京都府宇治市の世界遺産、平等院で3月2日、平安時代に寺を創建した関白・藤原頼通をしのぶ恒例の法要「関白忌」が営まれた。
緑や紫の袈裟(けさ)をまとった僧侶などおよそ20人が国宝の鳳凰堂で、本尊の阿弥陀如来坐像の前でお経を読み上げ、「散華」と呼ばれる蓮(はす)の花びらをかたどった紙を蒔いた。今年は鳳凰堂が建立されてから970年を迎える節目にあたることから、今年の散華は特別に鳳凰と天人の姿を切り抜く形であしらったという。
鳳凰堂の中では卒塔婆が立てられ、新型コロナウイルスの終息と世界中の紛争が終わり、平和が訪れることを祈った。
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「桜田門外の変」後の幕府・薩摩藩交渉の新史料
江戸期幕末に起こった「桜田門外の変」後、襲撃に関わった薩摩浪士を追う幕府側と、薩摩藩側とのやり取りを記録した新たな史料が見つかった。幕閣の大老・井伊直弼暗殺の事後処理を巡る生々しい交渉の様子を伝える内容だ。
史料は「佐敷表早書」と題した覚書で、当時薩摩藩が参勤交代で利用した本陣があった佐敷宿(所在地:熊本県芦北町)でのやり取りを記したもの。事件は安政7(1860)年3月3日に発生。覚書は改元で万延元年となった同月28、29日の日付がある。
史料には幕府の使者が佐敷を訪れた際の詳しい様子が描かれるほか、、薩摩浪士、有村雄助、次左衛門兄弟の急進的な行動に頭を悩ませる薩摩藩が、幕府の追及を和らげようと「鯛」や「鯨」など賄賂の目録を差し出したと記されている。
薩摩藩が幕府に賄賂を贈ったことは明治時代の記録で明らかになっているが、具体的な内容が書面で確認できるのは初めて。ただ、実際には貨幣で支払われたとみられる。