米軍が南米ベネズエラの首都への攻撃を断行、反米政権を転覆させた。今回の武力行使をトランプ政権は、ベネズエラ経由の麻薬流入を「米国への武力行使にあたる」として正当化するつもりだろう。だが、国連憲章は自衛権を行使すべき差し迫った脅威があった場合を除き、原則として他国への武力行使を禁じている。
今回の攻撃について、トランプ政権は国連はおろか米議会にも事前に通告していない。このため、攻撃は権力の乱用にあたるとの指摘が米国内でも出ている。国連の安保理は緊急会合を開く。米国は説明責任を果たさねばならない。
ベネズエラは原油埋蔵量が世界一ともいわれる。トランプ氏は反米政権下で失われた米国の石油権益を取り戻すと公言している。中国、ロシアは今回の米国の攻撃を「国際法違反」などとしてそれぞれ非難している。その両国が一方で、ロシアはウクライナ侵略を続け、中国は武力による台湾統一を否定していない。いずれも自国の権益拡大のためだ。
ただ、米国は今回のベネズエラへの軍事攻撃で”法の支配”を大きく逸脱した、”力による現状変更”という今回の一連の行動により、”同じ穴のムジナ”として、ロシアや中国の姿勢や行動をまともに非難、チェックできなくなるのではないか。
米国、中国、ロシア」などの軍事大国が勢力争いを激化させ、国際法より軍事力を優先して他国の主権を脅かすことになれば、国際秩序は崩壊する。
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中国の台湾周辺での大規模軍事演習は暴挙
中国軍で台湾を担当する「東部戦区」が12月29、30日、台湾を取り囲む形で5カ所に演習区域を設け、大規模な軍事演習を実施した。目的は台湾の「独立派」と見做して敵視する台湾の頼清徳政権に加え、名指しは避けながらも、日本や米国を牽制することにある。
日本の高市首相の発言が気に入らないからといって、地域の安定を脅かす行為は筋違いであり、軍事力で威嚇するのは言いがかりに過ぎない。緊張を高めているのは中国であることを自ら証明しているようなもの。こうした身勝手な振る舞いは、日米など関係国の不信を招き、国際社会で中国の異様さを際立たせていることを認識すべきだ。
中国が台湾に武力侵攻する事態となれば、日本の南西諸島にも危険が及ぶことは避けられない。すでに沖縄県・尖閣諸島周辺では、中国海警局の船が領海侵入を常態化させている。今回の大規模軍事演習、とても他国のことと、安閑とはしていられない。
万博黒字 最大370億円 グッズ販売など好調
日本国際博覧会協会(万博協会)は12月24日、東京都内で理事会を開き大阪・関西万博の運営収支が最大370億円の黒字になると見通しを報告した。公式ライセンス商品や入場券の好調な販売が影響した。黒字額は10月に公表された最大280億円から90億円増えた。
運営収入はグッズ販売のロイヤルティー(権利使用料)や入場券販売などで1,480億円なる一方、運営支出は少なくとも1,110億円だった。ただ、人件費の支出など不確定要素が多く、黒字額は今後も変動する可能性がある。
公式キャラクター「ミャクミャク」のグッズなど公式ライセンス商品の売り上げは、10月末時点で1,246億円に゙上り、約60億円が協会側の収入になった。当初2,207万枚とした入場券の販売枚数は、2,225万1,054枚で確定した。旅行会社による販売実績などを精査しして上方修正したが、目標の2,300万枚には届かなかった。
また、万博協会は来場者や海外賓客などに関するデータも公表した。1人あたりの平均来場回数は2.3回で、回数別では1回が最多の66%、2回17.8%、3回5.3%。10回以上は4%だった。会期中に何度でも来場できる「通期パス」の利用者は平均11.8回だった。
”揺れる”コメ農政 旧来型に回帰か 農水省
石破前政権が掲げた、減反政策を廃止し増産方針に切った”舵”を、政府は事実上転換。コメ農政は揺れに揺れている。
コメの生産を巡り、2026年の通常国会で提出を目指す食糧法改正案の方針について、「生産調整」の文言を「需要に応じた生産」と改め、実態に即した形にすると強調しているが、旧来型の農政への回帰との見方もくすぶる。
これでは、何がどう変わったのか、変わらないのか?鈴木農水相のいう「需要に応じた生産」は、「国内外の需要を拡大する趣旨で、減反ではない。後戻りしない決意だ」(農水省幹部)と改正の狙いを語っている。
だが、より正確な流通実態や生産量を把握するため、コメの出荷・販売事業者の届出制度の対象を、従来の集荷業者や卸売・小売業者から、加工業者や中食・外食業者、出荷量の多い生産者まで広げ、詳細かつ丁寧な説明無しには、ほとんど説得力がない。このため、需要に応じた生産とは事実上の”減反政策の継続”とみる向きさえある。

