H3ロケット2号機 軌道投入に成功 宇宙開発に参戦

日本の新たな大型主力ロケット「H3」の2号機が2月17日午前9時22分ごろ、鹿児島県・種子島宇宙センターから打ち上げられた。ロケットは予定された軌道への投入に成功し、2基の超小型衛星のうち1基の分離も確認した。H3は、今後の日本の宇宙ビジネスや探査の屋台骨を担う基幹ロケットで、実用化によって国際的に激化する宇宙開発競争に本格参戦したい考えだ。

佐賀・吉野ケ里遺跡で鋳造用角閃石岩鋳型 弥生期青銅器

佐賀県は2月14日、吉野ヶ里遺跡(所在地:吉野ヶ里町、神埼市)の発掘調査で弥生時代中期前半(紀元前2世紀ごろ)の角閃石(かくせんせき)岩でできた青銅器鋳造用の鋳型など2点が見つかったと発表した。出土したのは角閃石岩製の鋳型の一部(長さ9.85cm、幅2.5cm、厚さ1.9cm)と蛇紋岩製の鋳型の一部(長さ7.5cm、幅3.2cm、厚さ1.6cm)。
県は「初期の青銅器生産の様相を知るうえで極めて重要な発見」としている。同遺跡で角閃石岩製の鋳型が出土するのは初めてという。

滋賀県知事 大津市の坂本城跡の石垣など保存検討へ

滋賀県の三日月知事は2月13日、戦国時代の武将、明智光秀が織田信長の命を受けて築いた大津市の坂本城跡で、発掘調査の結果、新たに見つかった長さおよそ30mにわたる三の丸の石垣について、保存を検討していく考えを示した。大津市や開発業者と話し合い、文化財保護などの観点から議論していくとしている。

文豪が定宿とした都内「山の上ホテル」2/12最後の営業

川端康成、三島由紀夫、池波正太郎、伊集院静ら文豪、そして平成・令和の超売れっ子作家らが愛し、定宿とした東京都千代田区の「山の上ホテル」が2月12日の営業を最後に、休業に入った。建物の老朽化が理由で、営業再開時期は未定としている。ホテルの休業はすでに発表済みだったこともあり、最終日はロビーやレストランを訪れ、別れを惜しむ人の姿が見られた。
1954年にホテルとして創業。出版社が多い神田神保町に近い立地から、締め切りの迫った作家の”缶詰め”の現場として使われ、創業時からロビーは原稿を待つ編集者であふれた時代があったという。アールデコ調の建物で、クラシックな雰囲気と静かな環境が作家に好評だった。

飛鳥時代の遺跡群の世界遺産登録目指し知事らが現地視察

奈良県明日香村などの飛鳥時代の遺跡の世界遺産への登録を目指し、奈良県の山下知事らが2月9日、地元自体の首長らと現地を視察し、課題などを確認した。一行は①藤原宮跡や飛鳥宮跡が見渡せる明日香村の甘樫丘②飛鳥時代の石舞台古墳や藤原宮跡ーなどを見て回った。
奈良県では明日香村と橿原市、桜井市の飛鳥時代の都の跡などの文化財で構成する「飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群」について、2年後のユネスコの世界遺産への登録を目指して準備を進めている。
今回視察した構成文化財の中に、まだ全体が史跡に指定されていないものがあり、世界遺産登録に向けた課題も確認した。県や地元自治体では来年度、令和6年度の日本の候補として推薦してもらうため、3月にも推薦書の素案を文化庁に提出する方針。

冬の奈良をイルミネーションで彩る「なら瑠璃絵」始まる

観光客の少ない2月に冬の奈良を盛り上げようと、奈良公園周辺で毎年この時期に開かれる、イルミネーションで彩る「なら瑠璃絵」が2月8日、始まった。14日まで午後6時から同9時まで毎日行われる。期間中は春日大社はじめ奈良公園やその周辺の神社や寺がブルー、イエロー、ホワイトなどのLEDのイルミネーションやライトアップで彩られる。なら瑠璃絵は今年で15回目。

