明治時代を代表する俳人、正岡子規が亡くなる5年前の正月に詠んだ句が新たに見つかった。今回見つかったのは「吾健にして 十のみかんをくひつくす」。専門家は、果物好きで知られた子規が、結核で療養しながらも10個のみかんを食べたとして、自身の食欲旺盛な様子を即興で詠んだのではないかーとしている。
子規が終生を過ごした家にあった「歳旦帳」と呼ばれる、正月の来客向けの芳名録のようなものに記されていた。句とともに、病床に伏せる自身を表す氷のうやみかんの絵も描かれており、筆跡などからいずれも子規の直筆とみられるという。