聖武天皇造影の「恭仁京」宮跡で脇殿 京都・木津川市

京都府教育委員会によると、奈良時代に聖武天皇が造営した恭仁京(740?744年)の中心部・恭仁宮跡(所在地:京都府木津川市)で、大型建物跡を示す柱穴3基が新たに見つかった。
柱穴は、宴会などに使われたとされる正殿跡の南約30mの地点で出土した。南北方向に3基並び、柱の直径は40?50cm。この場所を西端として東方向に大型建物が建っていたと考えられる。倉庫や従者らの控室「脇殿」の可能性があるという。
恭仁京の建物跡は今回で「正殿」「後殿」に次いで3例目。府教育委員会では、短命だった都でも仮の都ではなく、中心部の施設は本格的に造営されていたことが分かるーーとしている。

「秋の高山祭」開幕 城下町の秋夜照らす屋台の提灯

岐阜県飛騨地方の秋を彩る伝統行事で、国の重要無形民俗文化財に指定されている「秋の高山祭」が10月9日、高山市で始まった。祭りは10日まで。
同日は日没後、「宵祭」が開催され、お囃子の音が響く中、提灯を灯した伝統的な屋台が街中に繰り出した。温もりを感じさせる橙(だいだい)色の明かりが、季節が移り、朝晩は肌寒い城下町の沿道に集まった観光客らの笑顔を照らしていた。
市によると、9日は約11万5,000人が訪れた。2日間で計20万人の人出が見込まれている。
高山祭りはユネスコの無形文化遺産「山・鉾・屋台行事」に登録されている祭りの一つ。京都の祇園祭、埼玉の秩父夜祭とともに、日本三大曳山祭として知られている。

正倉院で年1度の「開封の儀」宝物の点検, 調査実施

奈良市の正倉院で10月2日、聖武天皇の遺品やシルクロードを経由して伝わったとされる数多くの宝物が納められている宝庫の扉を年に1度開ける「開封の儀」が行われた。午前10時すぎ、勅使や宮内庁正倉院事務所の職員ら15人が正倉院へ到着。宝物を納めた6つの部屋の扉にかかる麻縄をはさみで切った。扉を閉める「閉封の儀」の11月28日まで、宮内庁職員や専門家が宝物の点検や調査をする。
奈良国立博物館(所在地:奈良市)で開かれる「第77回正倉院展」(10月25〜11月10日)で宝物の一部が展示される。展示されるのはガラス容器「瑠璃杯」、香木「黄熟香」(蘭奢待)など計67件。

モンゴルで新種の「頭突き恐竜」全身骨格化石発見

岡山理科大学と福島県立博物館が参加した国際研究チームは、2019年にモンゴルのおよそ1億1,000万年前の白亜紀前期の地層から発見した恐竜の全身骨格の化石が、「頭突き恐竜」として知られるパキケファロサウルス類の新種のものと分かったと発表した。
研究チームは「ザヴァケファレ・リンポチェ」と命名した。化石は、これまでに見つかったパキケファロサウルス類の中では最古のもので、体長およそ1m、体重6キロ程度の若い個体と推定される。骨の特徴などから幼いころから頭突きをしていた可能性があるとしている。

小惑星リュウグウの元となった天体に氷が存在した痕跡

東京大学などの研究グループは、はやぶさ2が小惑星リュウグウが持ち帰ったサンプルについて、放射性同位体の量から岩石の”年齢”を特定する手法などを用いて分析した。その結果、およそ40億6,000万年前に誕生したリュウグウの元となった天体には、水が氷の状態で10億年以上にわたって存在したとみられる痕跡が残されていることが分かった。
氷は天体衝突が起きた際に溶けて、衝突でできた割れ目から流れ出したと考えられ、リュウグウの元となった天体には、想定されていたよりも多くの水が含まれていた可能性があるという。

悠仁さま 皇室で40年ぶり男性皇族「成年式」皇居・宮殿

秋篠宮ご夫妻の長男の悠仁さまが19歳の誕生日を迎えた9月6日、皇居・宮殿で「成年式」が古式に則り執り行われた。皇室で秋篠宮さま以来、40年ぶりとなる男性皇族の成年式で、天皇陛下から贈られた冠を身に着ける中心的な儀式「加冠の儀」に臨まれた。
天皇皇后両陛下、秋篠宮ご夫妻、皇族方が見守る中天皇御一家の側近が悠仁さまに冠を被せた。このあと、宮内庁御用掛が「掛緒(かけお)」と呼ばれる和紙でできたひもをあごの下で結んで冠を固定し、余りのひもを和ばさみで切ると”パチン”という大きな音が静かな会場に響き渡った。
この後、悠仁さまは「青年皇族としての自覚を持ち、その務めを果たしてまいりたいと存じます」と決意を述べられた。