”幻の城”大津市・坂本城跡で長さ約30mの石垣見つかる

滋賀県大津市の発掘調査によると、戦国時代の武将、明智光秀が築いた同市の坂本城跡で、長さおよそ30mにわたる石垣などが見つかった。石垣の高さはおよそ1m、長さはおよそ30m。この石垣と堀が城の最も外側の囲いになっていた可能性があり、その場合、びわ湖の湖岸に位置する本丸からの距離はおよそ300mで、これまで推定されていた距離と比べおよそ100m短いという。
同市文化財保護課は、どのような過程で大きな石垣を使うようになったのか?慎重に調査を進めていきたいとしている。
坂本城は、織田信長が比叡山延暦寺を焼き討ちした後、明智光秀に命じてふもとのびわ湖のそばに築かせたとされているが、わずか15年ほどで廃城となり、”幻の城”とも呼ばれている。

「さっぽろ雪まつり」開幕 4年ぶり全面開催 氷雪像190基

北海道の冬の風物詩「さっぽろ雪まつり」が2月4日、メイン会場の大通公園(所在地:札幌市中央区)など市内3会場で開幕した。74回目を迎えた今年は、4年ぶりの3会場を使った全面開催。迫力ある大雪像はじめ大小約190基の雪像や氷像が来場者を楽しませてくれる。開催は11日まで。会期中、国内外から200万人以上の来場が見込まれている。

豊竹咲大夫さん死去 人形浄瑠璃文楽太夫の人間国宝

人形浄瑠璃文楽の太夫(語り手)で人間国宝の豊竹咲大夫(とよたけ・さきたゆう、本名:生田陽三)さんが1月31日、肺炎のため東京都内の病院で亡くなった。79歳だった。
1944年、戦後の文楽を代表する太夫の一人、八代目竹本綱太夫の長男として大阪市で生まれた。時代物から世話物まで芸域は幅広く、2009年に演目の見せ場を語る太夫の最高資格「切場語り」に昇格。2019年、人間国宝に認定された。

奈良「お水取り」の”お松明”4年ぶりにすべて公開

奈良・東大寺はこのほど、「お水取り」の名で知られる東大寺二月堂の伝統行事「修二会(しゅにえ)」のハイライトの一つ、燃え盛るたいまつを振って火の粉を散らす「お松明」が、今年は4年ぶりにすべて公開することを明らかにした。
これにより、大勢の参拝者などが集まることから新型コロナウイルス対策のため3年前から一部を非公開としていた、「籠松明」と呼ばれる最も大きなたいまつが焚かれる3月1日から14日までのお松明が公開となる。
修二会は、「練行衆」と呼ばれる僧侶たちが修行の一環として、およそ1カ月にわたって国の安泰を願い、法要などを行う行事。

平城宮跡南側で建物跡の柱穴見つかる 大学寮の倉庫か

奈良文化財研究所の発掘調査によると、奈良市の平城宮跡の朱雀門の南側でおよそ50個の柱穴が見つかった。柱の並びから6棟の小型の建物跡とみられ、専門家は役人を養成する「大学寮」の機関の一部、倉庫などの可能性があるとしている。
今回見つかったのは同研究所が発掘調査を進めていた朱雀門の南側およそ1,100㎡。直径20cm程度の奈良時代の柱の穴が47個見つかった。これらは小型の建物が6棟あったと推測され、いずれの建物も東西におよそ3m、南北におよそ7mほどの大きさだったとみられるという。専門家は「平城京の構造を知るうえで重要な成果」としている。

神戸ルミナリエ10日間で230万人来場 有料エリアに15万人

阪神・淡路大震災の犠牲者を追悼する光の祭典「神戸ルミナリエ」の組織委員会は1月29日、19〜28日の開催10日間の来場者数が229万8,000人だったと発表した。新型コロナウイルス禍による中断を経て、今回は4年ぶりの開催だった。
これまでの経験、密集・混雑を避けるため会場を旧居留地、東遊園地、そしてメリケンパークの3カ所に分散して実施された。メリケンパークには有料エリアが設けられた。来場者数は2019年の約347万人と比べ3割以上減少した。目玉作品、光の回廊「ガレリア」の通り抜けができる有料エリアには15万人が来場した。

