”日本最古の学校” 栃木・足利学校で伝統の古書の虫干し

日本最古の学校として知られる栃木県足利市の足利学校で10月7日、虫食いやカビなどから貴重な書物を守るための虫干しの作業が始まった。虫干しは11月上旬まで、晴れて湿度が低い日に行われる予定で、一般の方も見学できるという。
7日は足利市の重要文化財に指定されている中国・後漢の歴史を記した『後漢書』など56冊を所蔵庫から風通しの良い部屋に運び、畳の上に並べていた。職員はマスクや手袋をして書物を1ページずつ開いて風にさらすことで湿気を取る作業をしながら、綴じ糸がほつれていないかや、新たな傷みがないかなど確認していた。
足利学校には、平安時代以降の書物およそ1万8,000冊が所蔵され、一部は国宝や国の重要文化財にも指定されている。

長崎くんち 4年ぶりに「奉納踊」再開 台車回しに歓声

長崎市の諏訪神社の秋の大祭「長崎くんち」が10月7〜9日の3日間にわたって開かれた。初日は笛や太鼓のお囃子が響きわたる中、滑稽な踊りや鮮やかな台車回しにおよそ2,500〜3,000人の見物客の歓声が挙がっていた。新型コロナウイルス禍で取りやめられていた主要演目「奉納踊」が4年ぶりに復活、再開され、地域に活気が戻った。
長崎くんちは、江戸時代初期にキリシタン禁制政策の一環として開始され、市内の諏訪神社で380年以上続く秋の大祭。1979年には国の重要無形文化財に指定されている。

大阪・難波宮跡公園で賑わう「中秋名月祭」食と文化で日中交流

大阪市中央区の難波宮跡公園で10月7、8の両日、日本の十五夜にあたる中国の「中秋節」の時期に合わせて、中国の食や文化を楽しめるイベントが開かれ、家族連れで賑わった。
今回は15回目の開催で、会場には中国料理など屋台が数多く設けられ、普段は見慣れない中国の食材や料理が並んでいた。また、会場に設けられたステージでは中国の伝統的な民族舞踊などが次々に披露され、会場全体を盛り上げていた。

正倉院で10/4 「開封の儀」聖武天皇ゆかりの宝物を点検, 調査

奈良時代の聖武天皇の品やシルクロードを経て伝わったとされる約9,000点の宝物を集めた正倉院(所在地:奈良市)で10月4日、年に1度、宝庫の封を解く「開封の儀」が行われた。午前10時すぎ、勅使の松永侍従や正倉院事務所の職員ら19人が正装姿で到着。宝物が納められた部屋の扉に結ばれた麻縄をハサミで切って封を解いた。11月30日の「閉封の儀」まで宮内庁などが宝物の点検や調査を行う。なお、宝物の一部は10月28日〜11月13日に奈良国立博物館で開かれる「第75回正倉院展」で展示される。

滋賀県 築城450年 安土城のVR復元目指し天主北側で初の発掘調査

滋賀県は、織田信長が築いた安土城の復元に向け、10月11日から天主の北側部分の初の発掘調査を行うことになった。これは滋賀県が進めている築城450年にあたる2026年を目標に、AR(拡張現実)などの技術を用いて当時の城や城下町の姿などを復元しようというプロジェクトの一環。
安土城は、織田信長が天下統一の拠点としてびわ湖のほとりに築いたが、本能寺の変後、焼失したため、全体像が分からない「幻の城」ともいわれている。

太宰治『人間失格』の原体験記した井伏鱒二の佐藤春夫宛て書簡

弟子の太宰治が「パビナール(鎮痛剤)中毒」で精神科病院に入院していたのを、間近でその症状を見ていた井伏鱒二が、同氏の師、佐藤春夫に伝える書簡が見つかった。今回新たに見つかった書簡は、井伏から佐藤に宛てた7点。専門家は、大宰が「このとき味わった屈辱感や被害者意識が不信感にさいなまれる主人公として文学的に表現され、代表作『人間失格』につながったとみている。
これらの書簡は佐藤の親族が寄贈した遺品整理中に見つかり、東京大の河野龍也准教授が確認した。