足利義満の石清水八幡宮 人事介入文書見つかる

京都・石清水八幡宮(所在地:京都府八幡市)によると、室町幕府3代将軍の足利義満(1358〜1408年)が、同八幡宮の要職人事を任命したことを示す古文書が見つかった。本来、朝廷が持っていた同八幡宮の人事権に将軍家が介入していたとする史料はあった。だが、専門家は今回、義満の関わりが明確になったのは初めてで、重要な史料と指摘している。文書には、義満が南北朝統一を実現したのと同じ1392年に任命したことを示す記載も確認した。

札幌市で発見のクジラ化石 世界初の新種と判明

札幌市博物館活動センターによると、2008年に札幌市南区で発見されたクジラの化石が、約900万年前のもので、新属新種のセミクジラの一種であることが分かった。世界初の発見。同センターによる17年にわたる調査と研究の結果分かり、海外の学術誌に発表された。学名はメガバラエナ・サッポロエンシスで、和名はサッポロクジラと名付けられた。

奈良 弥生期の唐古・鍵遺跡から斧状鉄器出土

奈良県田原本町などは8月21日、弥生時代の代表的な環濠集落跡の唐古・鍵遺跡から、斧(おの)状の鉄製品(紀元前1世紀末〜後1世紀)が出土した。
同町によると、鉄製品は長辺約7.7cm、短辺約3.7cm、厚さ約0.6cm。全体がサビに覆われていた。エックス線写真を観察すると、2カ所で刃の部分を確認した。鋳造鉄斧の破片を再加工し、新たに刃をつくり出したとみられる。鉄製品は井戸の遺構から見つかった。

堺市の大山古墳 上空からの観光気球 10/4から運行

大阪府堺市は8月21日、世界遺産で国内最大の古墳「大山古墳(仁徳天皇陵)」を上空から一望する観光気球を10月4日から運行すると発表した。料金は居住地で分け、一般は市民に比べ3割前後高く設定する。
気球は30階建てのビルに相当する地上1,000m程度まで約15分かけて上昇・下降する。運行は年中無休で、午前10時から午後6時まで。

261年ぶり大阪に”朝鮮通信使船”万博に合わせ復元

大阪・関西万博に合わせて復元された”朝鮮通信使船”が大阪にやってきた。江戸時代に朝鮮王朝の外交使節団として日本を訪れた朝鮮通信使。実に261年ぶりのことだ。日本と韓国の関係者たちの熱意で実現したこの航海で新たな歴史が刻まれた。
朝鮮通信使は、徳川家康が江戸に徳川幕府を開いて間もない1607年から1811年までの間に12回来日。このうち1764年までの11回は総勢で最大500人が、当時の「大坂」を経由して江戸へ向かった。通信使は楽隊を中心に文化人や武芸に優れた人たちで構成。これに通訳も同行、”文化交流”の役割も担い、両国の平和構築に大きく貢献した。

京都 お盆伝統行事「五山送り火」古都の夜空照らす

京都のお盆に迎えた先祖の霊を送る伝統行事「五山送り火」が8月16日行われ、京都市内各所で送り火を見る多くの人でにぎわい、写真に収めたり、幻想的な情景に見入っていた。
午後8時に点火が始まると、山の斜面に「大」の文字が浮かび上がる。そして「妙法」、「船形」、「左大文字」「鳥居形」の順に火が灯される。燃え上がる炎が古都の夜空を照らした。
五山送り火は,京都盆地を囲む5つの山々に文字や形が炎で描かれ、古都の夜空を照らす恒例の伝統行事。

縄文期の食習慣 稲作伝来の弥生期も継続していた

奈良文化財研究所の庄田慎矢・国際遺跡研究室長はこのほど、米国の科学誌に、縄文時代の食習慣は稲作伝来後のコメ、アワ・キビなどの穀物栽培が朝鮮半島から日本列島にもたらされた弥生時代も維持・継続していたとする研究結果を発表した。
考古生化学が専門の庄田さんが、土器に染み込んだ脂質を分析し、その土器で調理された動・植物を判別する研究に取り組んでいる。
論文は、英国のケンブリッジ大やヨーク大との経堂研究成果として7月21日(現地時間)に米国科学アカデミー紀要電子版に掲載された。