月面探査機「SLIM」の運用再開 太陽電池稼働 観測調査も

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は1月29日、無人月面探査機「SLIM」の運用を再開したことを明らかにした。28日夜にSLIMとの通信を確立し、特殊なカメラを使った月面での調査、鉱物観測も再開できたとしている。
SLIMは20日に月面着陸した際、頭側を下にして着陸したため、予定していた太陽光パネルに太陽光を受けられず、太陽電池による発電ができず、バッテリー駆動による限られた時間の調査、活動にとどめ、その後、太陽電池の始動待ちで運用を停止していた。今回期待通り、太陽の向きが変わって発電を始めたもの。

古都・奈良の若草山で「山焼き」冬の夜空焦がす

古都・奈良の冬の伝統行事、若草山の「山焼き」が1月27日行われ、燃え盛る炎が冬の夜空を彩った。これに先立ち、春日大社で神の火の御神火をともした松明(たいまつ)が野上神社に届けられ、神職が山焼きの無事を祈願した。
この後、山の麓で大勢の観光客らが見守る中、午後6時すぎからおよそ600発の花火が打ち上げられ、ほら貝とラッパの音を合図におよそ300人の消防団員が一斉に山の枯れ草に火を放っていく。乾燥した枯れ草に放たれた火は瞬く間に燃え広がり、冬の夜空を焦がしていった。

紫式部「源氏物語」の世界描いた日本画 嵯峨嵐山文華館

紫式部が主人公・光源氏を軸に平安貴族社会で繰り広げる恋の遍歴ストーリー、古典の名作「源氏物語」の場面を描いた日本画を紹介する展示会が、京都市右京区の嵯峨嵐山文華館で開かれている。これは、源氏物語をテーマに描かれ屏風や掛け軸などを紹介する展示会で、会場には鎌倉時代から昭和に描かれた33点の作品が紹介されている。展示会は4月7日まで。
このうち江戸時代初期に狩野山楽が描いた「源氏物語押絵帖屏風」は、光源氏の半生が12の場面で描かれている。また、江戸時代後期に活躍した狩野玉円永信の掛け軸「源氏五十四帖図」は、人物を敢えて描かず、象徴となる風景やものだけで場面を表現していて、扇子の上に置かれた夕顔の花や複数の牛車などが物語を連想させる。

水戸 偕楽園の梅 ”八重寒紅”など早咲き品種咲き始める

梅の名所として知られる茨城県水戸市の偕楽園で早咲きの品種が咲き始めた。”八重寒紅”などが可憐な花をつけている。今冬一番と目される寒波の襲来で、日本列島は凍える寒さに見舞われているが、季節は着実に前へ進んでいることをうかがわせる。
偕楽園におよそ100品種、3,000本の梅の木が植えられている。多くの品種が開花し始める2月10日からは恒例の「水戸の梅まつり」が開かれる予定。偕楽園は金沢市の兼六園、岡山市の後楽園とともに日本三大名園の一つ。

東京国立博物館で「中尊寺金色堂」建立900年特別展

世界遺産登録されている岩手県・平泉町の「中尊寺金色堂」が今年、建立900年になるのに合わせ、堂内に安置されている国宝の仏像11体などを一堂に展示する特別展が、1月23日から東京国立博物館で始まった。同特別展は4月14日まで。
中尊寺の金色堂は1124年に奥州藤原氏の初代、藤原清衡が戦乱のない世を願って建立。現存するものとしては東北で最も古い建造物。今回展示されるのは阿弥陀如来坐像を中心とした阿弥陀三尊像はじめ、展示作品50点のうち41点が国宝。栄耀栄華を誇った清衡・基衡・秀衡の奥州藤原三代の当時の本拠・平泉の文化水準の高さをうかがわせる。
このほか、会場に設置された幅およそ7mの大型ディスプレーで超高精細の8K技術を使ったCGで原寸大の金色堂が再現されている。

