沖縄で最小級の2つの新種イカ発見 体長最大12ミリ

沖縄科学技術大学院大学などの研究チームは、世界最小級のイカとして知られる「ヒメイカ」の新種2つを発見した。今回調査した個体の中で体長は最大でわずか12ミリと小さい。新種の学名はそれぞれ「イディオセピウス キジムナー(通称リュウキュウヒメイカ)」「コダマ ジュウジュツ(同ツノヒメイカ)」と名付けられた。2種とも夜間にしか活動せず、リュウキュウヒメイカは冬にしか姿を現さない。ツノヒメイカはサンゴ礁に生息するという。

京都・南座 師走「吉例顔見世興行」 勘亭流の”まねき書き”公開

京都市東山区の劇場、南座で12月1〜24日にかけて行われる歌舞伎公園「吉例顔見世興行」の”まねき書き”の作業が11月6日、京都市内の妙伝寺で報道陣に公開された。これは11月末に南座前に飾り掲げられる出演俳優の名前を大看板に墨書するもの。長さ1.8m、幅約30cmのヒノキの看板に、太く丸みを帯びた書体「勘亭流(かんていりゅう)」で書き込む。隙間がないほど大入りになるようにーとの願いが込められている。顔見世興行の”まねき上げ”は、京都に師走の訪れを告げる風物詩として親しまれている。

奈良・橿原市で『古事記』編纂者 太安万侶”墓誌”など350点を展示

奈良時代、日本最古の歴史書『古事記』の編纂者で、今年で没後1300年になる太安万侶(おおのやすまろ)ゆかりの資料を集めた展示会が奈良県立橿原考古学研究所附属博物館で開かれている。展示会は11月26日まで。
会場には国の44年前見つかり”世紀の大発見”として注目され、国の重要文化財に指定されている太安万侶の「墓誌」をはじめ、ゆかりの出土品350点が展示されている。また、奈良時代の官人(かんじん)の名前を記した銅製の墓誌なども展示されている。

岐阜・白川郷 合掌造り集落で一斉に水柱 恒例の防火・放水訓練

世界遺産に登録されている岐阜県白川村の白川郷で10月29日、伝統の合掌造り集落の火災に備えた恒例の放水訓練が行われた。集落を一望できる展望台には見物客らが集まり、サイレンを合図に午前8時から高さ20〜30mほどの水柱が、集落のあちこちで立ち上がる様子を見守った。
白川郷には大小114棟の木造家屋が軒を連ねている。そこで火災の際、燃え広がるのを防ぐため、地元消防団と住民が年に1度、60基ある消火用放水銃の点検を兼ねて一斉放水訓練が行われている。

奈良で「第10回世界遺産サミット」地域間連携などを協議

世界遺産をを保有する自治体の首長らが集まり、保全や活用策について話し合う「第10回世界遺産サミット」が10月29日、奈良県斑鳩町で開かれた。日本で最初に世界遺産登録され、30周年を迎えた法隆寺を会場に、全国30市町村の関係者が参加。世界遺産を核とした持続可能な町づくりの実現など、3項目の「斑鳩宣言」を採択した。

哺乳類は宇宙でも繁殖できる可能性 山梨大, 理研がマウスで確認

山梨大学や理化学研修所などの研究チームは、宇宙のほぼ重力のない環境でも、マウスの受精卵が着床前の「胚盤胞」と呼ばれる状態まで成長できることを突き止めた。哺乳類が宇宙でも繁殖できる可能性を示した最初の研究成果という。
この研究はJAXA(宇宙航空研究開発機構)の協力で、凍結したごく初期の受精卵720個を2021年、国際宇宙ステーション(ISS)に運び、星出彰彦宇宙飛行士が解凍し、実験した。受精卵半分ずつをそれぞれ、微小重力の環境下と、ISS内にある地上と同じ重力を発生する装置の中で培養した。この実験後、地球に戻った受精卵を確認した結果、分かったもの。

文豪ゆかりの東京・山の上ホテル24年2月休館 老朽化で再建へ

多くの著名な作家たちが利用したことで知られる東京・千代田区の神田駿河台の「山の上ホテル」が、老朽化のため再建することになり、2024年2月13日から休館することなった。これにより、館内で営業しているレストランやコーヒーパーラーなども休業する。
同ホテルは1954年1月に開業した老舗ホテルで、川端康成、三島由紀夫、池波正太郎など数多くの作家、文化人が利用したことで知られる。

