奈良・平城宮跡歴史公園で秋の「平城京天平祭」

奈良市の平城宮歴史公園で10月22〜23日、奈良時代をテーマにした「平城京天平祭」が開かれた。同天平祭は平成23(2011)年から毎年3回開かれていて、今回は秋の祭り。
会場では宮殿の整備を担当していた衛士(えじ)と呼ばれれる弓や鎧(よろい)姿の10数人の行列が練り歩いた。また、奈良時代の遊び「投壺(とうこ)」と呼ばれるつぼに矢を投げ入れる体験コーナーも設けられ、家族連れなど訪れた人たちが楽しんでいた。

和歌山・広川町で20回目「稲むらの火祭り」

江戸時代、1854年の安政南海地震の際、現在の和歌山県広川町に津波が押し寄せたとき、豪商・濱口梧陵が収穫された田んぼの稲わらに火を付けて津波の襲来を村人に知らせ、高台まで避難させたという逸話にちなんだ「稲むらの火祭り」が10月22日、広川町で行われた。同町ではこの濱口梧陵の故事を語り継ごうと2003(平成15)年から開催、今年で20回目を迎えた。
祭には中学生以上の子どもや町民ら約400人が参加。町役場前から、当時の村人が避難した高台の神社まで約2kmを、ひとり一人が手に持った松明(たいまつ)の火を掲げながら、道を照らし歩いた。

京都「時代祭」3年ぶり都大路に衣装姿の大行列

葵祭(5月)、祇園祭(7月)とともに数えられる京都三大祭の一つ「時代祭」が10月22日行われた。この祭りは明治維新を先頭に、計20ブロックの隊列が平安時代まで時代を遡る形で編成。それぞれの時代の衣装を身に着けたおよそ2,000人が京都御所から平安神宮までの約4.5kmを練り歩く「時代祭行列」が呼び物となっている。新型コロナウイルス禍で2020、2021年は中止され、3年ぶりの開催となった。
今回は、20ブロックごとの代表的な人物、坂本龍馬、織田信長、羽柴秀吉、楠木正成、皇女・和宮などが登場した。見物客らは各時代のファッションや髪型などに見入っていた。

「はやぶさ2」試料から宇宙由来のガス成分確認

宇宙航空研究開発機構(JAXA)や九州大学などの研究チームは10月21日、探査機「はやぶさ2」が小惑星「りゅうぐう」で採取した試料に、46億年前の太陽系誕生以前のガスが含まれていたとする分析結果を発表した。小惑星由来の気体を直接確認するのは初めて。
チームは計16種類の試料を最高約1,800度まで加熱して、ガス化したヘリウムや、ネオン、アルゴンなどを調べた。これらのガスの一部は太陽系誕生以前に存在したことを示す特徴を持っていた。これらのガスを含んだダイヤモンドなどが材料となって、りゅうぐうのもとになった「母天体」を形成。その後、母天体に小天体が衝突し、生じた破片が集まってりゅうぐうができて以降もガスは残り続けたと、同チームは推定している。
ガスの分析から、りゅうぐうが比較的地球に近い今の位置に来たのは約500万年前と考えられることも初めて分かったという。

奈良公園・鹿苑で「シカの角切り」3年ぶり公開

奈良の秋の風物詩「シカの角切り」が10月8日、奈良市・奈良公園の鹿苑(ろくえん)で行われた。新型コロナウイルス禍でシカの角切りが公開されるのは3年ぶり。9、10日も公開される。
成長し長く伸びた角に縄をかけようと追い込む勢子(せこ)衆と、人の背丈ほども飛び跳ね、逃げ回るシカとの迫力あるシーンに訪れた観客から歓声が上がった。
シカは秋に発情期を迎え、気が荒くなり攻撃的になる。その際、不意に近寄る人を、成長した角で襲い、傷つけることを防ぐために、江戸時代初期から約350年続く恒例行事とされている。勢子は、角に縄を引っ掛けて押さえ付けたシカの角を、のこぎりで素早く切り落としていた。

正倉院で「開封の儀」 10/29〜11/14まで正倉院展

奈良市の正倉院で10月6日、年に1度の宝庫の扉を開ける「開封の儀」が執り行われた。12月2日まで約9,000件の宝物の点検や調査を実施する。
10月29日から11月14日まで開催の奈良国立博物館(所在地:奈良市)の「正倉院展」で、宝物の一部が公開される。
校倉造りで知られる正倉院には、奈良時代の聖武天皇ゆかりの品や、シルクロードを経て大陸から伝わった歴史的宝物が数多く保管されている。