長崎被爆から80年「被爆の記憶を伝え続ける」

1945年8月9日、長崎に原爆が投下されてから8月9日、80年の節目を迎えた。長崎市内の平和公園で行われた平和祈念式典の平和宣言で、鈴木史朗市長は「長崎の使命として、世界中で受け継ぐべき人類共通の遺産である被爆の記憶を国内外に伝え続ける」と決意表明した。
式典には被爆者や遺族の代表、石破首相ほか、米国、英国など核保有国を含む94の国と地域の代表など約2,650人が参列。原爆が炸裂した午前11時2分に黙祷を捧げ、犠牲者を追悼した。

新鉱物を発見「アマテラス石」と命名, 国際承認

東京大学や山口大学などの研究グループは8月7日、岡山県で採取された翡翠(ひすい)の中から黒緑色の新鉱物を発見し、日本神話の天照大神にちなんだ「アマテラス石」と命名したと発表した。既存の鉱物とは化学組成や結晶構造が異なっており、国際鉱物学連合に新鉱物として正式に承認された。
新鉱物はストロンチウム、チタン、ケイ素、酸素、水素、塩素が主成分。一方が現れる時は他方が隠れる、特異な”二面性”の結晶構造を持つという。

広島80回目原爆の日「核廃絶を市民社会の総意に」

被爆から80回目の「原爆の日」を迎えた広島市・平和記念公園で8月6日、「原爆死没者慰霊式・平和祈念式」(平和記念式典)が開かれ、数多くの被爆者や遺族らが参列した。
広島市の松井一実市長は平和宣言で「核兵器廃絶への思いを市民社会の総意にしていかなければならない」と訴えた。また、「被爆者の体験に基づく貴重な平和への思いを伝えていくことがますます重要になっている」と強調した。

青森ねぶた祭開幕8/2 大型ねぶた16台が練り歩く

青森市で8月2日、青森ねぶた祭が開幕した。7日までの期間中、最も多い日で23台の大型ねぶたが出陣。市中心部の約3kmのコースをおよそ2時間かけて練り歩く。
初日の2日は午後7時、ねぶたの運行開始を伝える花火が打ち上げられた。これを機に、子どもねぶたや担ぎねぶたに続いて、大型ねぶたが登場。すると祭りは最高潮に達し、見物客から歓声が湧き上がった。
笛や太鼓、手振りの鉦(かね)による囃子(はやし)とともに、一般も参加する跳人(はねと)らによる”ラッセラー”、”ラッセラー”の掛け声が響き渡り、同日は大型ねぶた16台が市中心部を練り歩いた。

奈良・富雄丸山古墳の製作年代異なる鏡3枚を公開

4世紀後半に築造されたとされる奈良市の富雄丸山古墳の棺の中から昨年見つかった、異なる時代に製作されたとみられる3枚の鏡の一般公開が、8月1日から奈良県立橿原考古学研究所の付属博物館で始まった。一般公開は17日まで。
これらの鏡はいずれも直径20cmほどの青銅製の大型の鏡。このうち最も古いものは、紀元前後に中国でつくられたと推定される「き龍文鏡」で、龍や虎を表す文様が施されている。最も新しいものは3世紀中頃につくられたと推定される「三角縁神獣鏡」と呼ばれる鏡で、縁の部分が三角形で神や想像上の獣の文様が施されている。
これらは、古代の日本と中国の交流や関係を解き明かす重要な資料になると期待されており、初日の会場は多くの人でにぎわっていた。

「ナスカの地上絵」山形大 新たに248点発見 テーマ別に配置

南米ペルーの世界遺産「ナスカの地上絵」を研究する山形大学は7月28日、米IBM研究所とのAI(人工知能)を活用した共同研究で、人物や動物をかたどった地上絵248点を新たに発見したと発表した。地上絵の配置にはそれぞれテーマがあったとみられ、物語やメッセージを伝える目的で描かれた可能性があるという。
今回の発見で、見つかった地上絵は計893店となった。そのうち781点は山形大がIBM研究所との共同研究によって発見したもの。

神奈川・藤沢 一遍上人ゆかりの遊行寺で恒例の盆踊り大会

”踊り念仏”で知られる一遍上人ゆかりの神奈川県藤沢市の遊行寺で7月27日夜、恒例の盆踊り大会が開かれ、大勢の人でにぎわった。この催しは藤沢商工会議所などが盆踊りを通して、地域活性化の一環として実施しているもの。
境内に設置されたやぐらでは、地元の保存会が”踊り念仏”を演じ、念仏を唱えながら太鼓の周囲を回った。この後、本堂の前では地元の歴史や地名を歌詞に入れた”遊行おどり”や、ユネスコの無形文化遺産にも登録された秋田県羽後町の”西馬音内盆踊り”が披露された。踊り念仏は、一説には全国各地の盆踊りのルーツともいわれている。
藤沢市の遊行寺は、鎌倉時代の僧、一遍上人が開いた「時宗」の総本山。

