世界遺産の京都・下鴨神社(所在地:京都市左京区)で5月3日、流鏑馬(やぶさめ)神事の騎射(うまゆみ)が3年ぶりに行われた。京都三大祭(葵祭・祇園祭・時代まつり)の一つ、葵祭(あおいまつり、5月15日開催)の先駆けで、過去2年はコロナの影響で本殿での儀式だけが執り行われていた。
神事の中で行われる流鏑馬は、日本の伝統的な騎射の技で、疾走する馬の上から的に矢を射る。今回も古式に則り、公家や武家の姿をした射手(いて)が100m間隔の三つの的を狙った。矢が約50cm四方の杉板に命中すると、観客から歓声が上がっていた。
京・阪・奈結ぶ近鉄の観光特急「あおによし」運行開始
奈良、大阪、京都を結ぶ近鉄の新たな観光特急「あおによし」の運行が4月29日から始まり、記念セレモニーが近鉄奈良駅で行われた。雅楽が演奏され、天平時代の衣装に身を包んだ人たちなどが出迎える中、大阪難波駅を出発した第1便が午前10時すぎに到着した。
奈良の枕ことばにちなんで名付けられた「あおによし」は2021年2月に引退した特急の車両を改造したもので、4両編成の列車にゆったりと寛(くつ)げるように84の座席が配置されている。車内の壁や天井などに、天平文様があしらわれるなど、奈良を感じさせるデザインが特徴。
「あおによし」は奈良、大阪、京都の間で1日6便運行されるが、近鉄によると5月5日まで全列車の座席が予約で満席だという。