終戦直前の昭和20(1945)年6月に施行された「義勇兵役法」に基づき、本土決戦に備えて女性や少年を含めた一般国民が戦闘員となる「国民義勇戦闘隊」の資料が和歌山県で新たに見つかった。
今回見つかった資料から、村を挙げて編成された部隊の結成式が神社で行われたことや、陸軍の師団長の訪問を前に隊員名簿の整備や竹やり訓練などが行われ、戦闘態勢が構築されたことなどが記されている。
戦闘隊の編成表には、当時の村長をトップに地区ごとの部隊が詳細に書かれていて、幹部に女性の名前が並ぶなど多くの村民が戦闘員として動員された状況がうかがわれる。
当時の資料の多くは終戦直後に焼却処分され、詳細な記録は殆ど残されていないとされてきた。