愛媛沖の戦闘機「紫電改」引揚時の公文書見つかり公開へ

新たな戦時資料が見つかり、一般公開される見通しとなった。太平洋戦争(1941〜1945年)末期、「ゼロ戦」に代わる戦闘機として開発された「紫電改」の機体が1978年、愛媛県沖の海底で見つかり、翌年県が引き揚げた。
愛媛県などによると、この際、引き揚げを主張した愛媛県と当時の厚生省が引き揚げに難色を示す様子などが記録された公文書が、このほど46年間の時を経て初めて見つかり、県が一般公開を検討している。県は戦争の悲惨さを伝えていく大切さを改めて考えてほしいとしている。

横溝正史 14歳当時の童話発見『三つの林檎』「少年」に掲載

作家、横溝正史(1902〜1981年)が、14歳の時に雑誌に応募した全集未収録の童話『三つの林檎(りんご)』が見つかった。専門家は「横溝が残したフィクション作品の中で最も古く、14歳にして才能が開花している」などとコメントしている。
この童話が掲載されたのは東京時事新報社発行の雑誌、「少年」の1916年10月号。1等賞の賞品の置き時計を贈与されている。

大阪・天神祭 3,000発奉納花火に歓声 100隻の船団行き交う

大阪に本格的な夏の訪れを告げる日本三大祭りの一つ、大阪天満宮(所在地:大阪市北区)の天神祭は7月25日、本宮を迎えた。陸渡御に続き船渡御の神事があり、およそ3,000発の奉納花火がクライマックスを飾った。
中でも水都・大阪市中心部の大川を舞台とした船渡御が出色。午後6時ごろから菅原道真の御神霊を乗せた船や迎える船が往来。遂には約100隻の船団が行き交う神事が繰り広げらた。そして午後7時半から始まった3,000発の奉納花火が佳境に入る頃には、川岸に集まり見守った見物客らは、夜空を彩り、水面に映る花火の美しさに歓声を挙げていた。

京都・祇園祭 後祭 11基の山鉾が都大路を巡行 先頭橋弁慶山

京都の夏を彩る祇園祭は7月24日、後祭の山鉾巡行が行われた。巡行は9時半から、京都市中心部の烏丸御池の交差点を起点に、豪華な懸装品で飾られた11基の山鉾が順番に、祇園囃子とともに出発していった。
先頭は1番くじを引き当てた「橋弁慶山」。橋の上で戦う弁慶と牛若丸を表した特徴ある山だ。前祭の巡行と同様、交差点に差し掛かると、大きな車輪の下に竹を敷いて、水をまきながら山・鉾が直角に方向転換する”辻回し”が披露された。それぞれの山・鉾の大勢の曳き手の掛け声とともに、山・鉾が向きを変えると沿道で見守る見物客らから一斉に拍手や歓声が挙がっていた。

京都・松尾大社から「慶長伏見地震」に関する文書を確認

東京大学史料編纂所と京都芸術大学のグループによる調査により、京都の松尾大社(所在地:京都市西京区)で、400年以上前の1596年の「慶長伏見地震」の後に朝廷から送られたとみられる文書が確認された。グループは当時の災害対応を物語る貴重な資料としている。
慶長伏見地震は京都に甚大な被害をもたらした。今回確認された文書は損傷が激しいものの、「大地震」や「祈る」という文字のほか、朝廷に仕えていたとみられる人物の名前が記され、災いを防ぐため朝廷が祈とうを命じたことなどが読み取れるという。
奈良時代に創建されたと伝わる松尾大社には、歴史的な様々な資料がおよそ2,500点残されている。

奈良文化財研が土器分析 縄文⇢弥生期 煮炊き調理変わらず

奈良文化財研究所(所在地:奈良市)などの研究チームは7月22日、土器で魚などを煮炊きする縄文時代の日本列島の食文化が、稲作伝来後の弥生時代も続いていたとする研究成果を発表した。研究は英ケンブリッジ大と英ヨーク大と共同で実施。朝鮮半島や九州の土器計258点を対象に、検出方法が確立されているキビの脂質を分析した。成果は、米科学誌電子版に掲載された。