第75回「正倉院展」初出展の6件含め59件展示 奈良国立博物館

奈良市の奈良国立博物館で10月28日、奈良時代の聖武天皇ゆかりの宝物を公開する「第75回 正倉院展」が始まった。今年は初出展の6件を含め59件が展示されている。正倉院展は11月13日まで。
今回注目されるのは「九条刺納樹皮色袈裟(くじょうしのうじゅひしょくのけさ)」。縦およそ1.5m、幅およそ2.5mの僧侶が身に付ける袈裟で青や黄色に染められた絹の断片が細かく縫い付けられている。聖武天皇が亡くなった後、妻の光明皇后が遺品を東大寺に納めた際、目録の筆頭に掲げ、仏教を厚く信仰した聖武天皇を象徴する宝物の一つ。また、「平螺鈿背円鏡(へいらでんはいのえんきょう)」は、直径40cmほどの銅鏡で、背面は夜光貝や琥珀を使った豪華な花の文様で彩られた歴史上最高峰の鏡の一つとされている。

古事記編者・太安万侶没後1,300 年 橿原考古学研究所で特別展

奈良時代初頭の「古事記」の編者、太安万侶の没後1,300年になるのに合わせ、奈良県立橿原考古学研究所附属博物館(所在地:同県橿原市)で特別展が開かれている。同展には、1979年、奈良市の茶畑で見つかった安麻呂の墓、墓誌はじめ、安麻呂関連の出土品約350点が展示され、安麻呂の実像に光を当てている。11月26日まで。太安万侶は平城京の「左京四条四坊」と呼ばれる場所に住み、723年に死去したことされている。

信長「楽市楽座」の掟書 滋賀近江八幡市で修復終え公開

織田信長が城下町での商人の自由な営業を許可した「楽市楽座」の決めごとを記した「安土山下町中掟書(あづちさんげちょうちゅうおきてがき)」が、約1年の修復を終えて滋賀県近江八幡市の博物館で公開されている。
掟書は、安土城の建設に着手した翌年に出されたもので、①城下町全体を楽市楽座とする②物品の売買時、盗品と知らなかった場合は罪に問わないーなどの取り決めが細かく規定され、文末には信長の朱印が押されている。掟書は11月19日まで展示されている。

新種の鉱物「北海道石」発見地の愛別町民に初公開

2020年に北海道愛別町で発見され、2023年1月に国際機関に新種の鉱物として登録された「北海道石」が10月22日、同町民に初公開された。北海道石は、紫外線を当てると鮮やかな黄色や黄緑色の蛍光を発するのが特徴。同日は、多くの人たちが会場に足を運んだ。北海道石を研究する相模中央化学研究所では、「北海道石は大きく社会の役に立つ可能性があるもの」と話していた。

京都・鞍馬の火祭 夜空を朱色に染めるたいまつの炎

京都市左京区の鞍馬山にある由岐神社一帯で10月22日、秋の夜空を無数のたいまつの炎が朱く染める奇祭「鞍馬の火祭」があった。子どもも若者も赤赤と燃え立つたいまつを抱え、掛け声とともに夜空にかざす姿が印象的な祭りだ。
日没後の午後6時ごろ、一帯の沿道の軒先にかがり火が灯され、祭りがスタート。小さなたいまつを抱えた子どもたちに続き、締め込み姿の若者らが大きなたいまつを担いで登場。午後8時半ごろ、山門石段に次々とたいまつが立てられると、見守る観客から歓声が上がっていた。
火祭りは940年、祭神を京都御所から鞍馬の地に移した際、住民がたいまつで迎えたのが起源とされる。

元寇の3隻目の沈没船発見か 長崎・松浦市沖合調査

長崎県松浦市教育委員会は10月23日、同市鷹島沖の海底で鎌倉時代の元寇(げんこう)の沈没船の一部とみられる構造物を見つけたと発表した。沖合約150m、水深約18mの海底を1m程度掘った場所に埋まっていて、2011年、2014年に続く3隻目となる見通し。
同市教委は構造物が船体を形づくる「外板材」や内部を仕切る「隔壁」の可能性があるとみて調べている。周辺では同時に13世紀後半から14世紀前半の中国製陶磁器とみられるつぼや皿も見つかっている。

