奈良県立考古学研究所(所在地:奈良県橿原市)は6月27日、奈良市の日本最大の円墳、富雄丸山古墳(古墳時代前期、4世紀後半)で見つかった国内最大級の鉄剣「蛇行剣」を初めて報道陣に公開した。長さ2.3m、幅6cmの、蛇のように曲がりくねった蛇行剣は発掘後、土やさびを取り除くクリーニングなどの処理をしていて、実物は非公開だった。
同研究所はエックス線撮影や付着物の化学分析を実施。さやは木製で、剣には漆を伴う装具の跡が残っていた。装具も含めた蛇行剣の全長は2.6mと推定され、同時代の東アジアでも最大の鉄剣。同古墳からは国内で出土した青銅器で最大となる例のない盾形銅鏡見つかり、ともに同時代の金工品の最高傑作として国宝級とされる。