京都・下鴨神社(所在地:京都市左京区)で5月3日、疾走する馬に乗って、豪快に的を射る「流鏑馬(やぶさめ)神事」が行われた。境内の、新緑に包まれ木漏れ日が降り注ぐ「糺(ただす)の森」で、約3万人の参拝者に、迫力ある人馬一体の妙技が披露された。
色鮮やかな伝統装束の射手20人が糺の森に設えられた約500mの馬場を疾走。100m間隔で並んだ約50cm四方の3つの的を狙い、次々に矢を射る。「カーン」という乾いた音とともに的が割れると、大きな歓声と拍手が起こっていた。
流鏑馬神事は京都三大祭の一つ、「葵祭」(5月15日)の平安を祈り、毎年5月3日に行われている。
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奈良・談山神社で春の「けまり祭」古代の装束で”技”披露
奈良県桜井市の談山神社で4月29日、古代の色とりどりの装束を身に着けた蹴まり保存会の人たちによる「けまり祭」があった。新緑に囲まれた境内の庭で、輪になった蹴まり保存会の人たちが、鹿の皮でできたまりを蹴り合う。右足の膝を伸ばしたまま蹴り上げるのが作法とされており、「アリ」「ヤ」「オウ」など独特の掛け声とともに”技”を競っていた。
けまり祭(蹴鞠祭り)は、談山神社に祀られている藤原鎌足が蹴まりを通じて中大兄皇子(後の天智天皇)と出会い、当時、ヤマト政権のもとで並ぶもののない、隆盛を誇った豪族、蘇我氏(宗家)打倒に向け、「大化の改新」(645年)の計画を練った、という故事にちなんで毎年、春と秋に行われている。
東大寺 創建当初の東塔は68mの七重塔 国内最大級の高さ
奈良文化財研究所は4月25日、東大寺にかつて存在した東塔について調査し、解析、研究の結果を公表した。奈良時代の創建当初の塔は「相輪」と呼ばれる最上部の金属製の装飾を含めて高さがおよそ68mで、現存する木造の塔で最も高い、京都にある東寺の五重塔を13m上回る国内最大級の高さだったことが分かった。
同研究所は平成30(2018)年から東大寺などに保管されている文献、塔の土台の基壇の規模をもとに構造を解析、研究を進めてきた。その結果、今回の結論に達した。
東大寺の東塔は、西側の塔、西塔とともに奈良時代の創建当初、大仏殿の脇に東西一対で建てられていた七重塔。平安時代の焼き討ち後、鎌倉時代に再建されたが、その後、落雷で焼失した。
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国際地質学会「人新世」案を否決 15年間の議論に幕
国際学会「国際地質科学連合(IUGS)」の小委員会が、20世紀半ばからの地質時代を人類活動が地球環境に大きな影響を及ぼす「人新世(じんしんせい)」とする案を反対多数で否決したことが分かった。これにより、”人新世”是か非か、15年間におよぶ議論に幕が下りた。
人新世の案は、2023年IUGSの下部組織の作業部会が提案した。世界人口の爆発的な増加に伴い、人類活動の影響が大きくなった1950年ごろを人新世の開始時期にすべきだとした。ただ、人新世について「人類活動が地球環境に与える影響を示す貴重な言葉」としながらも、地質学上の時代分類である地質時代と認定することには複数の批判があった。
IUGSは声明で①農耕の開始や産業革命の時期など20世紀半ばよりも前から人類活動が地球環境に影響を与えていたこと②他の地質時代に比べて期間が短すぎるとの批判が内部の専門家からあったーなどを明らかにしている。
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奈良・本薬師寺跡「正門」構造判明 飛鳥時代の国家寺院
奈良県橿原市は、飛鳥時代に創建された国家寺院の本薬師寺跡で、南門基壇の南東隅と基壇を取り囲む石敷きが見つかったと発表した。石敷きは基壇東側と南側にあり、幅3.3m。20〜40cm大の石が敷き詰められ、中央に雨落ち溝があった。
この結果、正門にあたる南門の構造や位置が明らかになり、同市は「藤原京以前の寺院で正門の状況が分かる例は非常に少ない。古代の寺院史研究における貴重な成果」としている。
本薬師寺跡は過去の調査で、金堂と東西塔、中門などからなる伽藍(がらん)配置が分かっている。本薬師寺は、天武天皇が皇后(後の持統天皇)の病気平癒を祈願し建立した国家寺院。平城京への遷都に伴い、現在の奈良市にある薬師寺に移ったとされる。
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2,500年前にも能登半島に大津波 津波浸水域が酷似