ノーベル生理学・医学賞にスバンテ・ペーボ氏

今年のノーベル生理学・医学賞にドイツのマックス・プランク進化人類学研究所のスバンテ・ペーボ博士が選ばれた。同氏は沖縄科学技術大学院大学教授(非常勤)も兼任している。
選考理由は、3万〜4万年前に絶滅したネアンデルタール人の骨に残っていた遺伝情報を詳しく解析し、現代の人類、ホモ・サピエンスと比較。その結果、ホモ・サピエンスはネアンデルタール人のの遺伝情報の一部を受け継いでいることを突き止め、ホモ・サピエンスとネアンデルタール人とで種が交わっていた可能性を明らかにし、人類の進化に関する研究で貢献した点が評価された。

福井・一乗谷「朝倉氏 遺跡博物館」10/1オープン

戦国大名、朝倉氏とその本拠地の城下町の栄枯盛衰を出土品などから体感・学習できる「一乗谷 朝倉氏遺跡博物館」(所在地:福井市)が10月1日、開館した。同施設は、福井県が2024年春の北陸新幹線敦賀延伸開業を控え、観光振興に向けて整備を進めてきたもの。
一乗谷は最盛期には1万人が居住する、地形上、”難攻不落”の大規模な町だったとされる。だが、朝倉氏が織田信長に敗れ焼き払われ、隆盛を誇った戦国時代有数の城下町は表舞台から姿を消した。
ところが、半世紀を超える遺跡の発掘調査で、戦国期の城下町遺構がそのままの姿で表れ、一帯の278haが国の特別史跡に指定されている。
同博物館では数多くの出土品などから厳選した約800点が展示される。朝倉家5代当主、義景の居館の一部を原寸大で再現している。このほか、町並みの巨大ジオラマや川湊「一乗の入江」の石敷き遺構の露出展示もある。

東北大,JAXA「りゅうぐう」試料に水を確認

東北大学や宇宙航空研究開発機構(JAXA)などの研究チームは9月22日付の米科学誌サイエンスで、探査機「はやぶさ2」が小惑星「りゅうぐう」から持ち帰った砂などの試料に水が含まれているのを確認したと発表した。
研究チームは大きさ1〜8ミリの砂粒17個を分析。内部構造や鉱物の組成、硬さなどを詳細に調べたところ、試料内の硫化鉄結晶に微小な穴があり、内部に水が閉じ込められているのが見つかった。成分に塩や有機物のほか、二酸化炭素(CO2)が含まれる「炭酸水」で、りゅうぐうの元となった母天体の内部で硫化鉄の結晶が形成された際に取り込まれたと分かった。
地球外で採取された試料から、常温で水が液体となる状態で見つかったのは初めてといい、地球の海の起源解明などにつながる成果と期待される。

大阪「岸和田だんじり祭」3年ぶり通常開催

大阪府岸和田市の伝統行事「岸和田だんじり祭」が9月17日、18日、岸和田・春木両地区で開催された。だんじり祭は新型コロナウイルスの影響で、2020年は終戦直後の1945年以来75年ぶりに中止され、2021年も両地区の一部町会が参加を見送り、観覧の自粛を呼び掛けつつ行われており、制限のない通常開催は3年ぶり。
3年ぶりに戻ってきた、躍動感あふれるだんじりに、あちこちから観客の掛け声が飛び交う。勢いをつけたまま街角を直角に曲がる”やりまわし”に大きな歓声が沸き起こり、威勢のいい笛・太鼓の音が街に戻った。

宝永地震津波超える巨大津波襲来の証 和歌山で確認

産業技術総合研究所などのチームが9月12日、南海トラフで史上最大とされるマグニチュード(M)8.6だった江戸時代の宝永地震(1707年)よりも巨大な津波が紀伊半島南部を襲っていたことを確かめたと発表した。
和歌山県串本町の橋杭岩周辺に散らばる巨石が津波で動いたかを分析した。発生時期は分からないが、宝永地震以前とみられ、津波は高さ4〜6m、流速は毎秒8m(時速約30km)程度だった可能性があるという。
橋杭岩から剥がれ落ちていた巨石がその後、津波で運ばれたと推定し、どれだけのパワーがあれば巨石が動くかをシミュレーションした。