平安期〜明治維新の歴史絵巻行列 京都・時代祭 古都の秋彩る

5月の葵祭、7月の祇園祭とともに京都三大祭の一つ「時代祭」が10月22日、京都市内で行われた。時代祭は平安時代から明治維新まで、紫式部、織田信長、坂本龍馬など、それぞれの時代の代表的な衣裳に身を包んだ、著名な人物に扮した約2,000人の行列が秋の都大路を練り歩く。
午前9時すぎ京都御苑を出発。明治維新を先頭に時代を遡る形で行列が進む。平安神宮までの4.5kmを沿道の見物客に手を振りながら、日本古来のバラエティーに富んだ時代衣裳を披露した。京都府警によると、約6万8,000人の見物客が行列を見守った。

戦没学徒追悼式典 太平洋戦争末期の学徒出陣壮行会から80年

太平洋戦争末期の1943年10月21日、東京の明治神宮外苑競技場(現 国立競技場)で開かれた「学徒出陣」壮行会から80年が経過。同競技場敷地にある碑の前で10月22日、追悼式典が開かれた。式典は元学徒兵有志らが碑を建立した30年前からほぼ毎年開かれ、今年は戦没者の遺族らおよそ40人が参列、戦陣に散った学徒をしのんだ。
式典の関係者は「式典を通じて、今後とも繰り返してはならない歴史を若い世代に引き継いでいきたい」と話していた。

和歌山・広川町で「稲むらの火祭り」4年ぶり通常開催

和歌山県広川町で10月21日、4年ぶりに「稲むらの火祭り」が通常開催された。同日午後6時ごろから町民ら約500人がたいまつを手に、高台の神社まで約2kmを歩いた。そして、鳥居前に積み上げた稲わらに火が付けられると、大きな炎となり、拍手と歓声が起こった。
稲むらの火祭りは、江戸時代、安政南海地震(1854年)の際、大津波から逃れるため闇夜の中、収穫したばかりの稲わらに火を付けて、村人を高台に導いた実業家、濱口梧陵の故事を再現するもの。

インド 2040年までに有人月面探査機を打ち上げ 宇宙開発加速

インド政府は10月17日、2040年までに有人月面探査機を打ち上げ、月に宇宙飛行士を送り込むことを目指すと発表した。モディ首相はインド宇宙研究機関(ISRO)などとの会合に出席し、2035年までに宇宙ステーションを建設することも指示した。インドは8月、世界で初めて月の南極付近に無人探査機を着陸させることに成功している。

三重・明和町で「斎王」の奈良時代の宮殿跡見つかる

三重県は10月13日、国史跡「斎宮跡」で、都から派遣された斎王が暮らした宮殿とみられる建物跡が見つかったと発表した。建物は東西17m、南北15mあり、面積は約255㎡(畳約160畳敷き)。斎宮跡でこれまで見つかった建物としては過去最大。2つの建物をつなぎ、廂(ひさし)を大きく取った珍しい構造。
斎王は、天皇に代わり伊勢神宮に仕えるため、天皇が代わるごとに未婚の皇族女性の中から選ばれ、都から伊勢に派遣されていた。奈良時代から鎌倉時代末期の1330年ごろまでおよそ660年間続いたとされる。
発掘現場は保存のために11月には埋め戻される予定で、10月21日に一般向けに現地説明会が開かれる。

奈良・東大寺で良弁僧正の1250回忌 盛大に「御遠忌」法要

奈良市の東大寺で10月14日、同寺の創建に尽力した初代別当、良弁僧正(ろうべんそうじょう)の1250回忌で、50年に一度行われる「御遠忌(ごおんき)」と呼ばれる盛大な法要が営まれた。
法要は国宝大仏殿の前で行われ、橋村公英別当らおよそ30人の僧侶がお経を唱え、良弁僧正の遺徳をしのんだ。途中、大仏殿の屋根から蓮(はす)の花をかたどった「散華(さんげ)」という色とりどりの紙が蒔かれると、大仏殿一帯が華やかな雰囲気に包まれた。また、特別に設けられた舞台では舞楽も奉納され法要に参列したおよそ600人の関係者は厳かな舞に見入っていた。法要は15、16日も営まれる。

奈良・纒向遺跡で世界最古のチャバネゴキブリの化石発見

奈良女子大学や大阪市立自然史博物館は、邪馬台国の有力候補地としても知られる奈良県の纒向遺跡(所在地:奈良県桜井市)から世界最古となるチャバネゴキブリの化石を発見した。3世紀後半の古墳時代前期の大きな穴から見つかった。
チャバネゴキブリは、世界的に害虫として知られるゴキブリ。これまでアフリカ原産でギリシア人などの船に紛れ込んで、地中海から欧州に、さらに北米へと生息域が広がっていったと考えられていた。日本には江戸時代に入ってきたと推測されていた。だが、今回の化石の発見により、実際には古墳時代にすでに生息し、同時代の人々も悩まされてきた可能性がある。

