パキスタン政府が進めるダム建設計画により、古代シルクロード沿いにあるパキスタン北部のインダス川河畔で、少なくとも数千年にわたって刻まれてきた「世界遺産級」岩絵数万点が、水没する危機にさらされている。
この岩絵は、数千年前の制作されたとみられる人間の手や足をかたどったものや、紀元前後〜8世紀の仏像やペルシャ風の人物像、古代中央アジアで使われたカローシュティ文字やインドのブラーフミー文字など様々。異なる文化的な背景を持つ人々が連綿と制作してきたことが分かり、人類史をひも解くうえで不可欠な文化遺産といえる。
江戸期 大坂ー京都・伏見結ぶ三十石船10/13一日限定で復活
江戸時代、淀川を通って大坂ー京都・伏見(約40km)を往来した三十石船が10月13日、一日限定で復活する。開幕まで半年となる2025年大阪・関西万博周知、PRおよび観光振興のクルーズイベント「淀川クルーズFESTIVAL」の一環。枚方から上流で水深が浅い場所が複数あったが、国土交通省近畿地方整備局が川底を掘り下げ、上流を安全に航行することが可能となった。
13日に使用する一本松海運(所在地:大阪市北区)の観光船「辨天(べんてん)」(定員60人)は全長約16mで、三十石船を模した構造・大阪・八軒家浜船着場から、途中の枚方、八幡で乗客を入れ替えながら伏見まで航行する。
江戸時代、かやぶき屋根を備えた三十石船は上り約12時間、下り約6時間かけて往来。往時には1日320便を運航し、9,000人を運んだとされる・
東大など 20億年前の地層から生きている微生物発見 南ア
正倉院「開封の儀」天平期の宝物57点を正倉院展に展示
若冲・応挙の合作”国宝級”屏風見つかる ”鶏”と”鯉”がコラボ
江戸時代中期に活躍した絵師、伊藤若冲(1716〜1800年)と、円山応挙(1733〜1795年)が合作した屏風が見つかった。この作品が展示される予定の大阪中之島美術館が10月2日、東京都内で記者発表した。今回見つかったのは、金地に水墨で描かれた屏風で、右側と左側に分かれており、それぞれの高さは1m66、幅は1m78。若冲の署名のある左側の「竹鶏図(ちっけいず)屏風」(1790年以前作)には、虫食い穴のある竹の葉や、尾羽が力強くしなる鶏が描かれている。一方、応挙が手掛けた右側の「梅鯉図(ばいりず)屏風」(1787年作)は、筆の勢いを感じさせる大胆な梅と、緻密にうろこが描き込まれた鯉が表現されている。紙の継ぎ目が揃っていることなどから、「二曲一双」と呼ばれる一対の作品とみられる
この2人、同時期に京都にいながら、これまで直接のつながりを示す資料はほぼなかった。確認した美術史家山下裕二・明治学院大教授は「若冲と応挙の接点を示す初めてで唯一の作品。両者の個性が遺憾なく発揮され、非常に基調な発見」と評価している。