産業技術総合研究所などのチームが9月12日、南海トラフで史上最大とされるマグニチュード(M)8.6だった江戸時代の宝永地震(1707年)よりも巨大な津波が紀伊半島南部を襲っていたことを確かめたと発表した。
和歌山県串本町の橋杭岩周辺に散らばる巨石が津波で動いたかを分析した。発生時期は分からないが、宝永地震以前とみられ、津波は高さ4〜6m、流速は毎秒8m(時速約30km)程度だった可能性があるという。
橋杭岩から剥がれ落ちていた巨石がその後、津波で運ばれたと推定し、どれだけのパワーがあれば巨石が動くかをシミュレーションした。