はやぶさ2採取のサンプルから”太陽系最古の岩石”発見 北大

北海道大学などの研究グループは、日本の探査機「はやぶさ2」が小惑星リュウグウで採取したサンプルから、太陽系の誕生直後に形成された最古の岩石が見つかったと発表した。
電子顕微鏡で詳しく調べた結果、初期の太陽系の高温状態で形成される特徴的な岩石を見つけた。この岩石を放射性元素を使った手法で詳しく分析したところ、太陽系誕生直後のおよそ45億6,730万年前に形成されていたことが分かったという。同研究グループは、太陽系の天体がつくられた過程を解明する手がかりになるとしている。

京都・壬生寺で新選組隊士の慰霊供養祭 全国からファン

京都市中京区の壬生寺で7月16日、新選組隊士の慰霊供養祭が行われた。壬生寺は、新選組の屯所が近くに置かれていたことから、隊士たちが武芸の訓練を行っていたとされる。
同日は、全国から新選組のファンなどおよそ300人が集まった。境内にある新選組に局長、近藤勇の像の前には祭壇が設けられ、参加者らが次々に焼香、手を合わせ、幕末の動乱で命を落とした隊士や志士たちの霊を慰めていた。また、本堂の前では近藤勇が使った剣術の流派「天然理心流」の剣技も奉納された。

京都・祇園祭 前祭 雨中の山鉾巡行 約10万人が見守る

京都・八坂神社(所在地:京都市東山区)の祭礼、祇園祭のクライマックスとなる前祭(さきまつり)の「山鉾巡行」が7月17日、京都市内中心部、烏丸通・四条通で、前日の宵山以来、時折、雨が降りしきる中、行われた。京都府警によると、午後0時半時点の祇園祭の人出は約10万人に上った。
同日は午前9時ごろ「エンヤラヤー」の掛け声を合図に、先頭の長刀鉾が出発。豪華な装飾から「動く美術館」とも呼ばれる山や鉾約20基が、引き手の掛け声に合わせて進む。見どころの一つは、交差点での巨大な山・鉾が90度方向転換する「辻回し」。割った竹を手早く車輪の下に敷き、雨に濡れた引き手の男たちが呼吸を合わせ綱を引くと、山・鉾が大きく方向を変える。すると、沿道で見守る見物客が歓声を挙げる。
炎暑の古都を彩る風物詩、祇園祭はまだ続き、24日の後祭は別の山鉾約10基が巡行する予定。

日本三大盆踊り”郡上おどり” 7/12開幕 幾重もの浴衣姿の輪

岐阜県郡上市で7月12日夜、日本三大盆踊りの一つ、「郡上おどり」が開幕した。会場の郡上八幡旧庁舎記念館前の広場には、おびただしい数の浴衣姿の住民や観光客らが集まった。囃子を奏でる「屋形」を中心に幾重にも輪ができ、手拍手を鳴らしながら、一心に踊っていた。
今年の郡上おどりは9月6日の「おどり納め」まで30夜開催される。旧盆の期間は徹夜おどりが8月13〜16日に予定されている。

京都 祇園祭 17日の前祭を前に山鉾の”曳き初め”始まる

日本三大祭の一つ、京都・祇園祭のクライマックス、山鉾巡行を前に、7月17日の前祭(さきまつり)に参加する山・鉾の地元、界隈で、組み立てた山や鉾を試しにひく”曳き初め(ひきぞめ)”が7月12日から始まった。
このうち四条通り沿いにあり、山鉾巡行で先頭を務める「長刀鉾(なぎなたぼこ)」では、関係者のほか地元の小学生や一般の人たちおよそ100人が参加した。長刀鉾は高さおよそ25m,重さ11トンを超える。かねや笛で囃子方が”祇園囃子”を奏で、およそ60人を載せた鉾の車輪がミシミシと音をたててゆっくりと動き始めると、沿道で見守る人たちから歓声が上がっていた。今年は長刀鉾の創建800年の記念の年という。

正倉院の香木「蘭奢待」伐採は8〜9世紀 年代測定で判明

宮内庁正倉院事務所(所在地:奈良市)は7月8日、正倉院に伝わる宝物で、天下人直前だった織田信長らが一部を切り取ったとされる香木「黄熟香(おうじゅくこう)」(蘭奢待=らんじゃたい)の伐採年代が、放射性炭素年代測定で8世紀後半〜9世紀末ごろと分かったと発表した。また今回、香りには古代から香料などに使われ、甘くスパイシーな匂いとされる「ラブダナム」に似た成分も含まれていたことが分かった。
蘭奢待はジンチョウゲ科の植物の幹部分で、長さ約1.56m、重さ11.6kg。正倉院宝物となった時期は不明。以前行われた成分分析で、ラオスやベトナムなどインドシナ半島頭部山岳地帯で算出されたものに近いとされている。蘭奢待は、室町幕府八代将軍・足利義政、織田信長、明治天皇が一部切り取ったと伝わっている。

