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兵庫・丹波市の1.1億年前の地層から世界最小の恐竜の卵の化石

兵庫県立人と自然の博物館と筑波大学の研究グループは6月24日、兵庫県丹波市のおよそ1億1,000万年前の「前白亜紀」と呼ばれる時代の地層から、世界最小で新種の恐竜の卵の化石が見つかったと発表した。今回見つかったのは幅2cm、長さ4.5cm、推定の重さおよそ10gの化石。2019年1月から3月にかけて発掘されたおよそ1300点の化石の中から見つかった。
卵の化石は、「丹波竜」の発見者の村上茂さんの名前にちなみ「ヒメウーリサス・ムラカミイ」と命名された。また、今回見つかった他の卵の化石の1つも新種と分かり、「サブティリオリサス・ヒョウゴエンシス」と名付けられた。
この地層では、これまでに国内最大級の草食恐竜「丹波竜」の化石などが相次いで見つかっている。

中大兄皇子と中臣鎌足出会いの広場の遺構発見 飛鳥寺西方遺跡で

大化の改新の立役者、中大兄皇子と中臣鎌足が出会った「槻の樹の広場」の跡とされる奈良県明日香村の遺跡「飛鳥寺西方遺跡」で、広場の名前の由来となった欅(けやき)の木があった可能性を示す遺構が初めて見つかった。同村の教育委員会がまとめた発掘調査の報告書で分かった。
同報告書によると、飛鳥寺西方遺跡の広さは少なくとも南北が200m、東西が140mで、一面に石が敷かれていた。この場所では井戸の跡が見つかったほか、近くの飛鳥寺からみて西の方角には6mから7m四方にわたって石敷きがない場所が残されており、このスペースに槻の樹が生えていたとほぼ断定した。
槻の樹の広場は、中大兄皇子と中臣鎌足が出会った場所ととして「日本書紀」に記されている。

正倉院宝物を再現した「よみがえる正倉院宝物」展 7/4から

正倉院の宝物を忠実に再現した作品を集めた特別展「よみがえる正倉院宝物」が、奈良国立博物館で7月4日~9月6日開催されることになった。これは正倉院の宝物を人間国宝などが当時の技法や構造を忠実に再現した模造作品を披露するもので、これまで製作された数百点の模造作品の中から選りすぐられた逸品およそ100点が展示される。
同展は4月から開催される予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で延期されていた。

大坂城の4建造物を豊臣秀頼が滋賀・竹生島の宝厳寺に移築か

滋賀県の調査によると、びわ湖の竹生島にある宝厳寺の「観音堂」など4つの建物は、豊臣秀吉が築いた大坂城から移築された可能性が高いことが分かった。今回わかったのは、同寺にある重要文化財の観音堂、寺に隣接する都久夫須麻(つくぶすま)神社にある国宝の本殿、これらをつなぐ2棟の「渡廊」の4点。
宝厳寺の国宝「唐門」は、大坂城の本丸と二ノ丸をつなぐ「極楽橋」と呼ばれた建物の一部を、秀吉の息子の豊臣秀頼が移築したことは知られている。滋賀県は今回、同寺の修繕工事に合わせて調べた結果、いずれもその構造などから既述の4カ所も大坂城から移築されたものと判断した。

マヤ文明で最大の建造物確認 メキシコのアグアダ・フェニックス遺跡

古代マヤ文明の遺跡の調査を進めている日本、米国、メキシコなどの研究チームはこのほど、メキシコ南部のアグアダ・フェニックス遺跡で、同文明で最大とみられる建造物を確認したと発表した。6月4日、英科学誌ネイチャーに発表された。
同建造物の規模は南北約1400m、東西約400mにわたる。マヤ文明でこれまで最大規模とされてきたエル・ミラドールの建造物より40万㎥以上大きいという。建造物の上部には平面状の「基壇」が広がっており、発掘調査で未使用の翡翠(ヒスイ)の石斧(せきふ)が見つかったことなどから、研究チームはこの建造物は共同祭祀に使われていた施設とみている。

根井三郎発給のビザ初確認 杉原とともにユダヤ人に「命のビザ」

出身地・宮崎市の根井三郎顕彰会はこのほど、第二次世界大戦中、杉原千畝とともに「命のビザ」でナチス・ドイツの迫害から逃れてきたユダヤ人を救済したとされる外交官、根井三郎が発給したビザが初めて確認されたと発表した。
今回見つかったのは根井がポーランド出身の家族に単独で発給したビザで、ビザには昭和16年2月28日、敦賀横浜軽油アメリカ行きと書かれ、根井三郎の署名が記されている。根井が単独で発給したビザが見つかったのは初めて。
宮崎市佐土原町出身の根井は第二次世界大戦中、ウラジオストクに外交官として赴任。杉原が発給した「命のビザ」でウラジオストクまでたどり着いたユダヤ人に対し、外務省の命令に背いてビザや渡航証明書を発給し、数百人の命を救ったとされる。