NASA 小惑星ベンヌに炭素・水, 試料公開「生命の起源」解明に期待

米航空宇宙局(NASA)は10月11日、無人探査機オシリス・レックスが小惑星ベンヌから回収した試料の調査結果を発表した。初期分析によると、ベンヌの試料には、有機物の形成に必要不可欠な炭素のほか、水も確認された。これにより、NASAは試料に「生命の原材料」が含まれていたと報告した。
NASAは今後、日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)やカナダ宇宙庁(CSA)の研究者などとも協力し、試料のさらなる分析を進めるとしている。

京都・東寺で国宝「曼荼羅図」8年ぶり公開 重要文化財集め特別展

京都の世界遺産、東寺(所在地:京都市南区)で8年ぶりに国宝「曼荼羅図(まんだらず)」が一般公開されている。平安時代に天皇から東寺を託された空海が真言宗を開いてから、今年で1,200年にあたることから、同寺に伝わる宝物を集め特別展を行っている。
「両界曼荼羅図」は密教の世界観に基づき「胎蔵界」と「金剛界」という2つの世界を表した絵画で、国宝に指定されている。大きさはそれぞれ縦がおよそ185cm、横がおよそ165cm。描かれてから1,000年以上経っても鮮やかな極彩色が残っているのが特徴。
このほか、南北朝時代に空海の生涯を絵巻にした国の重要文化財『弘法大師行状絵巻』も8年間かけて修復され展示している。今回の特別展示は途中、作品を入れ替えながら11月25日まで開かれている。

滋賀「大津祭」本祭 4年ぶりに13基の曳山が揃って巡行

からくり人形を乗せた曳山(ひきやま)が滋賀県大津市内を巡行する「大津祭」の本祭が10月8日、行われた。今年は4年ぶりに13基の曳山が出揃って巡行し、市外地からの観光客を含め大勢の人や家族連れで賑わった。
同日午前9時ごろ大津市の天孫神社にからくり人形を乗せ、色鮮やかな幕で飾った高さおよそ6mの曳山が勢揃い。市内中心部で笛、太鼓のお囃子に合わせて巡行を開始。多くの見物客はからくり人形の動きに拍手を送ったり、写真に収めたりしていた。大津祭は、大津市の天孫神社に江戸時代から伝わる祭りで、国の重要無形文化財に指定されている。

”日本最古の学校” 栃木・足利学校で伝統の古書の虫干し

日本最古の学校として知られる栃木県足利市の足利学校で10月7日、虫食いやカビなどから貴重な書物を守るための虫干しの作業が始まった。虫干しは11月上旬まで、晴れて湿度が低い日に行われる予定で、一般の方も見学できるという。
7日は足利市の重要文化財に指定されている中国・後漢の歴史を記した『後漢書』など56冊を所蔵庫から風通しの良い部屋に運び、畳の上に並べていた。職員はマスクや手袋をして書物を1ページずつ開いて風にさらすことで湿気を取る作業をしながら、綴じ糸がほつれていないかや、新たな傷みがないかなど確認していた。
足利学校には、平安時代以降の書物およそ1万8,000冊が所蔵され、一部は国宝や国の重要文化財にも指定されている。

長崎くんち 4年ぶりに「奉納踊」再開 台車回しに歓声

長崎市の諏訪神社の秋の大祭「長崎くんち」が10月7〜9日の3日間にわたって開かれた。初日は笛や太鼓のお囃子が響きわたる中、滑稽な踊りや鮮やかな台車回しにおよそ2,500〜3,000人の見物客の歓声が挙がっていた。新型コロナウイルス禍で取りやめられていた主要演目「奉納踊」が4年ぶりに復活、再開され、地域に活気が戻った。
長崎くんちは、江戸時代初期にキリシタン禁制政策の一環として開始され、市内の諏訪神社で380年以上続く秋の大祭。1979年には国の重要無形文化財に指定されている。

