奈良女子大学や大阪市立自然史博物館は、邪馬台国の有力候補地としても知られる奈良県の纒向遺跡(所在地:奈良県桜井市)から世界最古となるチャバネゴキブリの化石を発見した。3世紀後半の古墳時代前期の大きな穴から見つかった。
チャバネゴキブリは、世界的に害虫として知られるゴキブリ。これまでアフリカ原産でギリシア人などの船に紛れ込んで、地中海から欧州に、さらに北米へと生息域が広がっていったと考えられていた。日本には江戸時代に入ってきたと推測されていた。だが、今回の化石の発見により、実際には古墳時代にすでに生息し、同時代の人々も悩まされてきた可能性がある。
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京都・東寺で国宝「曼荼羅図」8年ぶり公開 重要文化財集め特別展
京都の世界遺産、東寺(所在地:京都市南区)で8年ぶりに国宝「曼荼羅図(まんだらず)」が一般公開されている。平安時代に天皇から東寺を託された空海が真言宗を開いてから、今年で1,200年にあたることから、同寺に伝わる宝物を集め特別展を行っている。
「両界曼荼羅図」は密教の世界観に基づき「胎蔵界」と「金剛界」という2つの世界を表した絵画で、国宝に指定されている。大きさはそれぞれ縦がおよそ185cm、横がおよそ165cm。描かれてから1,000年以上経っても鮮やかな極彩色が残っているのが特徴。
このほか、南北朝時代に空海の生涯を絵巻にした国の重要文化財『弘法大師行状絵巻』も8年間かけて修復され展示している。今回の特別展示は途中、作品を入れ替えながら11月25日まで開かれている。
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”日本最古の学校” 栃木・足利学校で伝統の古書の虫干し
日本最古の学校として知られる栃木県足利市の足利学校で10月7日、虫食いやカビなどから貴重な書物を守るための虫干しの作業が始まった。虫干しは11月上旬まで、晴れて湿度が低い日に行われる予定で、一般の方も見学できるという。
7日は足利市の重要文化財に指定されている中国・後漢の歴史を記した『後漢書』など56冊を所蔵庫から風通しの良い部屋に運び、畳の上に並べていた。職員はマスクや手袋をして書物を1ページずつ開いて風にさらすことで湿気を取る作業をしながら、綴じ糸がほつれていないかや、新たな傷みがないかなど確認していた。
足利学校には、平安時代以降の書物およそ1万8,000冊が所蔵され、一部は国宝や国の重要文化財にも指定されている。