文化庁の審議会は9月9日、奈良県明日香村などの飛鳥時代の遺跡「飛鳥・藤原の宮都(きゅうと)とその関連資産群」について、2026年の世界文化遺産への登録を目指して、国内の候補として推薦することを決めた。同資産群は奈良県明日香村と橿原市、櫻井市の6世紀末から8世紀初めにかけて飛鳥時代の文化財で構成される。
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藤原京跡で出土の木簡に「九九」早見, 一覧表の一部か
奈良文化財研究所が2001年に行った藤原京(所在地:奈良県橿原市、694〜710年)跡の発掘調査で、出土した1万3,000点近くの木管の中から掛け算の「九九」の計算が記されていたことが分かった。専門家は役人が徴税の計算などに使った最古級の早見表、九九の一覧表の一部と考えられるとしている。
長さ16cm程度、幅1cmほどの木管を赤外線を使って調べたところ、上から「九々八十一(くくはちじゅういち)」「四九●六(しくさんじゅうろく)」などの数字が記されていた。これらの数字の並びについて、中国で見つかった木簡の「九九」の一覧表なども参考にしたうえで、同研究所が考えた「5行・8段」の一覧表に当てはめると並び方が一致した。