東邦大学と東京大学の研究チームは、山口県の土井ヶ浜遺跡で見つかった約2,300年前の弥生時代の人骨からDNAを取り出し、ゲノム(全遺伝情報)の解読に成功した。その結果、東アジア系と北東アジア系の2系統のDNAを併せ持つ人々が、弥生時代に朝鮮半島から日本列島に渡ってきて、縄文人と混ざり合って現代日本人の祖先になったと分析した。
現代日本人のルーツについては、後期旧石器時代に日本列島に住み着いた縄文人と弥生時代の渡来人が混ざって成立したとする「二重構造モデル」が定説。ただ、弥生時代の渡来人のルーツはよく分かっていなかった。今回、ゲノム解析に成功したことで有力説が打ち立てられた。
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島原城跡, 古代「大宰府」守った前畑遺跡 国史跡指定へ
文化審議会は12月20日、江戸時代に起きた島原・天草一揆(1637〜1638年)を退けたことで知られる島原城跡(所在地:長崎県島原市)や、古代の役所「大宰府」政庁を守る土塁があった可能性がある前畑遺跡(所在地:福岡県筑紫野市)など6件を史跡に指定するよう文部科学省に答申した。このほかの答申は次の通り。【史跡】松倉城跡(所在地:岐阜県高山市)、越高(こしたか)遺跡(同長崎県対馬市)、臼杵城跡(同大分県臼杵市)、与論城跡(同鹿児島県与論町)。【名勝】納池(のいけ)(同大分県竹田市)【登録記念物】明神山(同奈良県王寺町)、丸井氏庭園(同鳥取県倉吉市)、上林(かみはやし)の風穴(同愛媛県東温市)、穴井戸観音(同大分県豊後高田市)。