ネアンデルタール人の脳 現代人より神経細胞少なかった

ドイツのマックス・プランク研究所などの研究チームは9月9日付科学誌サイエンスに、旧人「ネアンデルタール人」が絶滅した謎の解明につながる可能性がある研究成果を発表した。ポイントとしたのは、変異遺伝子と深い関わりを持つ脳の神経細胞の量の多寡。
4万〜3万年前に絶滅したネアンデルタール人の脳の体積は、現代人と同じだったと考えられている。チームは、現代人で特有の変異がある遺伝子「TKTLI」に着目。この遺伝子は高度な認知機能に関係する脳の前頭葉で働いており、ネアンデルタール人の骨に残ったDNAにはこの変異がないという。
この変異遺伝子をマウスの胎児の脳に加えたところ、神経細胞のもとになる細胞が増え、実際に神経細胞が増えた。一方、この遺伝子の変異をなくした人の細胞で、脳を模した立体組織「脳オルガノイド」を作製すると、神経細胞が少なくなることも確認できたという。
現代人の前頭葉は、ネアンデルタール人に比べ盛り上がった形をしており、神経細胞数が多かったと考えられている。チームでは「現代人との前頭葉の形の違いを遺伝子レベルで明らかにできた」としている。

約19億年前の地層から未報告の微生物化石を発見

東北大学と東京大学らの研究チームは8月29日、約19億年前(初期原生代)の微生物化石、ガンフリント微化石調査の結果、従来の報告にはない形状を持つ、コロニー型、楕円形、細胞組織内包型、有尾型、トゲ型の5つの新型の微生物化石を発見したと発表した。
これらはそれぞれコロニー形成、栄養備蓄、さらに運動性や栄養確保といった生存に有利な機能を発現させたもの。この研究により、原核生物は真核生物の化石が地層に確認され始める約18億〜16億年前より前から機能を様々に多様化させ、進化の”準備”を始めていた可能性が新たに示された。
これらの研究成果は、学術誌「Precambrian Research」に2022年8月19日、オンライン掲載された。

米NASA 新型ロケット打ち上げ延期 有人月探査計画

米航空宇宙局(NASA)は8月29日、日本初の月面着陸に挑む宇宙航空研究開発機構(JAXA)の超小型探査機「OMOTENASHI(おもてなし)」が搭載された新型ロケットSLSの同日打ち上げを延期すると発表した。エンジンに不具合が見つかったため。早ければ9月2日(現地時間)にも打ち上げられるが、機体を点検して日程を調整する。
今回の打ち上げは欧州、カナダ、日本などが参加する国際月探査アルテミス計画の一環で、SLSには有人月探査のための新型宇宙船も搭載されている。

3年ぶり”Re:start” 「なにわ淀川花火大会」開催

大阪・なにわの夏の風物詩「なにわの淀川花火大会」が8月27日夜、3年ぶりに淀川河川敷で開催された。新型コロナウイルスの影響でこの2年間、開催が見送られていた。今回は、コロナからの再出発の願いを込めて「Re:start(リスタート)」をテーマに、午後7時半からおよそ1時間にわたって、次々と花火が打ち上げられた。
会場には浴衣姿の若者や家族連れなど大勢の人たちが訪れ、3年ぶりに夏の夜空を彩る花火を楽しんだ。

東北6県夏祭り 3年ぶり再開で経済効果370億円

東北6県の各地で夏祭りが開催された。新型コロナウイルス禍でこの間、開催が見合わされていたが、今年は3年ぶりに感染対策を講じながらだったが、様々な工夫の末、開催にこぎつけた。そしてその成果はあった。東北6県の主要な祭りの主催団体などが推計した来場者数は合計で約545万人、経済効果は合計で約370億円に上った。
”ウィズコロナ”の、観光資源でもある地域の祭りのあり方を考える格好の機会となった。

ソ連軍 北海道全体の占領を検討していた公文書

ロシア連邦外交政策文書館がオンラインで公開している公文書にソ連軍が北海道全島の占領を検討していた記録が明らかになった。岩手大の麻田雅文准教授が確認した。
今回確認されたのは、第2次世界対戦の日本の敗戦を機に、1945年8月16日にソ連首相のスターリンが米国側に、北海道北半分をソ連軍の占領地域とするよう要求した内容の基になった草案。
この中でソ連は、日本の主要な島々を連合国のための占領地域に分割し、とくにソ連には北海道を割り当てる」と、北海道全島占領を求める内容が記されていた。