小惑星リュウグウに彗星塵が衝突した痕跡を発見

東北大、立命館大、京大、東大の研究チームは1月22日、小惑星探査機「はやぶさ2」が小惑星「リュウグウ」から回収した岩石粒子分析の結果、小惑星表面に彗星の塵が衝突してできた溶融物を発見したと発表した。そして、この溶融物は彗星の塵とリュウグウの構成物が高温で融けて混ざり合うことで生成したことが分かった。
溶融物は、リュウグウの主成分であるケイ酸塩ガラスでできており、ガラスの中には小さな球状の硫化鉄粒子や気泡が含まれていた。また、リュウグウの主成分の含水ケイ酸塩鉱物と彗星の塵が混ざりあった化学組成を持っていた。これらのことから衝突した彗星の塵の中には有機物が含まれていたと考えられ、生命の起源物質を含む小さな塵が宇宙から地球軌道付近に飛来していたことが分かった。

奈良・興福寺 五重塔修復へ 春ごろから6年ほど見納め

およそ120年ぶりに、昨年から大規模な修復工事に入っている奈良・興福寺の国宝・五重塔(高さ約50m)が、春ごろから工事の覆い「素屋根」に覆われる見込みで、今後少なくとも6年ほどは塔の姿が見えなくなるという。期間中、屋根の葺き替えのほか、壁の漆喰(しっくい)や木製の部材の修復などが行われる予定。

京都・三十三間堂で晴れ着の20歳が「弓の引き初め」

京都・三十三間堂(所在地:京都市東山区、蓮華王院三十三間堂)で1月14日、晴れ着姿20歳の男女が弓の腕を競う、新春恒例の「弓の引き初め」が、全国大会に先立って開かれた。これは弓道の伝統競技「通し矢」に由来するもので、鎌倉時代に始まったとされる。
14日は厳しい寒さの中、今年から男子も加わって全国から集まったおよそ70人の男女がエントリー。60m先の的を狙って次々と矢を放ち快音を響かせていた。

石川・輪島市で4mの隆起確認「数千年に1回の現象」

産業技術総合研究所などの専門家の現地調査によると、能登半島地震で大きな被害を受けた石川県輪島市では防潮堤や海沿いの岩礁がおよそ4m隆起したことが確認された。能登半島の北側では、過去に大規模な地震が繰り返してできたとみられる階段状の地形があり、地盤の隆起があったことは間違いないが、専門家は今回の地震による「4mもの隆起は滅多にないことで、数千年に1回の現象だ」と指摘している。

京都 豊臣秀吉の「聚楽第」跡地で西外堀の遺構?発見

京都市文化財保護課は1月9日、安土桃山時代、豊臣秀吉の公邸だった「聚楽第」跡地(所在地:京都市上京区)で、西側の外堀とみられる遺構が見つかったと発表した。市が2023年9月から発掘調査した結果、幅約12m、深さ約3mの南北方向の堀状遺構が発見された。断面の主な形状は緩やかなU字状だった。聚楽第と同時期と推定される金箔瓦や平瓦も見つかった。これまで西外堀の存在は文献や絵画で確認されておらず、今後の調査で実態が明らかになるとみられる。
1586年に造営が始まった聚楽第は政務のほか、後陽成天皇や海外施設をもてなす場としても使われた。秀吉が関白の座を譲った甥の秀次の失脚に伴い、聚楽第は破却された。

京都・祇園で花街の”始業式” 芸の習得と上達誓う

京都市東山区の祇園甲部の歌舞練場で1月7日、新年を迎えた芸鼓や舞妓が芸の習得と上達を誓う”始業式”が行われた。始業式には、黒紋付きの正装に身を包み、稲穂の簪(かんざし)を付けた芸鼓や舞妓などおよそ100人が集まった。
能登半島地震の犠牲者を悼んで全員で黙とうを捧げた後、「祇園の伝統を誇りとし、心の修養に努め、伎芸の習得に励みましょう」と誓いの言葉を述べた。続いて、京舞・井上流の五世家元で人間国宝の井上八千代さんが祝の舞「倭文」を披露した。

奈良「春日若宮おん祭」”お渡り式”5年ぶりに通常開催

奈良の師走の伝統行事「春日若宮おん祭」の”お渡り式”が12月17日、5年ぶりに通常の規模で行われた。平安貴族の装束を身にまとった人をはじめ、およそ1,000人に上る行列が奈良市の中心部をゆっくりと練り歩いた。沿道には子ども連れを含め多くの見物客が集まり、華やかな衣裳行列に見入っていた。
春日若宮おん祭は、五穀豊穣や国の安泰を願い、平安時代から続く春日大社の摂社、若宮神社の祭で、国の重要無形文化財に指定されている。