埼玉・行田市の1,400年以上前の「古代ハス」が見ごろ

埼玉県行田市内の公園「古代蓮の里」の池で育てられている、およそ10万株の古代蓮(ハス)が直径20cmほどのピンク色の花をつけ、見ごろを迎えている。このハスは咲き始めの朝早い時間帯が美しく見えるといわれ、大勢の人が朝早くから同公園を訪れて写真に収めたり、池の周りを散策していた。この古代蓮は7月中旬にかけて開花の最盛期を迎えるという。
行田市の古代蓮は、昭和40年代に市の造成工事で1,400年以上前の地層から掘り出された種が自然に発芽。これを機に本格的に栽培が始まり、今日に至っている。

富山大 奈良・櫻井茶臼山古墳出土の鏡 表面に研磨剤の粒子

富山大学の研究グループが行った奈良県桜井市の桜井茶臼山古墳の調査で出土した鏡の表面にある微細な窪みに、赤い粒子状の物質が詰まっていることが分かった。この物質についてグループは、鏡面を磨く研磨剤として使われた可能性があるとみて、古代の鏡のあ使い方の解明につながる貴重な資料だとしている。
同グループは3世紀に築造されたとみられる桜井茶臼山古墳から出土した380余の鏡の破片を詳しく調べた。成分の分析から、物質は当時、色を付ける顔料として使われていた「ベンガラ」と呼ばれる物質と推定されるという。

大阪に早めの夏到来 6/30 第一弾「愛染まつり」始まる

今年は異例の短い梅雨で、早めの夏到来の大阪で6月30日、夏祭りの第一弾、恒例の愛染堂勝鬘院(所在地:大阪市天王寺区)の「愛染まつり」が始まった。
初日の同日は、折から30度を超える真夏日の中、「愛染娘」と呼ばれる、お揃いの浴衣姿の8人の女性が、提灯や造花などで飾り付けられた「宝恵かご」に乗り込み、担ぎ手たちとともに、汗だくになりながら愛染堂までのおよそ1kmを練り歩いた。道中、太鼓や鐘の音に合わせて「あいぜんさんじゃ、ほーえーかーご」などの威勢のいい掛け声を響かせ進み、愛染娘らは集まった見物客に愛嬌を振りまき、写真に収まっていた。
愛染まつりは、天神祭、住吉祭とともに、大阪の三大夏祭りの一つとして、例年は大阪に夏の訪れを告げる祭りとして親しまれている。

大津・近江神宮で「饗宴祭」1350年余前の宮廷料理を再現

滋賀県大津市の近江神宮で6月30日、1,350年余り前の飛鳥時代、天智天皇の「近江京」の御代の宮廷料理を再現し、奉納する毎年恒例の「饗宴祭(みあえまつり)」が行われた。同日は当時の都で食べられていたとされる「ふなずし」や「セタシジミ」、「ちまき餅」など、10品余りの料理や食材が用意され、地元の保育園の園児たちが神前に奉納した。
また、当時の料理人の技を披露する「庖丁式」が行われ、伝統的な宮中作法を受け継ぐ「清和四條流」の料理人がビワマスび手を触れず、包丁とさいばしを使って切り分け、訪れた人たちは厳かな儀式に見入っていた。

北大 白亜紀後期 海の主役はアンモナイトではなく「イカ」

北海道大学の伊庭靖弘准教授らのチームは6月26日付の科学誌サイエンスに、1億〜7,000万年前の白亜紀後期の海の主役は「イカ」だったとする研究成果を発表した。これまで白亜紀後期の海は、アンモナイトや魚が主役だと考えられてきた。しかし同チームによると、イカが殻や骨を持たないため、化石として見つかりにくかったためだという。
チームは岩石を100分の1ミリという薄さに削りながら撮影を繰り返し、内部の化石を小さなものまですべてデジタルで立体的に再現する技術を開発。北海道各地の白亜紀の化石から、イカの”くちばし”という硬い組織の化石を約260個特定した。大きさは平均で約4ミリだった。
見つかったくちばしの形からイカはおよそ40種に分類。年代の異なる岩石の観察から、イカは1億年前ごろ現われ、600万年ほどの間に急速に多様化した推定された。その結果、イカの個体数は、繁栄を誇ったアンモナイトを上回るほどいたとみられる。
イカの発達の歴史(変遷)についてチームは、イカは同じ頭足類のアンモナイトが持つような殻を捨てた代わりに、えさを取るのに有利な高い遊泳能力を獲得し、機敏に動き回るための知能を発達させたと考えられるとしている。

