奈良市の正倉院で10月7日、年に1度、宝庫の扉を開ける「開封の儀」が執り行われた。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、2020年に続き関わる人数を減らして行われた。午前10時過ぎ、勅使らが手や口を清めた後、1列で宝庫の中に入った。宝物が納められる6つの部屋の扉にかかる麻縄を切って開封した。宮内庁によると、「閉封」の12月3日まで宝物の点検や調査が行われる。
開封の儀は、奈良時代の聖武天皇ゆかりの品や、シルクロードを経て大陸から伝わった歴史的宝物が数多く保管されている正倉院の年に1度行われる行事の一つ。