大阪・難波宮跡公園で賑わう「中秋名月祭」食と文化で日中交流

大阪市中央区の難波宮跡公園で10月7、8の両日、日本の十五夜にあたる中国の「中秋節」の時期に合わせて、中国の食や文化を楽しめるイベントが開かれ、家族連れで賑わった。
今回は15回目の開催で、会場には中国料理など屋台が数多く設けられ、普段は見慣れない中国の食材や料理が並んでいた。また、会場に設けられたステージでは中国の伝統的な民族舞踊などが次々に披露され、会場全体を盛り上げていた。

正倉院で10/4 「開封の儀」聖武天皇ゆかりの宝物を点検, 調査

奈良時代の聖武天皇の品やシルクロードを経て伝わったとされる約9,000点の宝物を集めた正倉院(所在地:奈良市)で10月4日、年に1度、宝庫の封を解く「開封の儀」が行われた。午前10時すぎ、勅使の松永侍従や正倉院事務所の職員ら19人が正装姿で到着。宝物が納められた部屋の扉に結ばれた麻縄をハサミで切って封を解いた。11月30日の「閉封の儀」まで宮内庁などが宝物の点検や調査を行う。なお、宝物の一部は10月28日〜11月13日に奈良国立博物館で開かれる「第75回正倉院展」で展示される。

滋賀県 築城450年 安土城のVR復元目指し天主北側で初の発掘調査

滋賀県は、織田信長が築いた安土城の復元に向け、10月11日から天主の北側部分の初の発掘調査を行うことになった。これは滋賀県が進めている築城450年にあたる2026年を目標に、AR(拡張現実)などの技術を用いて当時の城や城下町の姿などを復元しようというプロジェクトの一環。
安土城は、織田信長が天下統一の拠点としてびわ湖のほとりに築いたが、本能寺の変後、焼失したため、全体像が分からない「幻の城」ともいわれている。

太宰治『人間失格』の原体験記した井伏鱒二の佐藤春夫宛て書簡

弟子の太宰治が「パビナール(鎮痛剤)中毒」で精神科病院に入院していたのを、間近でその症状を見ていた井伏鱒二が、同氏の師、佐藤春夫に伝える書簡が見つかった。今回新たに見つかった書簡は、井伏から佐藤に宛てた7点。専門家は、大宰が「このとき味わった屈辱感や被害者意識が不信感にさいなまれる主人公として文学的に表現され、代表作『人間失格』につながったとみている。
これらの書簡は佐藤の親族が寄贈した遺品整理中に見つかり、東京大の河野龍也准教授が確認した。

滋賀・高島市の古墳群 6世紀の継体天皇を支えた勢力が築造

滋賀県高島市教育委員会と京都橘大は9月25日までに、同高島市の南畑古墳群の3つの円墳が継体天皇(531年没)の没後、6世紀半ばから末にかけて相次いで築造されていたことが分かったと発表した。3つの円墳は2018年度の同市教委の調査で見つかり、2021年度から京都橘大と連携して調査していた。3基は直径約7〜12mの小規模な古墳だが、時期がいずれも異なり、3代続いた首長墓とみられる。6世紀半ばの1号墓と6世紀後半の2合墓は横穴式石室。6世紀末の3号墓は、穴を掘って長さ2m、幅70cmの木棺を安置していた。現地説明会は10月1日午前10時半から。

佐藤春夫の新たに100通超の家族宛て手紙 出身地で見つかる

大正から昭和にかけて作家、詩人として活躍し、近代文学を代表する和歌山県出身の佐藤春夫が、家族に宛てて書いた100通を超える手紙が新たに見つかった。これは昭和26年までの35年間に家族に宛てて書かれた手紙など118通で、実践女子大の河野龍也客員教授らが確認した。佐藤の親族から出身地の和歌山県新宮市にある佐藤春夫記念館に寄贈された資料から見つかった。
今回見つかった手紙の中には、親友で作家、谷崎潤一郎の妻だった女性と結婚したことから世間で話題になった際、昭和5年9月、父親宛てに心配する必要はない旨、伝える内容や、脳出血で倒れた佐藤春夫を看病する妻からの7通の佐藤の父親宛てには、入院生活の様子や病状などについて書かれたものもあった。佐藤春夫と家族の意外なほど親密な関係性をうかがわせるものだ。