古墳時代初頭に中型犬 大陸から渡来か 纒向遺跡

奈良県桜井市纒向(まきむく)学研究センターの研究紀要によると、邪馬台国の有力候補地とされる纒向遺跡(所在地:奈良県桜井市)で出土していた古墳時代初頭の犬の骨を分析したところ、背中までの体高は約48cmで、中型犬の大きさと推定されることが分かった。
骨は桜井市教育委員会が2014年度に実施した調査で、遺跡中枢の大型建物群跡東側に位置する深さ約1mの溝底から出土した。ほぼ1体分の全身骨格とみられ、古墳時代初頭の3世紀前半のものと考えられるという。
弥生時代までは小型犬が主流で、古墳時代になって大陸からもたらされた可能性を示すという。古代の犬は小、中小、中、中大、大級に分類され、今回は中大級に該当するとしている。
纒向遺跡は3世紀初めごろ出現した巨大集落跡。

京都「五山送り火」3年ぶり夜空に形くっきり

お盆に迎えた先祖の霊を送り出す京都の伝統行事「五山送り火」が8月16日、東山の如意ヶ嶽など京都市街を囲む山々で行われた。2020年と2021年は見物客の密集を避けるため、点火場所を削減して行われたが、今年は3年ぶり通常通り実施された。
直前まで激しい雨に見舞われ、当初の予定から10分ほど遅れた午後8時10分ごろ、東山・如意ヶ嶽で一画が「大」の字に点火。これに続き、ほかの文字や形も相次いで点火され、徐々に文字や形が夜空に浮かび上がっていく。
過去2年は点火場所が絞り込まれたため、形がはっきり分からなかったが、今年は本来の文字や形がくっきり。
送り火は、願い事を書いた護摩木や松を燃やし、「大文字」「妙法」「船形」「左大文字」「鳥居形」の文字や形を浮かび上がらせ、厳かな雰囲気に包まれる。

りゅうぐう試料にケイ酸塩 生命の源の地球への運搬役

海洋研究開発機構の研究チームなどは、探査機「はやぶさ2」が小惑星「りゅうぐう」で採取した試料(サンプル)を分析し、宇宙から生命の源となる有機物が太古の地球に運び込まれる仕組みの一端を明らかにした。
サンプルには水を含む「ケイ酸塩」が有機物と混ざり存在していた。この有機物はセ氏30度以上の温度で分解してしまう。ただ、海洋機構では「粒が粗いケイ酸塩は熱などに強い。水や有機物を地球に運ぶ役割を果たした可能性がある」としている。
地上の隕石からも有機物は見つかっているが、地上まで無事に届ける方法は不明だった。研究チームは、これらの研究成果を8月15日付の英科学誌「ネイチャーアストロノミー(電子版)」に発表している。

終戦直前の「国民義勇戦闘隊」の資料見つかる

終戦直前の昭和20(1945)年6月に施行された「義勇兵役法」に基づき、本土決戦に備えて女性や少年を含めた一般国民が戦闘員となる「国民義勇戦闘隊」の資料が和歌山県で新たに見つかった。
今回見つかった資料から、村を挙げて編成された部隊の結成式が神社で行われたことや、陸軍の師団長の訪問を前に隊員名簿の整備や竹やり訓練などが行われ、戦闘態勢が構築されたことなどが記されている。
戦闘隊の編成表には、当時の村長をトップに地区ごとの部隊が詳細に書かれていて、幹部に女性の名前が並ぶなど多くの村民が戦闘員として動員された状況がうかがわれる。
当時の資料の多くは終戦直後に焼却処分され、詳細な記録は殆ど残されていないとされてきた。

徳島の阿波踊り 3年ぶりに本格開催 中止・縮小超え

徳島の阿波踊りが8月12日開幕した。新型コロナウイルス禍で中止や規模縮小が続いていたが、感染対策を徹底し、3年ぶりの本格開催となった。川沿いや大通りに設けられた市内4カ所の演舞場などで、太鼓やかね、笛によるお囃子の音色が戻ってきた。これらのお囃子に合わせ、今回の開催を待ちかねた踊り手たちが、流れるような女踊りや勇壮な男踊りを披露していた。

高知「よさこい祭り」3年ぶり期間・会場縮小し開催

高知の夏を彩るよさこい祭りが8月10〜11日、「よさこい鳴子踊り特別演舞」として開催された。新型コロナウイルス禍で開催は3年ぶり。コロナの記録的な感染再拡大中だけに、今回は期間を通常の4日間を半分にし、会場を高知市内16カ所のうち12カ所に縮小した。
コロナ禍前の高知よさこい祭りでは、県内外から200チーム、1万8,000人が踊りを披露していたが、今回は半分以下にし、感染対策を講じながら実施された。

