明治時代を代表する俳人、正岡子規が亡くなる5年前の正月に詠んだ句が新たに見つかった。今回見つかったのは「吾健にして 十のみかんをくひつくす」。専門家は、果物好きで知られた子規が、結核で療養しながらも10個のみかんを食べたとして、自身の食欲旺盛な様子を即興で詠んだのではないかーとしている。
子規が終生を過ごした家にあった「歳旦帳」と呼ばれる、正月の来客向けの芳名録のようなものに記されていた。句とともに、病床に伏せる自身を表す氷のうやみかんの絵も描かれており、筆跡などからいずれも子規の直筆とみられるという。
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千葉で「チバニアン期」の古代生物を紹介する展示会
千葉県が名前の由来となった「チバニアン期」と呼ばれる時代に生息していた古代の生物を紹介する展示会が千葉市の県立中央博物館で開かれている。「チバニアン期」は77万年前から12万年前余りまでの地質学上の時代の名前。3年前、市原市の地層が地質学の基準である「国際標準地」に、日本で初めて登録され命名された。
今回展示されているのは、1966年に現在の印西市で発見されたナウマンゾウの化石の、日本で初めてレプリカで復元された全身骨格。骨格標本のほか、下あごなど骨の実物が展示されている。また市原市で見つかった体長5mを超える世界最大級のトド「オオキトド」の下あごの骨の化石も見られる。このほか、「ヤベオオツノジカ」や「メルサイ」なども展示されている。
種子島の古代人 頭蓋骨を意図的に変形する習慣 九州大など
九州大学や米モンタナ大学の国際研究チームは、弥生時代から古墳時代の鹿児島県種子島で暮らしていた古代人に、頭蓋骨を意図的に変形する習慣があったことを突き止めた。種子島の遺跡で採集した頭蓋骨を、3Dスキャンや最新の計測技術を用いて分析した結果、分かった。他の古代人の頭蓋骨と比較すると、後頭部が平らで頭蓋骨後頭部の縫合周辺と後頭骨の中心部あたりに窪みもあった。
これらは生活習慣ではなく、人為的に力を加えて変形させている可能性が高いことを明らかにした。研究チームは集団としてのアイデンティティーを保つため、頭を変形していたとみている。こうした習慣は世界各地でみられるという。これらの研究成果は8月17日、米科学誌『プロスワン』に論文掲載された。