江戸初期の北海道津波の堆積物分布は内陸2kmまで, 想定より狭い

新潟大学の研究チームは9月18日までに、江戸時代初期の17世紀前半に北海道を襲ったとされる巨大津波について、北海道南部の勇払平野(所在地:苫小牧市)に残る痕跡の分布範囲を明らかにした。結論は、地中の津波堆積物は現在の海岸線から内陸約2kmにとどまり、2020年4月、内閣府の有識者会議が公表した、沿岸から最大約10km、100㎡超の浸水想定より大幅に狭いーとの見解。
調査は2019〜2022年度に実施。計86地点から最深で約1.5〜2mの地層を引き抜き、過去3,000年間の堆積物を調べた。17世紀の地層からは津波によって海から運ばれた海洋性の植物プランクトンを発見。CT分布を追跡したところ、海岸から約2km以遠で確認できなくなったという。

岸和田だんじり祭 豪快な”やり回し”に歓声 34台が参加

重さ4トンのだんじりが豪快に市内を駆け巡る「岸和田だんじり祭」が、市内各地区から34台のだんじりが参加して9月16、17の両日、行われた。高さおよそ4m、重さおよそ4トンのだんじりを、ねじり鉢巻きに揃いの法被(はっぴ)姿の若者らが太鼓や笛など鳴り物とともに、「そーりゃ」の力強い掛け声をあげながら豪快に引き回す。最大の見せ場は交差点をスピードを落とすことなく、勢いよく曲がる”やり回し”。このやり回しが決まると、詰めかけた見物客からは大きな歓声が上がっていた。岸和田だんじり祭は、五穀豊穣を祈願して江戸時代から300年以上続く伝統の祭り。

奈良・桜井市の古墳から出土の大量の鏡は邪馬台国・卑弥呼と関係

奈良県立橿原考古学研究所の分析によると、2009年に桜井市の茶臼山古墳から出土した大量の青銅鏡の破片について、もとの鏡は100枚を超える数だったことが分かった。一つの古墳から100枚以上の鏡が出土した例はほかになく、専門家は邪馬台国の女王、卑弥呼と関係している可能性があるとしている。
大量の青銅鏡の破片を3次元で計測し、コンピューター上で組み合わせ復元したところ、もとの鏡は103枚に上った。鏡は14種類あり、最も多かったのは邪馬台国・卑弥呼が中国から授かったとの説もある「三角縁神獣鏡」で26枚あった。当時、青銅鏡は希少なもので、「出土した鏡が1枚だけでも、その古墳に埋葬されたのは有力な首長」と判断される。ところが三角縁神獣鏡をはじめ、この種の鏡が「100枚以上納められた古墳があるのは異例」で、専門家は「考古学的に非常に価値の高い発見」としている。

H2Aロケット打ち上げ成功 月面探査機, 衛星を各々の軌道に投入

大型ロケット「H2A」47号機は9月7日8時42分、種子島宇宙センター(所在地:鹿児島県南種子町)から打ち上げられた。47号機はJAXAやNASAが共同開発した天文衛星「XRISM(ㇰリズム)」と、月面着陸を目指す小型探査機「SLIM」を搭載。ロケットは所定の軌道まで上昇し、14分後にXRISM、48分後にSLIMをそれぞれの軌道に投入し、打ち上げは成功した。この結果、H2Aは47機中46機で打ち上げに成功し、成功率は97.9%となった

平等院鳳凰堂 創建時 中堂, 裳階の屋根は「瓦と板」 新説で復元図

京都府宇治市の平等院は8月3日、創建当時の鳳凰堂をイメージした復元図を発表した。新復元図の最大の特徴は、中堂の大屋根を「瓦ぶき」としたこと、裳階(もこし)と呼ばれる大屋根の下にある装飾屋根や、左右に延びる翼廊の屋根をそれぞれ「板ぶき」としたことだ。これまで進められてきた調査結果を踏まえ、従来の「木瓦ぶき」を改めた。

正岡子規の新たな句見つかる 亡くなる5年前の正月即興で詠む

明治時代を代表する俳人、正岡子規が亡くなる5年前の正月に詠んだ句が新たに見つかった。今回見つかったのは「吾健にして 十のみかんをくひつくす」。専門家は、果物好きで知られた子規が、結核で療養しながらも10個のみかんを食べたとして、自身の食欲旺盛な様子を即興で詠んだのではないかーとしている。
子規が終生を過ごした家にあった「歳旦帳」と呼ばれる、正月の来客向けの芳名録のようなものに記されていた。句とともに、病床に伏せる自身を表す氷のうやみかんの絵も描かれており、筆跡などからいずれも子規の直筆とみられるという。