すっきり大仏 奈良・東大寺で3年ぶりお身拭い

奈良市の東大寺で8月7日朝、本尊の国宝・盧舎那仏(るしゃなぶつ=大仏)のほこりを払う夏の恒例行事「お身拭い」が行われた。新型コロナウイルス禍の影響で3年ぶりで、大仏は久しぶりにすっきりした姿を取り戻した。
大仏の魂を抜く法要の後、身を清めて白装束に着替えた僧侶や関係者ら約140人が大仏殿に集結。巨大な手のひらや高さ約15mの頭頂部によじ登って、はたきではたくと、3年分のほこりが大仏殿に舞っていた。

藤原宮に大極殿後殿 橿原市で基壇跡見つかる

奈良文化財研究所は8月4日、奈良県橿原市藤原宮(694〜710年)跡の中枢部にあたる大極殿北側で大極殿後殿とみられる基壇(建物の土台)跡が見つかったと発表した。大極殿院の北西に約565㎡の調査区を設けて発掘。基壇は大極殿北端の土台から約11m北側で一部見つかり、全体の規模は推定で東西約50m、南北約16mになるという。
周囲には造営時の排水用とみられる溝が巡らされていて、基壇から西側に伸びる回廊跡も見つかった。柱や礎石などは発見されなかったが、基壇の規模や大極殿との位置関係から後殿の基壇と判断した。
初期の平城宮(奈良市)にも同様の後殿があり、同研究所は古代日本の宮都構造の変遷を考えるうえで重要な成果としている。

奈良時代の女官の勤務評価記した「木簡」見つかる

奈良文化財研究所によると、奈良市の平城宮跡から奈良時代の女性の役人、女官の勤務評価を記した木の札「木簡」が初めて見つかった。この女性は上司の信頼が篤かったか、年間329日も出勤していたことが記されていた。
この木簡は、およそ1,300年前の奈良時代前半のもので、長さおよそ17cm、幅およそ3cmで女性を意味する「牟須売」や、年齢を示す「年五十九」、年間の出勤日数とみられる「日参佰弐拾玖」という文字などが墨で書かれていた。女官の勤務評価を記した木簡が見つかったのは初めてという。
都で働く役人は、原則ひと月に5日の休日を取ることが定められ、男性の役人は年間300日未満の勤務が大半だった。
今回の木簡は平城宮跡の内裏の区画に近い水路の跡で2021年見つかった。

徳島 阿波踊り 最大規模で8/11〜15日開催決定

徳島市の「阿波おどり 未来へつなぐ実行委員会」は7月30日、新型コロナウイルスの感染が急拡大する中、今夏の祭りを屋内外の最大規模で開催すると発表した。前夜祭を含め8月11〜15日に開催する。
屋外に有料・無料の演舞場を2カ所ずつ設け、舞台上で踊れる広場も用意。屋内の有料海上も運営する。観客らが踊りに加わる”にわか連”も認めるなど、例年に近い規模となる。こうした方針に沿って、徳島市内で8月1日、阿波踊りの有料演舞場の桟敷づくりが始まっている。

深い交友示す芥川の佐藤春夫宛て手紙見つかる

遺族から寄託を受けた実践女子大などによると、作家、芥川龍之介が、友人で作家の佐藤春夫に宛てた手紙やはがきが新たに見つかったことが7月30日、分かった。
手紙は200字詰め原稿用紙2枚にペンで書かれており、芥川が亡くなる前年の1926年に出したものとみられる。文面は、随筆集の表紙を描いてくれた佐藤への感謝を示すほか、小説『妖婆』を失敗作だと断じた佐藤の論評に言及。「(佐藤の論評を)始めて読んだときは不快だったが、今は平気でよめる」などと心境を吐露。佐藤の研究者らは、2人の深い交友関係が分かる貴重な資料としている。

196年ぶり復活「鷹山」京都・祇園祭 後祭の山鉾巡行で

京都・祇園祭は7月24日、11基の山鉾による後祭(あとまつり)の山鉾巡行が行われた。注目されたのは、1826年を最後に巡行を休止していた「鷹山(たかやま)」が、196年ぶりに新調・新装された姿を披露、復活したこと。鷹山は屋根に立てた松を含め高さ約17m、幅約4m、長さ約6m。大雨による水害、そして幕末の蛤御門の変を経て、そのほぼすべてを失った鷹山だが、新装・鷹山は今回を再スタートにし、新しい歴史を吹き込んでいく。

