奈良市の平城宮歴史公園で10月22〜23日、奈良時代をテーマにした「平城京天平祭」が開かれた。同天平祭は平成23(2011)年から毎年3回開かれていて、今回は秋の祭り。
会場では宮殿の整備を担当していた衛士(えじ)と呼ばれれる弓や鎧(よろい)姿の10数人の行列が練り歩いた。また、奈良時代の遊び「投壺(とうこ)」と呼ばれるつぼに矢を投げ入れる体験コーナーも設けられ、家族連れなど訪れた人たちが楽しんでいた。
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「はやぶさ2」試料から宇宙由来のガス成分確認
宇宙航空研究開発機構(JAXA)や九州大学などの研究チームは10月21日、探査機「はやぶさ2」が小惑星「りゅうぐう」で採取した試料に、46億年前の太陽系誕生以前のガスが含まれていたとする分析結果を発表した。小惑星由来の気体を直接確認するのは初めて。
チームは計16種類の試料を最高約1,800度まで加熱して、ガス化したヘリウムや、ネオン、アルゴンなどを調べた。これらのガスの一部は太陽系誕生以前に存在したことを示す特徴を持っていた。これらのガスを含んだダイヤモンドなどが材料となって、りゅうぐうのもとになった「母天体」を形成。その後、母天体に小天体が衝突し、生じた破片が集まってりゅうぐうができて以降もガスは残り続けたと、同チームは推定している。
ガスの分析から、りゅうぐうが比較的地球に近い今の位置に来たのは約500万年前と考えられることも初めて分かったという。
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福井・一乗谷「朝倉氏 遺跡博物館」10/1オープン
戦国大名、朝倉氏とその本拠地の城下町の栄枯盛衰を出土品などから体感・学習できる「一乗谷 朝倉氏遺跡博物館」(所在地:福井市)が10月1日、開館した。同施設は、福井県が2024年春の北陸新幹線敦賀延伸開業を控え、観光振興に向けて整備を進めてきたもの。
一乗谷は最盛期には1万人が居住する、地形上、”難攻不落”の大規模な町だったとされる。だが、朝倉氏が織田信長に敗れ焼き払われ、隆盛を誇った戦国時代有数の城下町は表舞台から姿を消した。
ところが、半世紀を超える遺跡の発掘調査で、戦国期の城下町遺構がそのままの姿で表れ、一帯の278haが国の特別史跡に指定されている。
同博物館では数多くの出土品などから厳選した約800点が展示される。朝倉家5代当主、義景の居館の一部を原寸大で再現している。このほか、町並みの巨大ジオラマや川湊「一乗の入江」の石敷き遺構の露出展示もある。
東北大,JAXA「りゅうぐう」試料に水を確認
東北大学や宇宙航空研究開発機構(JAXA)などの研究チームは9月22日付の米科学誌サイエンスで、探査機「はやぶさ2」が小惑星「りゅうぐう」から持ち帰った砂などの試料に水が含まれているのを確認したと発表した。
研究チームは大きさ1〜8ミリの砂粒17個を分析。内部構造や鉱物の組成、硬さなどを詳細に調べたところ、試料内の硫化鉄結晶に微小な穴があり、内部に水が閉じ込められているのが見つかった。成分に塩や有機物のほか、二酸化炭素(CO2)が含まれる「炭酸水」で、りゅうぐうの元となった母天体の内部で硫化鉄の結晶が形成された際に取り込まれたと分かった。
地球外で採取された試料から、常温で水が液体となる状態で見つかったのは初めてといい、地球の海の起源解明などにつながる成果と期待される。
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ネアンデルタール人の脳 現代人より神経細胞少なかった
ドイツのマックス・プランク研究所などの研究チームは9月9日付科学誌サイエンスに、旧人「ネアンデルタール人」が絶滅した謎の解明につながる可能性がある研究成果を発表した。ポイントとしたのは、変異遺伝子と深い関わりを持つ脳の神経細胞の量の多寡。
4万〜3万年前に絶滅したネアンデルタール人の脳の体積は、現代人と同じだったと考えられている。チームは、現代人で特有の変異がある遺伝子「TKTLI」に着目。この遺伝子は高度な認知機能に関係する脳の前頭葉で働いており、ネアンデルタール人の骨に残ったDNAにはこの変異がないという。