英国で半世紀ぶり「ネッシー」大捜索 最新技術駆使も発見できず

英北部スコットランドのネス湖で8月26、27の両日、古くから目撃情報が絶えない未確認生物「ネッシー」の大規模捜索が行われた。BBC放送などによると、200人のボランティア、オンラインで約300人が観察、監視を担う半世紀ぶりの”大捕物”で、赤外線カメラ搭載ドローンや、水中の未確認生物が発する物音を拾う水中マイクなど最新技術も活用して実施された。
2日間にわたる大捜索だったが、ネッシーは発見されず、長年の謎の解明には至らず、持ち越しとなった。捜索はネス湖の観光拠点「ネス湖センター」と、独立のボランティア調査チームが企画。1972年に別の調査チームが実施して以来の捜索だった。

東北夏祭り 来場客は6県で661.5万人 コロナ禍前の7割水準

ねぶた(青森)、竿灯(秋田)、七夕(宮城)など東北6県の主要な夏祭りの主催団体のまとめによると、来場客数は計661万5,000人と、コロナ禍前の2019年実績に届かず7割水準にとどまった。ただ、個人消費の盛り上がりや、インバウンド(訪日外国人)の復調を追い風に、経済波及効果はほぼ同水準まで回復した。
今夏は新型コロナウイルス禍の人数制限が撤廃され、東北でも各地で主要な夏祭りが4年ぶりに通常開催され、いずれも活況を呈した。

古川 聡さん搭乗「クルードラゴン」打ち上げ成功 2度目のISSへ

米スペースXは8月26日、米フロリダ州ケネディ宇宙センターから、日本の古川聡さん(59)や米欧ロの計4人の宇宙飛行士が搭乗する宇宙船「クルードラゴン」を打ち上げた。宇宙船は予定の軌道に入り打ち上げは成功したと発表した。4人の宇宙飛行士は約1日後に国際宇宙ステーション(ISS)に到着した。古川さんの宇宙飛行は2011年以来2度目で、今回は半年間、ISSに滞在する予定。

千葉で「チバニアン期」の古代生物を紹介する展示会

千葉県が名前の由来となった「チバニアン期」と呼ばれる時代に生息していた古代の生物を紹介する展示会が千葉市の県立中央博物館で開かれている。「チバニアン期」は77万年前から12万年前余りまでの地質学上の時代の名前。3年前、市原市の地層が地質学の基準である「国際標準地」に、日本で初めて登録され命名された。
今回展示されているのは、1966年に現在の印西市で発見されたナウマンゾウの化石の、日本で初めてレプリカで復元された全身骨格。骨格標本のほか、下あごなど骨の実物が展示されている。また市原市で見つかった体長5mを超える世界最大級のトド「オオキトド」の下あごの骨の化石も見られる。このほか、「ヤベオオツノジカ」や「メルサイ」なども展示されている。

種子島の古代人 頭蓋骨を意図的に変形する習慣 九州大など

九州大学や米モンタナ大学の国際研究チームは、弥生時代から古墳時代の鹿児島県種子島で暮らしていた古代人に、頭蓋骨を意図的に変形する習慣があったことを突き止めた。種子島の遺跡で採集した頭蓋骨を、3Dスキャンや最新の計測技術を用いて分析した結果、分かった。他の古代人の頭蓋骨と比較すると、後頭部が平らで頭蓋骨後頭部の縫合周辺と後頭骨の中心部あたりに窪みもあった。
これらは生活習慣ではなく、人為的に力を加えて変形させている可能性が高いことを明らかにした。研究チームは集団としてのアイデンティティーを保つため、頭を変形していたとみている。こうした習慣は世界各地でみられるという。これらの研究成果は8月17日、米科学誌『プロスワン』に論文掲載された。

戦後の海外抑留日本人の引き揚げにバチカンの関与示す新資料

1946〜1948年にかけてバチカンで記録されたバチカン(ローマ・カトリック協会の中心地)で記録された、日本人の引き揚げに関する、新たなおよそ40点の外交文書が見つかり、バチカンが戦後の海外抑留日本人の引き揚げの実現に関わっていたことが分かった。調査にあたった国際政治史が専門の日本大学の松本佐保教授が確認した。
78年前の終戦時、海外にいた元日本兵や民間人はおよそ660万人に上ったとされ、戦後も長くシベリアや東南アジアなどに抑留され、多くの人が望郷の念に駆られながら亡くなったほか、生き残った人たちも日本に引き揚げるまでに10年以上の歳月を要した。
このうち旧ソビエトにより57万人を超える日本人がシベリアなどに抑留された”シベリア抑留”を巡っては、1947年1月にバチカンの駐日大使が国務長官に送った公電に、引き揚げの実現に向けて旧ソビエトとの交渉を急ぐよう、米国側に働きかけたことなどが確認されている。
また、1947年8月にバチカンの駐日大使が国務長官に送った公電には、オランダ領インド(現在のインドネシア)にあった日本人の収容所を巡り、オランダ政府に対し、環境の改善を求めたことが記されていた。