大阪に夏本番告げる天神祭 神事と陸渡御のみで実施

水都・大阪に夏本番を告げる大阪天満宮(所在地:大阪市北区)の天神祭が行われた。宵宮の7月24日、市中の平安を祈願し、白木の神鉾を川に流す「鉾流(ほこながし)神事」が堂島川で厳かに執り行われた。25日の本宮では御神霊を乗せた神輿が浪速の街を練り歩く「陸渡御(りくとぎょ)」が規模を縮小して3年ぶりに行われた。
ただ、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、約100隻の船が行き交う「船渡御(ふなとぎょ)」と奉納花火は2021年に続き中止された。

祇園祭 3年ぶり山鉾巡行「動く美術館」観客魅了

京都・祇園祭は7月17日、ハイライトとなる前祭(さきまつり)の「山鉾巡行」が3年ぶりに行われた。警察によると、沿道には14万人が見物に訪れた。
長刀鉾を先頭に、「動く美術館」とも称される、装飾品に彩られた23基の山鉾が都大路を進み、沿道を埋め尽くした見物客を魅了した。四条河原町の交差点では、車輪の下に竹を敷いて水を撒き、重さ数十トンもの鉾が90度方向を変える「辻回し」を披露、歓声や掛け声があがっていた。
7月24日には祭の後半の「後祭(あとまつり)」が行われ、11基の山鉾が巡行する。

東北大 北海道から本州への移民時期を旧石器時代末と特定

東北大学大学院の鹿又喜隆教授らの研究グループは7月15日、北海道から本州への移民時期が旧石器時代終末の約1万8,000年前と特定したと発表した。
研究グループは山形県大石田町の角二山(かくにやま)遺跡の、2017〜2020年にわたる再発掘調査で、出土した黒曜石の産地と石器の製作技術から結論を導き出した。これまで石器の製作技術が北海道から東北に南下したことは判明していたが、南下の年代は明らかになっていなかった。

森鴎外『渋江抽斎』自筆原稿を発見 推敲の跡

森鴎外記念館(所在地:東京都文京区)は7月14日、文豪、森鴎外(1862〜1923年)の晩年の伝記作品『渋江抽斎』の自筆原稿の一部が見つかったと発表した。
同作品は弘前藩の侍医、考証学者の伝記で、見つかったのは新聞連載(全119回)の49回と50回の原稿。冒頭に「森林太郎」と本名が書かれ、49回は鉛筆で迷いなく書かれている。これに対し、50回は加筆、修正し、推敲を加えた墨の文字が多く残っていた。

NASA 46億年前の銀河団撮影 史上最大の宇宙望遠鏡で

米航空宇宙局(NASA)は7月11日、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が撮影した46億年前の銀河団「SMACSO723」の画像を公開した。2021年12月に打ち上げられた史上最大の宇宙望遠鏡による初の観測。今後はさらに古い135億年前ともされる最初の銀河の探索など、宇宙歴史を巡る研究に活用される。
同望遠鏡は地球ー月の4倍にあたる150万キロ先にあり、機器の調整をほぼ完了し、観測データ「の収集を始めた。これから10〜20年にわたって世界の天文学者が利用する。ウェッブ望遠鏡は米国などが1990年に打ち上げたハッブル宇宙望遠鏡の後継で、感度は100倍に向上している。

京都「時代祭」行列 3年ぶりに開催へ 通常規模で

京都三大祭りの一つ、「時代祭」の行列が10月22日に3年ぶりに開催されることになった。主催する平安講社が7月5日、平安神宮(所在地:京都市左京区)で、例年に近い規模で実施すると明らかにした。新型コロナウイルス禍で1昨年、昨年と2年連続で中止となっていた。
時代祭は、平安遷都1100年を記念して明治28年に開始。呼び物の行列は、平安時代から明治時代までのそれぞれの時代を象徴する、様々な衣裳を身にまとったおよそ2,000人が都大路を練り歩く。

草食恐竜イグアノドン 白亜紀の地層から国内最古の化石発見

徳島県立博物館は7月2日、徳島県勝浦町にある白亜紀前期(約1億3,000万年前)の地層からイグアノドン類の尾椎の化石が見つかったと発表した。イグアノドン類の歯以外の化石としては国内最古という。見つかった化石は長さ83mm、高さ78mm、幅55mm。尻尾の中央から先の骨とみられる。骨の大きさから、個体の全長は6〜7mと推定される。