和歌山で発見の化石は海の王者の新種”ワカヤマリュウ”

米国のシンシナティ大学の小西卓哉准教授などの研究グループは12月13日、2006年に和歌山県有田川町のおよそ7,200万年前の白亜紀後期の地層から見つかった化石(全長6mの骨格)が海の王者として君臨した大型の爬虫類「モササウルス」の新種と分かり、「ワカヤマリュウ」と名付けられたと発表した。
これまでの詳しい調査の結果、①前脚のひれが大きく発達していること②背骨の形からイルカのような背びれがあった可能性があること③これまで発見されているモササウルスの化石にはない特徴がみられた。これらの点を総合的に考慮し、モササウルスの新種と判断した。

兵庫・赤穂で120回目「赤穂義士祭」中村雅俊・内蔵助で

兵庫県赤穂市で12月14日、恒例の「赤穂義士祭」が行われた。赤穂義士祭は300年余り前の江戸・元禄時代、旧暦の12月14日、元赤穂藩の大石内蔵助率いる家臣47人が吉良邸へ討ち入り、主君・浅野内匠頭の仇討ちを果たした歴史を伝えていこうと例年行われているもので、今回が120回目。呼び物の「義士行列」では、俳優の中村雅俊さんが2年連続で大石内蔵助役を務め、山鹿流の陣太鼓を叩きながら技師たちを率いて練り歩いた。

今年の漢字は「税」インボイス制度など税論議で

今回で29回目となる2023年の世相を1字で表す”今年の漢字”が「税」に決まり、日本漢字能力検定協会が12月12日、京都市東山区の清水寺で発表した。1年を通じて増税議論が活発に行われたほか、インボイス制度など「税」にまつわる話題が続いた点が理由として挙げられた。
応募総数は14万7,878票で、「税」は5,976票(4%)だった。この漢字が選ばれるのは2014年以来2回目。2位は「暑」(3.7%)、3位は「戦」(3.3%)、4位に「虎」(3.1%)が入った。

奈良 大神神社で迎春準備, 重さ400kgの大注連縄かけ替え

奈良県桜井市の大神(おおみわ)神社で12月10日、迎春準備として拝殿前の重さ約400kgの大注連縄(おおしめなわ)がかけ替えられた。大注連縄は長さ約8m、最も太い部分は約1mにもなる破格サイズ。約200人の参拝者もお祓(はら)いをうけ、神職の指示に合わせ作業を手伝っていた。

平安時代の「熊野詣出立の儀」再現 京都・城南宮で

京都市伏見区の城南宮で12月9日、平安時代に上皇らが熊野詣でに出かける前に行った儀式「熊野詣出立の儀」を再現するイベントが行われた。これは2024年の「紀伊山地の霊場と参詣道」世界三登録20周年を控え、和歌山県が企画したツアー「令和の熊野詣」の初回のイベント。参加者らは出立式後、淀川を船で下り大阪市内の天満八軒家浜船着場に到着、平安時代の交通手段による熊野詣の一端を体験した。

奈良・橿原 高松塚古墳の古代の姿に復元された木棺公開

奈良県立橿原考古学研究所は12月8日、古代の姿に復元された明日香村の高松塚古墳(7世紀末〜8世紀初頭)の木棺を報道陣に公開した。木棺は長さ約2m、幅約60cm、高さ約50cm。スギ材で黒漆が塗られ、金銅製の飾り金具が付けられている。棺内部は朱で塗られ、金箔を貼った棺台に置かれている。この木棺は12月9日から2024年1月14日まで、同研究所付属博物館で公開される。入館料が必要。

英大学 星の周りにガスの円盤発見 天の川銀河以外で初めて観測

英ダラム大学などの研究チームは、地球から約16万光年離れた銀河にある星の周りを囲むガスの円盤を発見した。この成果は英科学誌「ネイチャー」に掲載された。地球がある天の川銀河の外で星の周りを囲むガスの円盤を観測したのは初めて。ガスは回転しながら星に降り積もる。星がつくられる謎を解く手がかりになると期待される。
チリで運用されている電波望遠鏡「アルマ望遠鏡」と欧州南天天文台(ESO)が、チリで運用する大型望遠鏡VLTを組み合わせて観測した。

