英女王 在位史上2番目に 70年126日 ルイ14世に次ぐ

英国メディアによると、英国エリザベス女王(96)は6月12日、2016年に死去したタイのプミポン前国王と並び、世界史上2番目に在位期間が長い君主となった。同女王とプミポン前国王の在位期間は70年と126日。これは17〜18世紀、約72年にわたって君臨したフランスのルイ14世に次ぐ長さという。ルイ14世の在位期間は72年と110日。

高野山で3年ぶり「青葉まつり」空海の誕生祝う

弘法大師・空海の生誕を祝う高野山真言宗最大のイベント「青葉まつり」が6月12日、和歌山県高野町で開かれた。新型コロナウイルス禍で2020、2021年と2年連続で中止され、今年は3年ぶりに規模を縮小して開催され、総本山・金剛峯寺の周辺は大勢の参詣客で賑わった。
ハイライトのパレード「花御堂渡御」は正午に奥の院前を出発。「高野ねぶた」を先頭に、山車「花御堂」、「青葉娘」らが乗る山車など総勢約500人が金剛峯寺前までの大通り約1kmを練り歩いた。

リュウグウの試料から「多量の水」海の起源の謎解明へ

宇宙航空研究開発機構(JAXA)や北海道大などのチームが、6月9日付の米科学誌サイエンス電子版に、「はやぶさ2」が持ち帰った小惑星リュウグウの試料に、多量の水が含まれていたとする分析結果を発表した。地球の水は太古に小天体が衝突してもたらされたという説があり、海の起源の謎を解明する鍵になる可能性がある。
チームは採取された砂や石の化学組成を精密に測定。主な成分は水を含む粘土鉱物で、ほかに炭酸塩鉱物や硫化鉄なども含んでいた。水は質量比で全体の約7%を占めた。液体の水ではなく、ほとんどが酸素と水素の原子が結合した水酸基(OH)の状態で存在していたが、水分子(H2O)も確認された。
リュウグウは約46億年前の太陽系の誕生から間もないころにできた小天体が壊れてできたと考えられている。小天体に約40度の水があったとすると、これらの鉱物ができた理由がうまく説明できるという。

岐阜の1,800万年前の地層でゾウの近縁の化石発見

岐阜県瑞浪市化石博物館は6月5日、同市の約1800万〜1700万年前の地層から、ゾウに近い動物に分類され、水中に生息した「束柱類」の可能性がある動物の化石を発見したと発表した。背骨や腰などの地層表面でつながって見つかり、状態も良いという。
束柱類は円柱を束ねたような歯が特徴で、約2800万〜1000万年前に生息していた。

唐招提寺御影堂で落慶法要 保存修理事業が完了

世界遺産、奈良市の唐招提寺で6月5日、重要文化財・御影堂(みえいどう)の落慶法要が行われ、関係者ら約20人がおよそ6年にわたった保存修理事業の完了を祝った。6日、7日には国宝・鑑真和上坐像の開帳と併せて、日本画家、東山魁夷が手掛けた襖(ふすま)絵などの特別拝観が予定されている。
御影堂は中国・唐代、日本に戒律を伝えるため、艱難辛苦を乗り越えて来日した高僧、鑑真の国宝像を安置するお堂だが、建具の不具合や雨漏りなど老朽化が進んだため、2016年から調査・修理が行われていた。御影堂での鑑真像の開帳は7年ぶり。今回は事前予約した約500人が拝観する。

「木簡」研究で奈良文化財研究所が中国と協力

奈良文化財研究所は、文字が書かれた木の札、「木簡」の研究で中国の政府系シンクタンク、中国社会科学院の研究所と協力していくことになった。両研究所では今後、研究成果や研究方法の共有、それに人材育成などで協力していく。
木簡は、平城京の遺跡などから大量に出土し、奈良時代当時、政治を行う際のメモ書きや連絡などのため使用されていたことが分かっている。中国でも木簡にあたる簡●(*片へんに、責)の研究が盛んで、日本の木簡はこれが元になっているとされている。