福井・白亜紀の地層で歯が付いたワニの上顎化石

福井県立恐竜博物館(所在地:福井県勝山市)などは7月2日、オンライン開催の日本古生物学会で、勝山市北谷町の約1億2,000万年前(白亜紀前期)の「手取層群北谷層」から、歯が付いたワニ形類の上顎化石が見つかったと発表した。
化石は、7本の歯が付いた上顎の一部で、長さ約7cm、幅約3cm、高さ約4cm。上顎のくぼみなどの特徴から「ゴニオフォリス科」のものとみられるとしている。ワニ形類は、現在のワニと、より原始的な種を含むグループ。

エジソンと滋賀の発明家との交流示す手紙見つかる

滋賀県の近江商人博物館によると、米国の発明家エジソンが「ガリ版印刷」を開発した滋賀県出身の発明家、堀井新治郎に宛てた手紙が、東近江市の旧家の蔵から見つかった。
手紙は1通だけでなく、エジソンの75歳の誕生日の祝辞やその返礼、病気見舞いとその返礼など合わせて7点の資料が見つかっている。同博物館では、エジソンとの交流を示す貴重な資料だとしている。これらエジソンの手紙や資料は7月に地元で公開される予定。

京都「五山送り火」3年ぶり 今夏は通常通り実施

京都五山送り火連合会は6月28日、今夏の送り火は3年ぶりに通常通り行うと発表した。2020年、2021年は新型コロナウイルス対策で見物客の”密”を避けるため、点火箇所や時間を削減・縮小して実施していた。
五山送り火は京都で毎年8月16日夜に行われる伝統行事で、お盆に現世に帰ってきた先祖の霊を送り出す、日々の暮らしと密接に繋がっている、京都人には欠かせない生活の一部でもある。送り火が「大文字」「妙法」「船形」「左大文字」「鳥居形」の文字や形を夜空に浮かび上がらせる情趣に満ちた行事。

秀吉直筆の北政所宛て書状を確認「明を年内征服」

鹿児島県歴史・美術センター黎明館(所在地:鹿児島市)によると、豊臣秀吉が朝鮮出兵(文禄の役)中の1592年に記した、正室の北政所(ねね)宛ての直筆の書状が鹿児島県内で確認された。中国の明を「年内に征服する」との内容の書状だ。
当時の秀吉は、9月までに明の征服を終えるとの構想を持っていたが、戦局の悪化から時期をずらし、その時期を「年内」に修正しているもの。
この書状は、薩摩藩主・島津家の分家にあたる加治木島津家に長年保管されていたものという。秀吉直筆の書状は100点余しか発見されておらず、専門家は「貴重な史料」としている。

京都・祇園祭196年ぶり復帰の「鷹山」お囃子奉納

7月に行われる京都・祇園祭の山鉾巡行(前祭:7月17日、後祭:24日)に、196年ぶりに復帰する「鷹山」のお囃子が6月19日、八坂神社(所在地:京都市東山区)に奉納された。
祇園祭のお囃子は「祇園囃子」とも呼ばれ、鷹山は合わせて40人の囃子方で構成され、笛や太鼓、それに鉦(かね)を合わせ演奏する。19日はおよそ10曲が披露された。鷹山は後祭の7月24日の山鉾巡行に参加する予定。

滋賀・甲賀市で忍術書の原典「間林清陽」の写本発見

滋賀県甲賀市などは6月19日、江戸時代の1748年に書き写されたとみられる忍術書「間林清陽(かんりんせいよう)」の写本が見つかったと発表した。これは忍術書の基になるものとされ、その存在や内容が確認されたのは初めてという。
国際日本文化研究センターの磯田道史教授は「これまで名前だけは知られていた忍術書の存在を初めて確認できた。今後の研究で、当時の忍者のリアルな姿を知るうえで大変意義のある発見だ」としている。

福井・一乗谷に朝倉氏遺跡博物館 10月に開館

福井県は10月に、戦国時代に越前国を治めた大名、朝倉氏が本拠とした一乗谷(福井市)で、遺跡の出土品などを展示する「県立一乗谷朝倉氏遺跡博物館」を開館する。
5代当主・義景の居館「朝倉館」の一部を原寸大で再現。栄枯盛衰を物語る展示物を揃える予定。
一乗谷は福井市街地から東南約10kmの山あいに位置する。朝倉氏が1573年に織田信長に敗れ、滅びるまでの約100年間、本拠地として城下町が形成され、繁栄した。