新潟大災害・復興科学研究所の卜部厚志教授らの津波堆積物の調査、分析によると、震度7を記録した能登半島地震で甚大な津波災害を受けた石川県珠洲市と富山県沿岸部が、約2,500年前にも大津波に襲われていたことが分かった。今回の能登半島地震の津波浸水域とよく似ており、約2,500年前にも同様の大津波が起きていた可能性がある。堆積物は2015年に確認されたが、当時は震源域を特定できていなかった。
同教授は2014〜2015年、文部科学省の日本海地震・津波調査プロジェクトの一環として、石川県と富山県でボーリング調査を行った。その結果、珠洲市で①約2,500年前〜2,000年前②約2,000年前〜1,800年前③9〜10世紀ーの少なくとも3回、富山県沿岸では①約7,900年前〜7,800年前②約4,700年前〜4,500年前③約2,700年前〜2,500年前④13世紀ーの少なくとも4回津波があったことを示す砂層などを見つけた。堆積物の状況から、両県とも約2,500年前の津波が最も大きかったとミられるという。
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江戸初期の日本で作られた「書見台」ポルトガルで発見
東京文化財研究所などによると、およそ400年前、江戸時代初期の日本で作られた南蛮漆器の一つで、聖書を読むための「書見台」がポルトガルで見つかった。この書見台は全体が黒の漆で塗られており、中心には松の木が描かれ、周囲は貝殻の螺鈿(らでん)細工が散りばめられている。
X線で撮影した結果、松の木の下に何かを剥ぎ取ったとみられる跡が見つかり、それらが十字架やイエス・キリストを示す「IHS」の文字の一部と確認できたという。
書見台はそのデザインから江戸時代初期にポルトガル人やスペイン人が日本の職人に作らせたもので、幕府がキリスト教への弾圧を強めていた時期にあたることから、その摘発を逃れるため宗教色を消して、本国に送ったのではないかとみられている。
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飛鳥時代の遺跡群の世界遺産登録目指し知事らが現地視察
奈良県明日香村などの飛鳥時代の遺跡の世界遺産への登録を目指し、奈良県の山下知事らが2月9日、地元自体の首長らと現地を視察し、課題などを確認した。一行は①藤原宮跡や飛鳥宮跡が見渡せる明日香村の甘樫丘②飛鳥時代の石舞台古墳や藤原宮跡ーなどを見て回った。
奈良県では明日香村と橿原市、桜井市の飛鳥時代の都の跡などの文化財で構成する「飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群」について、2年後のユネスコの世界遺産への登録を目指して準備を進めている。
今回視察した構成文化財の中に、まだ全体が史跡に指定されていないものがあり、世界遺産登録に向けた課題も確認した。県や地元自治体では来年度、令和6年度の日本の候補として推薦してもらうため、3月にも推薦書の素案を文化庁に提出する方針。
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”幻の城”大津市・坂本城跡で長さ約30mの石垣見つかる
滋賀県大津市の発掘調査によると、戦国時代の武将、明智光秀が築いた同市の坂本城跡で、長さおよそ30mにわたる石垣などが見つかった。石垣の高さはおよそ1m、長さはおよそ30m。この石垣と堀が城の最も外側の囲いになっていた可能性があり、その場合、びわ湖の湖岸に位置する本丸からの距離はおよそ300mで、これまで推定されていた距離と比べおよそ100m短いという。
同市文化財保護課は、どのような過程で大きな石垣を使うようになったのか?慎重に調査を進めていきたいとしている。
坂本城は、織田信長が比叡山延暦寺を焼き討ちした後、明智光秀に命じてふもとのびわ湖のそばに築かせたとされているが、わずか15年ほどで廃城となり、”幻の城”とも呼ばれている。
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紫式部が主人公・光源氏を軸に平安貴族社会で繰り広げる恋の遍歴ストーリー、古典の名作「源氏物語」の場面を描いた日本画を紹介する展示会が、京都市右京区の嵯峨嵐山文華館で開かれている。これは、源氏物語をテーマに描かれ屏風や掛け軸などを紹介する展示会で、会場には鎌倉時代から昭和に描かれた33点の作品が紹介されている。展示会は4月7日まで。
このうち江戸時代初期に狩野山楽が描いた「源氏物語押絵帖屏風」は、光源氏の半生が12の場面で描かれている。また、江戸時代後期に活躍した狩野玉円永信の掛け軸「源氏五十四帖図」は、人物を敢えて描かず、象徴となる風景やものだけで場面を表現していて、扇子の上に置かれた夕顔の花や複数の牛車などが物語を連想させる。