「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマとする大阪・関西万博の開会式が4月12日、大阪・夢洲(所在地:大阪市此花区)の会場で開かれ、国内外の要人ら約1,300人が出席した。日本と海外の158カ国・地域、7国際機関が参加する万博が13日に開幕し、10月13日まで184日間にわたる祭典が始まった。万博を運営する日本国際博覧会協会は会期中、国内外から2,820万人の来場を見込んでいる。
開会式には天皇、皇后両陛下、万博名誉総裁の秋篠宮ご夫妻が出席されたほか、石破首相や大阪府の吉村知事、参加国の代表らが参加した。
会場の面積は東京ドーム33個分に相当する約155ha。参加国や国内企業が出展する計84のパビリオンが建ち並び、貴重な文化財や次世代の技術が展示される。
中心部には、今回の万博のシンボルともいえる世界最大の木造建築物となる大屋根リング(1周2km)が組まれ、海外各国の57館をすべてリングの内側に置くことで、「多様でありながら、ひとつ」というメッセージが込められている。
①入場券の販売低迷②熱中症対策③メタンガス発生リスク④大混雑必至の会場へのアクセスーーなど様々な課題・難題を抱えながらも、6カ月余りにわたる万博がスタートした。ともかく何より「安心で安全な万博の実現」を祈りたい。
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人気漫画『日出処の天子』が能狂言に 野村萬斎さん演出で
人気漫画『日出処の天子』が新作の能狂言として初めて舞台化されることになり、原作者の山岸凉子さんはじめ、演出を手掛ける狂言師、野村萬斎さん、人間国宝の能楽師、大槻文藏さんらが4月9日、記者会見し公演への意気込みを語った。
原作の漫画『日出処の天子』は、少女漫画の金字塔として知られる作品。聖徳太子を超能力のある美少年と設定し、周囲の人物との関わりを同性愛の要素も取り入れながら、独自の解釈で描いた壮大な物語。野村萬斎さんが演出と主人公の厩戸皇子、後の聖徳太子の役を演じる。
原作の山岸さんは「漫画は二次元の世界ですが、三次元で生身の人間が演じる舞台で、どう表現されるのかとても楽しみにしている」と語った。また演出の野村さんは「この作品は理詰めではなく、象徴性を含めたシーンで、なにか飛び越えられるスケールの大きさがあり、能狂言の手法で表現できるのではないか」と構想を話していた。公演は8月に東京・銀座の観世能楽堂で行われる。
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富岡製糸場 世界遺産登録10年 入場者ピークの1/4 継承課題
群馬県の富岡製糸場は2014年6月の世界遺産登録から昨年、10年が経過した。大挙して列をなした来場者は大きく減少。昨年度は、ピークの登録時(2014年度)の133万人余りから、4分の1ほど(28%)の36万8,919人にとどまっている。これでもコロナ禍の後、少しずつ回復、4年連続で増えた結果の数値だ。
富岡製糸場では、施設の維持管理や整備の予算を確保するためには年間45万人以上の入場者が必要だとしている。明治時代、生糸・絹織物で日本経済を牽引した生産現場の再現、歴史遺産を次世代へ継承するためにも新たな安定的誘客策が求められる。
全国各地でオーバーツーリズムが指摘されているが、富岡製糸場の昨年度、外国人観光客はわずか2,785人にとどまり、全体の1%にも満たなかった。海外への魅力発信も課題となっている。