吉野ヶ里遺跡 邪馬台国時代の石棺墓に赤色顔料, 被葬者は有力者

佐賀県は6月5日、弥生時代の代表的な大規模環濠集落として知られる吉野ヶ里遺跡(所在地:佐賀県吉野ケ里町〜神埼市)の、発掘調査としては手つかずだった「謎のエリア」で今春見つかった石棺墓について、石のふたを取って内部を調べる作業を始めた。内部に詰まった土の表面から赤色顔料が見つかり、3枚開けたふたのうち1枚の裏側に「☓」に似た文様が刻まれているのを確認した。
専門家によると、赤色は限られた身分の上位の人に使われるケースが多いという。それだけに被葬者は有力者とみられる。佐賀県によると、邪馬台国が栄えた時代とほぼ同じ弥生時代後期後半ー終末期(2世紀後半〜3世紀中ごろ)の墓とみられ、有力者を埋葬した可能性があるとしている。今後の調査で被葬者や副葬品の有無に注目が集まる。

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