京都・神護寺で国宝曼荼羅の江戸中期の模写 初の一般公開

平安時代に創建された真言宗の寺院、京都市の神護寺(所在地:京都市右京区)で4月29日から、空海・弘法大師ゆかりの国宝曼荼羅(まんだら)の江戸時代中期につくられた模写が初めて一般公開されている。
これは「高雄曼荼羅」の名前で知られる国宝の「紫綾 金銀泥絵 両界曼荼羅図(むらさきあや きんぎんでいえ りょうかいまんだらず)」で、6年かけて進められていた大規模な修復が終わった。同寺は多くの人に”曼荼羅(まんだら)”を知ってもらおうと、この原寸大の模写を今回初めて一般公開することになった。公開は5月9日まで。
この両界曼荼羅図は「金剛界(こんごうかい)曼荼羅」と「胎蔵界(たいぞうかい)曼荼羅」の2幅で、それぞれ縦と横が4mほどもあり、悟りと慈悲の世界が表現されている。神護寺では「模写といっても江戸時代に当時の天皇の勅願でつくられた貴重なもの。金と銀の線で、非常にシンプルに表現された仏教の世界観を感じていただきたい」と話している。

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