法然上人によって浄土宗が開かれてから、今年で850年になるのに合わせ東京・上野の東京国立博物館で4月16日からゆかりの国宝などを集めた特別展が開かれている。6月9日まで。
同展には国宝の「二十五菩薩来迎図」や同じく国宝の「綴織當麻曼荼羅」はじめ、仏像なども含め120点余りの文化財が展示されている。
浄土宗は内乱や災害に見舞われた平安時代末期、法然が”南無阿弥陀仏”と唱えるだけで誰もが等しく救われ、極楽浄土に往生できると説き、開いた。その分かりやすさから民衆の間に広まった。
国際地質学会「人新世」案を否決 15年間の議論に幕
国際学会「国際地質科学連合(IUGS)」の小委員会が、20世紀半ばからの地質時代を人類活動が地球環境に大きな影響を及ぼす「人新世(じんしんせい)」とする案を反対多数で否決したことが分かった。これにより、”人新世”是か非か、15年間におよぶ議論に幕が下りた。
人新世の案は、2023年IUGSの下部組織の作業部会が提案した。世界人口の爆発的な増加に伴い、人類活動の影響が大きくなった1950年ごろを人新世の開始時期にすべきだとした。ただ、人新世について「人類活動が地球環境に与える影響を示す貴重な言葉」としながらも、地質学上の時代分類である地質時代と認定することには複数の批判があった。
IUGSは声明で①農耕の開始や産業革命の時期など20世紀半ばよりも前から人類活動が地球環境に影響を与えていたこと②他の地質時代に比べて期間が短すぎるとの批判が内部の専門家からあったーなどを明らかにしている。