月、芥川山城の主郭(本丸)の一段下にある第3郭の平地60㎡を発掘調査した。
発掘された建物は地面に焼土があり、1556年に記録のある火災後に建てられた、長慶の在城(1553~1560年)後半期の遺構と考えられる。このほか、約200点に及ぶ遺物も出土した。縁に煤(すす)がついた燈明皿、穴があくまで使い込まれたものなど3点の硯(すずり)、茶の湯に使う天目茶碗などが見つかった。

福井・大野市で国内最古級の哺乳類の化石を発見 新種の可能性も

福井県立恐竜博物館(所在地:福井県勝山市)は2月7日、同県大野市との共同調査で、同市の約1億2,700万年前の地層「手取層群伊月層」から哺乳類の一種で突起がある歯を持つ「真三錐歯類(しんさんすいしるい)」の国内最古級の化石を発見したと発表した。
同類の化石はこれまでに国内で3種類(石川県白山市で2種、福井県勝山市で1種)見つかっているものの、そのいずれとも違いがあり、新種の可能性があるという。このほか、同じ場所から爬虫類から哺乳類への進化段階にある草食動物「トリティロドン類」の化石も発掘したことを明らかにした。

奈良・春日大社で非公開で「節分万灯籠」灯籠1/3に減らし

奈良市の春日大社で2月2日夕、家内安全などを祈願して境内の灯籠(とうろう)の明かりを灯す恒例の「節分万灯籠」があった。今年は節分が例年より1日早く、2日に実施されるのは124年ぶりとなった。新型コロナウイルス感染拡大防止のため点灯する灯籠を例年の約3分の1の1,000基に減らし、非公開で実施された。節分万灯籠は、1888(明治21)年に再興された行事。

京都・醍醐寺が宇宙に寺院開設へ 2/8に初の平和祈る「宇宙法要」

真言宗の醍醐寺(所在地:京都市伏見区)は2月1日、京都市内の人工衛星開発企業と協力して宇宙に寺院を開くため実行委員会を発足したと発表した。2年後の2023年に打ち上げ予定の衛星に本尊や曼荼羅(まんだら)など仏教の心の拠りどころとする。2月8日に宇宙の平和と安全を祈る「宇宙法要」を初めて行い、今後も定期的に実施する予定。