与謝蕪村「奥の細道図巻」重文級最古の作品を発見

京都国立博物館(所在地:京都市東山区)は6月13日、江戸時代の俳人・与謝蕪村(1716〜1783年)が、松尾芭蕉(1644〜1694年)の著名な俳諧紀行「おくのほそ道」を書き写して挿し絵を添えた「奥の細道図巻」が見つかったと発表した。
すでに発見されている、おくのほそ道を題材にした蕪村の作品4店のうち3点が重要文化財に指定されている。今回見つかった図巻は最も早い時期に制作されており、専門家は一連の傑作につながる作品で、重要文化財級の発見としている。
図巻は長さ約18m、幅約30cmで、制作時期は1777年。おくのほそ道の全文を書写し「月日は百代の過客にして、行かふ年も又旅人也」の冒頭や、「五月雨をあつめて早し最上川」などの有名な句も書かれている。9点の挿し絵が添えられ、芭蕉と弟子の曽良が見送られる旅立ちの様子のほか、旅先で出会った人々が描かれている。
2月に個人の所有者から情報提供があり、同博物館が筆跡や落款などから真筆と確認した。

英女王 在位史上2番目に 70年126日 ルイ14世に次ぐ

英国メディアによると、英国エリザベス女王(96)は6月12日、2016年に死去したタイのプミポン前国王と並び、世界史上2番目に在位期間が長い君主となった。同女王とプミポン前国王の在位期間は70年と126日。これは17〜18世紀、約72年にわたって君臨したフランスのルイ14世に次ぐ長さという。ルイ14世の在位期間は72年と110日。

高野山で3年ぶり「青葉まつり」空海の誕生祝う

弘法大師・空海の生誕を祝う高野山真言宗最大のイベント「青葉まつり」が6月12日、和歌山県高野町で開かれた。新型コロナウイルス禍で2020、2021年と2年連続で中止され、今年は3年ぶりに規模を縮小して開催され、総本山・金剛峯寺の周辺は大勢の参詣客で賑わった。
ハイライトのパレード「花御堂渡御」は正午に奥の院前を出発。「高野ねぶた」を先頭に、山車「花御堂」、「青葉娘」らが乗る山車など総勢約500人が金剛峯寺前までの大通り約1kmを練り歩いた。

リュウグウの試料から「多量の水」海の起源の謎解明へ

宇宙航空研究開発機構(JAXA)や北海道大などのチームが、6月9日付の米科学誌サイエンス電子版に、「はやぶさ2」が持ち帰った小惑星リュウグウの試料に、多量の水が含まれていたとする分析結果を発表した。地球の水は太古に小天体が衝突してもたらされたという説があり、海の起源の謎を解明する鍵になる可能性がある。
チームは採取された砂や石の化学組成を精密に測定。主な成分は水を含む粘土鉱物で、ほかに炭酸塩鉱物や硫化鉄なども含んでいた。水は質量比で全体の約7%を占めた。液体の水ではなく、ほとんどが酸素と水素の原子が結合した水酸基(OH)の状態で存在していたが、水分子(H2O)も確認された。
リュウグウは約46億年前の太陽系の誕生から間もないころにできた小天体が壊れてできたと考えられている。小天体に約40度の水があったとすると、これらの鉱物ができた理由がうまく説明できるという。

岐阜の1,800万年前の地層でゾウの近縁の化石発見

岐阜県瑞浪市化石博物館は6月5日、同市の約1800万〜1700万年前の地層から、ゾウに近い動物に分類され、水中に生息した「束柱類」の可能性がある動物の化石を発見したと発表した。背骨や腰などの地層表面でつながって見つかり、状態も良いという。
束柱類は円柱を束ねたような歯が特徴で、約2800万〜1000万年前に生息していた。

唐招提寺御影堂で落慶法要 保存修理事業が完了

世界遺産、奈良市の唐招提寺で6月5日、重要文化財・御影堂(みえいどう)の落慶法要が行われ、関係者ら約20人がおよそ6年にわたった保存修理事業の完了を祝った。6日、7日には国宝・鑑真和上坐像の開帳と併せて、日本画家、東山魁夷が手掛けた襖(ふすま)絵などの特別拝観が予定されている。
御影堂は中国・唐代、日本に戒律を伝えるため、艱難辛苦を乗り越えて来日した高僧、鑑真の国宝像を安置するお堂だが、建具の不具合や雨漏りなど老朽化が進んだため、2016年から調査・修理が行われていた。御影堂での鑑真像の開帳は7年ぶり。今回は事前予約した約500人が拝観する。