古代の小刀など大山古墳の新たな副葬品 国学院大学博物館

国學院大學博物館は6月19日、同館が2024年6月古美術商から入手した古代の刀子(とうす)と呼ばれる小刀と甲冑(かっちゅう)の破片が、仁徳天皇陵として管理されている大阪府堺市の大山古墳の副葬品であることが分かったとする調査結果を発表した。
刀子は長さ10.6cmのさやのついた小刀で、さやの中に鉄製とみられる刀身が残っており、さやはヒノキ材を銅板で覆ったうえで、金のメッキが施されていた。
入手した際、その包み紙に「明治5年9月に仁徳帝の古墳の石室から得られた」とする記述があったほか、当時現場で調査を行い、図面を作成した人物の押印があることなどから、同館は大山古墳の副葬品と判断したとしている。

20億年前の地層から採取の微生物は鉄さびで呼吸?東大

東京大学などの研究チームが南アフリカにある20億年前の地層から採取した岩石の詳細分析によると、岩の内部から原始的な微生物を採取。この微生物は岩石の中で鉄さびを利用して人間の呼吸と似た反応を起こし、エネルギーを得ている可能性が高いーーとの結果を発表した。これにより、「声明がどのように誕生し、生き延びられたのかを解明する手掛かりになる」としている。

北大など ティラノサウルス新種 モンゴル白亜紀の地層から

北海道大とカナダ・カルガリー大などの国際研究チームは6月12日付の英科学誌『ネイチャー』にモンゴルの白亜紀後期(約9,000万年前)の地層から、肉食恐竜ティラノサウルスの新種を発見したと発表した。
全長は約4mで、大型ティラノサウルス類の共通祖先にあたる。新種恐竜はモンゴル語で「王子の龍」という意味を持つ「カンクウルウ」と命名された。体重は500kg未満で、細身の体つきで、ティラノサウルスの幼体と似た特徴を持っている。

6/10「時の記念日」大津・近江神宮で恒例の”漏刻祭”神事

6月10日は「時の記念日」。1,300年以上前の飛鳥時代に、天智天皇が流れる水の量で時間を把握する「漏刻(ろうこく)」という水時計を、現在の滋賀県大津市に設置した日とされている。この故事にちなみ同日、ゆかりのある近江神宮で恒例の神事が行われた。
神事には時計の製造や販売などに携わるおよそ250人が参列。神前には腕時計の新製品17点が供えられ、舞楽が奉納され、業界の発展を祈願した。

足尾銅山記念館 一般公開前に地元住民に特別公開 日光市

栃木県日光市の足尾銅山の歴史を伝える「足尾銅山記念館」が完成し、一般公開を前に6月9日、地元住民に特別公開された。同記念館は、銅山を経営していた会社などがかつてあった銅山の事業所を復元する形で建てたもの。
建物は2階建てで、明治時代に銅の生産量が日本一となり、近代化を支えた銅山で使われていた道具や当時の様子を写した写真などが展示されている。また、村名主・田中正造が明治天皇に直訴しようとした、同銅山からの鉱毒によって被害が出たことを伝えるブースも設けられていて、同日訪れた40人余の住民らは展示を見ながら、銅山の”光と影”の歴史を振り返っていた。

ispace 月面着陸は失敗 減速不十分で月面に衝突の可能性

宇宙スタートアップのispace(アイスペース)は6月6日、月面着陸船「レジリエンス」の月面着陸は失敗したと発表した。6日未明、着陸船は月への到着に向け降下を始めたが、着陸目前で減速が不十分で、月面に衝突した可能性が高いという。
アイスペースは、アジアの民間企業として初となる月面着陸に挑んでいた。同社の月面着陸の挑戦は2023年4月に続き2回目だったが、今回も失敗に終わった。

ispace 月面着陸は失敗 減速不十分で月面に衝突の可能性

宇宙スタートアップのispace(アイスペース)は6月6日、月面着陸船「レジリエンス」の月面着陸は失敗したと発表した。6日未明、着陸船は月への到着に向け降下を始めたが、着陸目前で減速が不十分で、月面に衝突した可能性が高いという。
アイスペースは、アジアの民間企業として初となる月面着陸に挑んでいた。同社の月面着陸の挑戦は2023年4月に続き2回目だったが、今回も失敗に終わった。