「りゅうぐう」の試料中に窒素を含む鉱物を発見 京都大

京都大学などの研究チームは探査機「はやぶさ2」が小惑星「りゅうぐう」から持ち帰った砂の試料中に、窒素を含む鉱物を見つけた。この成果は英科学誌「ネイチャーアストロノミー」に掲載された。窒素は生命を構成するアミノ酸やタンパク質の材料になる。今回の発見は、地球にもはるか彼方の天体から窒素が届いた可能性を示すものだ。

東京・千代田区の英大使館跡から弥生時代の集落跡 28棟確認

東京・千代田区によると一番町のマンション開発用地の英国大使館跡地から弥生時代の集落跡が見つかったことが分かった。今回見つかったのは三菱レジデンスなどが再開発を進めている土地で、縄文時代のものを含めこれまでに竪穴式住居跡が28棟確認された。調査は2024年3月まで行われる。しかも調査対象となっている約7,700㎡のうち、まだ約3,700㎡しか調べておらず、今後新たに遺跡が見つかる可能性が高い。
考古学の専門家は、都心部でこれだけの規模の集落跡が見つかったことについて、「弥生時代後期の前半において、これほど住居数のある集落が発見された例は関東南部ではほとんどない。当時の暮らしぶりが分かり、学術的に重要だ」と話している。ただ遺跡としては現地に残すことは難しい見込みで、調査後に埋め戻されてマンション建設が始まる予定。

奈良・富雄丸山古墳 木製の棺の中身の調査へ12/4発掘開始

奈良市埋蔵文化財調査センターなどによると、奈良市の富雄丸山古墳で木製の棺(ひつぎ)の中身の調査に向けた発掘が12月4日始まった。4世紀後半に造られたとされる同古墳で、昨年度行われた発掘調査で「蛇行剣」と呼ばれる波打ったような形状の、東アジアで最も長いとされる鉄製の県剣や、盾の形をした国内最大級の鏡などが見つかっている。剣や鏡のそばに木製の棺があるが、昨年度は調査されずそのまま埋め戻されていた。
今回は作業が順調に進めば12月下旬から、棺の中身の調査が始まる予定。調査は2024年春まで続けられる。

吉野ヶ里遺跡「謎のエリア」で最古級の青銅器鋳型など3点出土

佐賀県は12月4日、吉野ヶ里遺跡(所在地:吉野ヶ里町、神埼市)の「謎のエリア」と呼ばれる日吉神社跡での発掘調査で、今年4月の石棺墓に続き9〜10月に国内最古級とみられる弥生時代中期前半(紀元前2世紀ごろ)の蛇紋岩でできた青銅器鋳造用の鋳型など3点が見つかったと発表した。吉野ヶ里遺跡ではこれまでに同様の青銅器用鋳型の出土が7例あるが、すべて石英斑岩で蛇紋岩は初めてという。

大阪・枚方市の禁野本町遺跡で奈良・平安期の都市の”道路跡”出土

大阪府枚方市によると、同市の奈良時代から平安時代初期の遺跡「禁野本町遺跡」の発掘調査で幅12mと推定される”道路跡”が見つかった。この遺跡は国の史跡「百済寺跡」の北側に奈良時代から平安時代初期に栄えた古代都市の遺跡。朝鮮半島の古代国家、百済の王族の子孫百済王氏が築き、南北900m、東西450mの範囲の碁盤の目のように道路が整備されていたことが分かっている。
この道路跡は、都市の中央を南北に走っていたメインストリートと考えられ、市は「当時では異例ともいえる整備された都市の姿が明確になった」としている。市は一帯の住宅開発に先立って9月から10月にかけて行った発掘調査の結果見つかったという。