この変異遺伝子をマウスの胎児の脳に加えたところ、神経細胞のもとになる細胞が増え、実際に神経細胞が増えた。一方、この遺伝子の変異をなくした人の細胞で、脳を模した立体組織「脳オルガノイド」を作製すると、神経細胞が少なくなることも確認できたという。
現代人の前頭葉は、ネアンデルタール人に比べ盛り上がった形をしており、神経細胞数が多かったと考えられている。チームでは「現代人との前頭葉の形の違いを遺伝子レベルで明らかにできた」としている。
約19億年前の地層から未報告の微生物化石を発見
東北大学と東京大学らの研究チームは8月29日、約19億年前(初期原生代)の微生物化石、ガンフリント微化石調査の結果、従来の報告にはない形状を持つ、コロニー型、楕円形、細胞組織内包型、有尾型、トゲ型の5つの新型の微生物化石を発見したと発表した。
これらはそれぞれコロニー形成、栄養備蓄、さらに運動性や栄養確保といった生存に有利な機能を発現させたもの。この研究により、原核生物は真核生物の化石が地層に確認され始める約18億〜16億年前より前から機能を様々に多様化させ、進化の”準備”を始めていた可能性が新たに示された。
これらの研究成果は、学術誌「Precambrian Research」に2022年8月19日、オンライン掲載された。
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古墳時代初頭に中型犬 大陸から渡来か 纒向遺跡
奈良県桜井市纒向(まきむく)学研究センターの研究紀要によると、邪馬台国の有力候補地とされる纒向遺跡(所在地:奈良県桜井市)で出土していた古墳時代初頭の犬の骨を分析したところ、背中までの体高は約48cmで、中型犬の大きさと推定されることが分かった。
骨は桜井市教育委員会が2014年度に実施した調査で、遺跡中枢の大型建物群跡東側に位置する深さ約1mの溝底から出土した。ほぼ1体分の全身骨格とみられ、古墳時代初頭の3世紀前半のものと考えられるという。
弥生時代までは小型犬が主流で、古墳時代になって大陸からもたらされた可能性を示すという。古代の犬は小、中小、中、中大、大級に分類され、今回は中大級に該当するとしている。
纒向遺跡は3世紀初めごろ出現した巨大集落跡。
京都「五山送り火」3年ぶり夜空に形くっきり
お盆に迎えた先祖の霊を送り出す京都の伝統行事「五山送り火」が8月16日、東山の如意ヶ嶽など京都市街を囲む山々で行われた。2020年と2021年は見物客の密集を避けるため、点火場所を削減して行われたが、今年は3年ぶり通常通り実施された。
直前まで激しい雨に見舞われ、当初の予定から10分ほど遅れた午後8時10分ごろ、東山・如意ヶ嶽で一画が「大」の字に点火。これに続き、ほかの文字や形も相次いで点火され、徐々に文字や形が夜空に浮かび上がっていく。
過去2年は点火場所が絞り込まれたため、形がはっきり分からなかったが、今年は本来の文字や形がくっきり。
送り火は、願い事を書いた護摩木や松を燃やし、「大文字」「妙法」「船形」「左大文字」「鳥居形」の文字や形を浮かび上がらせ、厳かな雰囲気に包まれる。
りゅうぐう試料にケイ酸塩 生命の源の地球への運搬役
海洋研究開発機構の研究チームなどは、探査機「はやぶさ2」が小惑星「りゅうぐう」で採取した試料(サンプル)を分析し、宇宙から生命の源となる有機物が太古の地球に運び込まれる仕組みの一端を明らかにした。
サンプルには水を含む「ケイ酸塩」が有機物と混ざり存在していた。この有機物はセ氏30度以上の温度で分解してしまう。ただ、海洋機構では「粒が粗いケイ酸塩は熱などに強い。水や有機物を地球に運ぶ役割を果たした可能性がある」としている。
地上の隕石からも有機物は見つかっているが、地上まで無事に届ける方法は不明だった。研究チームは、これらの研究成果を8月15日付の英科学誌「ネイチャーアストロノミー(電子版)」に発表している。
終戦直前の「国民義勇戦闘隊」の資料見つかる
終戦直前の昭和20(1945)年6月に施行された「義勇兵役法」に基づき、本土決戦に備えて女性や少年を含めた一般国民が戦闘員となる「国民義勇戦闘隊」の資料が和歌山県で新たに見つかった。
今回見つかった資料から、村を挙げて編成された部隊の結成式が神社で行われたことや、陸軍の師団長の訪問を前に隊員名簿の整備や竹やり訓練などが行われ、戦闘態勢が構築されたことなどが記されている。