奈良・唐招提寺で鑑真しのぶ「開山忌」和上坐像 特別公開

奈良市の世界遺産、唐招提寺で6月5、6の両日、同寺を開いた中国の名僧、鑑真をしのぶ法要「開山忌」が営まれ、国宝の「鑑真和上坐像」が特別公開されている。境内の御影堂で国宝の鑑真和上坐像を収めた厨子の扉が特別に開けられ、僧侶が御経を唱える中、茶道の家元がたてた茶が像に備えられた。
堂内は日本画家、東山魁夷が鑑真の故郷などを描いた、連なったふすま絵で囲まれた、さながら異空間の佇まい。そんな中、訪れた参拝者らは次々と焼香して像の前で静かに手を合わせていた。鑑真和上坐像などは7日まで公開されている。

芥川龍之介の”幻の詩集”発見 自作詩12編を綴った冊子

芥川龍之介(1892〜1927年)が、自作の詩12編を綴った冊子が見つかった。この存在自体は知られていたが、行方が分からなくなっていたもの。都内の田端文士村記念館(所在地:東京都北区)で6月7日から始まる企画展で公開される。
同記念館によると、冊子は縦19.1cm、横13.5cm、厚さ2.3cmのハードカバー。1ページに1編の詩を配置、レイアウトにこだわり、ペンで丁寧に書かれていることから、詩集刊行を見据えた見本としてつくられた可能性があるという。

広島・冠遺跡で4万2,300年前の石器出土 人類が日本にいた?

奈良文化財研究所の調査によると、広島県廿日市(はつかいち)市の冠(かんむり)遺跡で出土した石器が、約4万2,300年前の中期旧石器時代(約13万年〜約3万8,000年前)のものだったことが判明した。
この時代の日本に人類がいた痕跡は、遺跡や遺物の研究で確実にはなっておらず、今回の発見は人類が日本列島にたどり着いた時期を知る新たな手掛かりととして注目される。
冠遺跡の調査で、5層の石器含有層を確認。各層で見つかった木炭を放射性炭素(C14)年代測定で検査し、最上層部は2万8,200年前、最下層部は4万2,300年前のものだと分かった。最下層部から出土した石器は376点。先端を尖らせた尖頭器(長さ9.2cm)や幅の広い直線的な刃を持つクリーバー(同12.2cm)と呼ばれる石器は、中国など東アジアの中期旧石器時代の遺跡からも出土例があるという。

兵庫県博物館で保管 チョウの化石 世界最大で新種と判明

兵庫県・新温泉町のおよそ250万年前の地層から37年前、1988年に見つかり、地元の博物館「おもしろ昆虫化石館」で保管されているチョウの化石について、慶應義塾横浜初等部の非常勤講師、相馬博明さんらの研究チームが、日本古生物学会の国際誌で今月(5月)研究成果を発表した。
羽を広げた大きさは推定8cm余りと、チョウの化石の中では世界最大であることが判明。高性能の顕微鏡で調べたところ、羽全体に入った筋状の脈や胴体の特徴から新種と分かった。
この新種は現在の日本には生息しておらず、すでに絶滅した種とみられ、東南アジアの亜熱帯や熱帯地方にいまも生息する「オニミスジ」の仲間だという。

ノルウェーで柏原京大教授のアーベル賞授賞式 日本人初

京都大学数理解析研究所の柏原正樹特任教授(78)に対する、「数学のノーベル賞」とも呼ばれる「アーベル賞」の授賞式が5月20日、ノルウェーの首都オスロで行われた。柏原氏は、ノルウェーのハラルド国王からガラス製の盾を渡され、にこやかな表情で握手を交わした。
アーベル賞は、優れた業績を挙げた数学者にノルウェー政府が贈る国際的な賞。賞金は750万ノルウェー・クローネ(約1億円)。今年は代数解析学の分野で「D加群」と呼ばれる理論を構築するなどした柏原氏が、日本人として初めて選ばれた。
受賞スピーチで柏原氏は、21歳のときに出会った恩師・佐藤幹夫氏から教わった「数学において、新しいものを創造することの大切さ」を挙げ、「これが私の研究自生の重要な指針となった」と感謝の思いを述べた。

古墳時代に渡来の国宝「七支刀」”保存状態極めて良好” 奈良

奈良国立博物館がX線を使った最新の分析装置で行った調査によると、古墳時代に朝鮮半島から伝わったとされる国宝「七支刀(しちしとう)」の内部はほとんど腐食しておらず、極めて良好な状態が保たれていることが分かった。同博物館は、「1600年前の剣としては状態が非常に良く、奇跡的だ」としている。
七支刀は、左右に3本ずつ枝分かれした刃が突き出す形状で、独特の鉄の剣。この七支刀は6月15日まで奈良国立博物館で開かれている展覧会で展示されている。