東大 白亜紀の草食恐竜の食性の時代変化を解明 歯の傷の分析で

白亜紀(約1億5,000万年前から6,600万年前)の草食恐竜はどんな植物を食べていたのか?東大と、沖縄科学技術大学院大学、英国リンカーン大学のメンバーを含めた国際共同研究グループは世界で初めて、白亜紀の生態系で重要なメンバーであった鳥脚類恐竜の食性変化を明らかにした。これは歯の微細な傷(マイクロウェア)を分析し、歯の摩耗を促進させる植物を食べるような変化があったことを調べ上げたもの。この成果は、12月1日に古生物学の学術誌『Palaeontology』に掲載された。
今後、同様の手法を鳥脚類以外の草食恐竜にも適用することで、恐竜と被子植物がどのように関係しながらも、進化してきたのかを、明らかにできると期待される。

羽田空港アクセス線 工事予定地で「高輪築堤跡」石垣発見

東京都港区教育委員会などによると、「羽田空港アクセス線」工事予定地で国内初の鉄道の線路敷設のため、明治時代に築かれた「高輪築堤跡」の一部とみられる石垣が見つかった。これは同建設予定地で文化財などが確認するために2022年から2023年6月にかけて試験的に行った発掘調査の結果、分かったもの。田町の駅近くで高輪築堤跡の一部とみられる石垣が見つかったという。これを受け都教育委員会は10月、文化財保護法に基づき「埋蔵文化財包蔵地」に指定した。
高輪築堤は明治5年、新橋ー横浜間に開通した国内初の鉄道の線路を敷設するため、盛り土や石垣で築かれたもので、明治の文明開化を象徴する重要な遺構として国の史跡に指定されている。

2030年万博 リヤド開催を決定 BIE 投票で釜山・ローマを凌ぐ

博覧会国際事務局(BIE、本部:パリ)は11月28日、パリ近郊で開かれた総会で、2030年国際博覧会(万博)をサウジアラビアのリヤドで開催することを決めた。リヤドでは「変化の時代共に先進性のある明日へ」をテーマに、2030年10月1日〜2031年3月31日まで万博を開催する予定。
総会では韓国・釜山、イタリア・ローマを含めた3カ国による誘致に向けた最終プレゼンテーションが行われ、その後、BIE加盟国による投票の結果、3分の2を超える119票を集めたリヤドに決まった。

滋賀・栗東市で古墳時代築造の7つの古墳新たに見つかる

滋賀県文化財保護協会が、栗東市六地蔵の農地で2022年11月から行った発掘調査の結果、これまで存在が知られていなかった古墳時代の古墳が新たに7つ見つかった。このうち1つは直径22mの円墳、残る6つは1辺の長さがおよそ7mから15mの方墳。いずれも土を盛り上げて造られた墳丘や被葬者を納める埋葬施設は失われていて、墳丘の周囲をめぐる溝が確認されたという。また溝からは埴輪の破片や土器が見つかっていて、これらの特徴などから古墳時代の前期から後期にかけて造られた、地域の集落の有力者の墓と考えられるという。

飛鳥宮跡で塀の跡見つかる 最初の宮殿「飛鳥岡本宮」の遺構か

奈良県立橿原考古学研究所の調査によると、奈良県明日香村で7世紀後半につくられた天武天皇や持統天皇の宮殿跡より、さらに古い時期、7世紀前半の舒明天皇の時期の塀の跡が見つかった。天武・持統天皇のころのものと異なる方位に向いて建てられているという。見つかったのは天皇の住まいがあった「内郭」と呼ばれる区域で、長さおよそ35mの塀の跡。研究者はこの場所につくられた「飛鳥岡本宮」の塀の可能性が高いと注目している。

超高エネルギー「宇宙線」を観測 大阪公立大など国際グループ

大阪公立大など8カ国が参加する国際研究グループは、宇宙から降り注ぐ小さな粒子「宇宙線」のうち、計算上わずか1グラムで地球が破壊されるほどの巨大なエネルギーを持つものを観測、発見したと発表した。今回捉えたのは「244エクサ電子ボルト」という観測史上2番目に高いエネルギーの宇宙線だ。グループは宇宙の謎の解明につなげる期待を込め「アマテラス粒子」の名付けた。
日本、米国、ロシアなど8カ国が参加している研究グループは、2008年から米国ユタ州の砂漠地帯に設置された570台の検出装置のデータを定期的に解析している。