戦闘隊の編成表には、当時の村長をトップに地区ごとの部隊が詳細に書かれていて、幹部に女性の名前が並ぶなど多くの村民が戦闘員として動員された状況がうかがわれる。
当時の資料の多くは終戦直後に焼却処分され、詳細な記録は殆ど残されていないとされてきた。
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藤原宮に大極殿後殿 橿原市で基壇跡見つかる
奈良文化財研究所は8月4日、奈良県橿原市藤原宮(694〜710年)跡の中枢部にあたる大極殿北側で大極殿後殿とみられる基壇(建物の土台)跡が見つかったと発表した。大極殿院の北西に約565㎡の調査区を設けて発掘。基壇は大極殿北端の土台から約11m北側で一部見つかり、全体の規模は推定で東西約50m、南北約16mになるという。
周囲には造営時の排水用とみられる溝が巡らされていて、基壇から西側に伸びる回廊跡も見つかった。柱や礎石などは発見されなかったが、基壇の規模や大極殿との位置関係から後殿の基壇と判断した。
初期の平城宮(奈良市)にも同様の後殿があり、同研究所は古代日本の宮都構造の変遷を考えるうえで重要な成果としている。
奈良時代の女官の勤務評価記した「木簡」見つかる
奈良文化財研究所によると、奈良市の平城宮跡から奈良時代の女性の役人、女官の勤務評価を記した木の札「木簡」が初めて見つかった。この女性は上司の信頼が篤かったか、年間329日も出勤していたことが記されていた。
この木簡は、およそ1,300年前の奈良時代前半のもので、長さおよそ17cm、幅およそ3cmで女性を意味する「牟須売」や、年齢を示す「年五十九」、年間の出勤日数とみられる「日参佰弐拾玖」という文字などが墨で書かれていた。女官の勤務評価を記した木簡が見つかったのは初めてという。
都で働く役人は、原則ひと月に5日の休日を取ることが定められ、男性の役人は年間300日未満の勤務が大半だった。
今回の木簡は平城宮跡の内裏の区画に近い水路の跡で2021年見つかった。
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京都国立博物館(所在地:京都市東山区)は6月13日、江戸時代の俳人・与謝蕪村(1716〜1783年)が、松尾芭蕉(1644〜1694年)の著名な俳諧紀行「おくのほそ道」を書き写して挿し絵を添えた「奥の細道図巻」が見つかったと発表した。
すでに発見されている、おくのほそ道を題材にした蕪村の作品4店のうち3点が重要文化財に指定されている。今回見つかった図巻は最も早い時期に制作されており、専門家は一連の傑作につながる作品で、重要文化財級の発見としている。
図巻は長さ約18m、幅約30cmで、制作時期は1777年。おくのほそ道の全文を書写し「月日は百代の過客にして、行かふ年も又旅人也」の冒頭や、「五月雨をあつめて早し最上川」などの有名な句も書かれている。9点の挿し絵が添えられ、芭蕉と弟子の曽良が見送られる旅立ちの様子のほか、旅先で出会った人々が描かれている。
2月に個人の所有者から情報提供があり、同博物館が筆跡や落款などから真筆と確認した。
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リュウグウの試料から「多量の水」海の起源の謎解明へ
宇宙航空研究開発機構(JAXA)や北海道大などのチームが、6月9日付の米科学誌サイエンス電子版に、「はやぶさ2」が持ち帰った小惑星リュウグウの試料に、多量の水が含まれていたとする分析結果を発表した。地球の水は太古に小天体が衝突してもたらされたという説があり、海の起源の謎を解明する鍵になる可能性がある。
チームは採取された砂や石の化学組成を精密に測定。主な成分は水を含む粘土鉱物で、ほかに炭酸塩鉱物や硫化鉄なども含んでいた。水は質量比で全体の約7%を占めた。液体の水ではなく、ほとんどが酸素と水素の原子が結合した水酸基(OH)の状態で存在していたが、水分子(H2O)も確認された。
リュウグウは約46億年前の太陽系の誕生から間もないころにできた小天体が壊れてできたと考えられている。小天体に約40度の水があったとすると、これらの鉱物ができた理由がうまく説明できるという。