3,900万年前 最大340トンの巨大クジラ 化石から推定 従来学説覆す

ドイツの研究者らはこのほど、英科学誌『ネイチャー』に、約3,900万年前、体長20m、最大重量340トンの巨大クジラが海を泳いでいたと発表した。ペルー南海岸の砂漠で発掘した化石から新種のクジラの大きさを推定した。
新種はシロナガスクジラより体長は5mほど短いが2倍の体重があり、史上最も重い動物の可能性もある。クジラは今から1,000万年前ごろに巨大化したとする従来の学説を覆した。新種は「Perucetus colossus」(ペルーの巨大なクジラ)と名付けられた。

古都の夜空焦がす「大」文字 京都で「五山送り火」

京都市街地を囲む山々で8月16日、お盆に迎えた先祖の霊を送り出し、無病息災を祈る伝統行事「五山送り火」が行われた。
まず予定通り午後8時に、東山の如意ヶ嶽で一画がおよそ最長160mの「大」の文字が浮かび上がった。続いて5分おきに「妙法」、「船形」、「左大文字」、「鳥居形」に点火され、古都の夜空を焦がした。見物客らは市内各所で最寄りの送り火を見守った。警察によると、今年は昨年より4,900人多い、およそ2万5,600人が訪れた。

徳島阿波踊り 4年ぶり盛況 台風に振り回され”想い半ば”に

新型コロナウイルスに伴う制約がない4年ぶりの通常開催となった徳島市の阿波踊りが8月15日、閉幕した。話題となった1人20万円のプレミアム桟敷席などの新しい試みなども含め、地元は大いに盛り上がった。
ただ、前夜祭を含む5日間のうち、最後の2日間は台風7号に振り回され”想い半ば”に終わった。荒天の14日夕は強行開催、雨の上がった15日夕は中止となった。これらの挙行、判断について、徳島市と開催委員会との間で判断が分かれ、対応がチグハグで課題を残した。

吉野ヶ里遺跡 6月公園入園者最多に 石棺墓発見で注目集める

吉野ケ里公園管理センターによると、国営、県営歴史公園として整備されている吉野ヶ里遺跡(所在地:佐賀県吉野ヶ里町、神埼市)の公園の6月の入園者数が4万5,550人となり、6月として2001年の開園以来、過去最多となったことが分かった。これまでの発掘調査では手付かずだった”謎のエリア”で石棺墓が見つかり、注目を集めたことが要因の一つとみられる。これまでの6月の最多来場者数は2001年の4万1,752人だった。

兵庫・南あわじ市の「門崎砲台」ドーム状構造で国内最大級

兵庫県南あわじ市によると、施設の改修工事に伴って行った発掘調査の結果、同市福良の鳴門海峡を臨む場所にあった「門崎砲台」は、ドーム状の天井に覆われた構造としては、明治、大正、昭和を含め国内最大級の規模だったことが確認された。
同砲台は明治32年、外国戦艦の瀬戸内海への侵入を防ぐため、当時の陸軍により築かれた。大砲の周囲をドーム状の天井が覆う形が特徴。高さはおよそ5m。大砲を撃つ射撃口から手前の出入口までおよそ14mあり、大砲が2門並ぶ幅はおよそ26mあった。8月18、19日、現地説明会が行われる予定。

大阪・造幣局で8/7 大阪・関西万博記念貨幣の打ち初め式

大阪市北区の造幣局で8月7日、2025年大阪・関西万博の記念貨幣の打ち初め式が行われた。同打ち初め式には大阪府の吉村知事や博覧会協会の石毛事務総長などが出席した。この記念貨幣は5万枚が製造され、消費税や送料込みで1万3,800円で販売される。申込みは造幣局が8日から28日まで受け付ける。
製造が始まった記念貨幣は額面が1,000円の銀貨で、表面には大阪・関西万博の公式ロゴマークと、人工島・夢洲の会場がカラーで描かれている。裏面に描かれたロゴマークには、細かい溝が刻まれた加工が施されていて、光が当たると反射して虹色に輝いて見えるようになっている。