ナポレオンの帽子に3億1,500万円の高値 フランスの競売で

パリ=AFP時事によると、19世紀のフランス皇帝ナポレオン1世が所有していた帽子が11月19日、パリ近郊でフランス競売のオズナのオークションにかけられ、193万2,000ユーロ(約3億1,500万円)で落札された。ナポレオン帽子の落札額として、2014年の188万ユーロを上回る最高額を記録した。

雪舟「天橋立図」に描かれた建物の遺構 発掘調査で見つかる

京都府教育委員会によると、京都府宮津市の国の史跡、丹後国分寺跡の発掘調査で、室町時代に活躍した水墨画家、雪舟が「天橋立図」に描いたとみられる建物の遺構が見つかった。幅が最大およそ1mの建物の基礎に使われた礎石が5つ見つかった。
周辺では室町時代の土器なども見つかり、当時の資料などからも府教委は雪舟が1501年ごろに描いた天橋立図の中の金堂の後ろにある、僧侶が生活する「僧坊」の遺構である可能性が高いとみている。そして雪舟はこの寺について、実際の風景に忠実に描いている可能性が高いことがわかったとしている。

栃木 奥日光「華厳滝」など観光名所にライトアップ

国の名勝地に指定されている「華厳滝」など栃木県日光市・奥日光の観光名所で11月11日、夜のライトアップが始まった。今年は華厳滝を一望できる県営の「観瀑台」で11日の夕暮れ、山伏姿の僧がホラ貝を吹いてライトアップの開始を告げた。そして二荒山神社中宮祠の神職が期間中の安全を祈願した後、午後5時半過ぎの日没時にライトが点灯された。薄暗い渓谷に白い滝が浮かび上がると、集まった家族連れらが一斉にカメラで撮影していた。

京都府で「長岡京ガラシャ祭」光秀の娘, 玉の輿入れ行列再現

京都府長岡京市で11月12日、戦国時代の武将、明智光秀の娘、細川ガラシャの輿入れ行列を再現した「長岡京ガラシャ祭」が行われた。同祭は440年余前に、現在の長岡京市一帯を治めていた戦国武将、細川忠興のもとに、明智光秀の娘・玉、後にキリスト教に帰依し改名する細川ガラシャが嫁いだことにちなみ、毎年行われているもの。
祭は輿に乗った主人公のガラシャや、夫の忠興はじめ、清少納言や菅原道真など地元ゆかりの人物に扮した人などおよそ1,000人が市内を練り歩いた。同日、長岡京市内はあいにくの小雨模様だったが、沿道には家族連れなど大勢の見物客が行列を写真に収めていた。

奈良・春日大社で高僧, 行基をしのび功績を紹介する催し

奈良市の春日大社で11月12日、飛鳥時代から奈良時代にかけて活躍した高僧、行基をしのび、その功績を紹介する催しが開かれた。行基は、聖武天皇が国家安寧の拠り所とした東大寺の大仏(毘盧舎那仏)を造立するために寄付を呼びかけたほか、関西各地に道路や橋を造る数多くの土木工事を行ったことで知られる。
地元の住民などでつくる実行委員会が行基の功績を広く知ってもらおうと毎年この時期に開いているもので、会場となった春日大社の境内には、市内の寺に伝わる行基の像が安置され、訪れた人たちが手を合わせていた。また、行基の功績を紹介する紙芝居が上演されたほか、仏像を造る際にも使われる鋳造技術を体験する教室が開かれた。

中国でサルのES細胞使い「キメラ」サル誕生に成功

中国科学院などはサルの胚性幹細胞(ES細胞)を使って、違う個体の細胞が混ざった「キメラ」のサルを誕生させることに世界で初めて成功した。11月9日付の米科学誌「セル」に掲載された。これにより、ES細胞はキメラサルの全身のあらゆる組織の細胞に成長し、「万能性」を実証した。

米ハーバード大など 132億光年先にブラックホール 観測史上最古か

米ハーバード大などの研究チームは11月6日、英天文学誌「ネイチャー・アストロノミー」に、地球からおよそ132億光年先に位置し、観測史上最古となるブラックホールを発見したと発表した。宇宙誕生からわずか4億7,000万年後にはすでに大質量ブラックホールの形成が始まっていたと判明したとしている。