エアアジア・ジャパン コロナ禍で事業継続断念 需要急減響く

中部国際空港(所在地:愛知県常滑市)を拠点とするLCC(格安航空会社)のエアアジア・ジャパン(所在地:愛知県常滑市)は10月5日、事業継続を断念すると発表した。同日、運営する4路線(国内3路線、国際1路線)を12月5日付で廃止することを国土交通省に届け出た。
同社は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う航空需要急減を受け、経営が悪化。マレーシアを拠点にするグループの経営悪化で、支援を受け続けることが困難なため、究極の選択となった。コロナ禍による国内の航空会社の事業撤退は初めて。

TIS タイのIT企業MFECを連結子会社化 事業構造転換図る

TISインテックグループのTIS(本社:東京都新宿区)は10月5日、タイの上場企業でエンタープライズ向けITソリューション提供のリーディングプレイヤー、MFEC Public Company Limited(所在地:バンコク、以下、MFEC)の普通株式の一部を、タイの証券取引法および現地法令に基づく公開買い付けにより取得し、連結子会社化すると発表した。
今回のMFECの子会社化により、TISインテックグループとしては、タイローカルマーケットにおける強力な顧客基盤と高いサービス提供力、ブランド、リソースなどを獲得する。今後TISはMFECとともに、これまで拡充してきた先端技術を保有する世界各国の有力パートナーとのビジネスコラボレーションの創出により、事業構造転換およびイノベーションを加速させ、ASEANトップクラスのIT企業連合体の組成を目指していく。

DYM タイのサミティヴェート病院スクムビットと業務提携

WEB事業、人材事業、海外医療事業を手掛けるDYM(本社:東京都品川区、ディーワイエム)の関連会社、DYM Medical Service Co.,Ltd.(本社:タイ・バンコク)は10月5日、タイで展開する「DYM インターナショナルクリニック」で9月1日より、タイ大手医療機関、サミティヴェート病院スクムビット(所在地:バンコク)との業務提携を結んだと発表した。
DYMインターナショナルクリニック・DYM Health Check Up Clinicは年間1万3,000人の日本人が利用する日系医療機関で、タイ在住者にとってはかかりつけ医院として、地域に根差した医療や関係構築の役割を担っている。
今回の業務提携により、健康診断の受診者や外来患者の2次診療の受け入れや、適切な検査への案内が可能となった。

デンカ 新型コロナ抗原診断キットの検体範囲拡大で変更承認

デンカ(本社:東京都中央区)は10月2日、医療従事者の感染リスクおよび受診者の負担軽減のため、「クイックナビ(TM)―COVID19 Ag」において、10月2日付で検体種を追加する製造販売承認事項一部変更承認を厚生労働省より受けたと発表した。
今回の承認により、従来の鼻咽頭ぬぐい液(鼻の奥で採取した検体)に加えて、鼻腔ぬぐい液(鼻孔から2cm程度スワブ挿入して採取された検体)による検査も可能となった。

ホンダ F1参戦終了 パワーユニット・エネルギーに資源を重点投入

ホンダ(本社:東京都港区)は10月2日、2021年シーズンをもってF1Aフォーミュラ・ワン世界選手権(以下、F1)へのパワーユニットサプライヤーとしての参戦を終了すると発表した。同社は世界最高峰の四輪レースF1に2015年からチャレンジを開始。2019年シーズンに3勝、2020年シーズンも2勝をそれぞれ挙げた。
自動車業界は100年に一度といわれる大転換期に直面する中、同社は「2050年カーボンニュートラルの実現」を目指し、将来のパワーユニットやエネルギー領域での研究開発に経営資源を重点的に投入していく。

創建当初の東大寺東塔の再建目指し2つの復元図作製

奈良文化財研究所は鎌倉時代に再建された鎌倉時代の東大寺東塔について、姿の異なる2種類の復元図を作製した。鎌倉時代の東塔は高さ96m、塔の基壇は1辺およそ27m四方の類のない大きさとした。
一つ目の図は東塔の再建を呼びかけた僧侶、重源が建設に携わった東大寺南大門の建築様式を参考にしたもの。屋根のそりがあまりない、シンプルな造りが特徴。一方、これを引き継いだ僧侶、栄西が建設に携わった東大寺鐘楼の建築様式を参考にした復元図は、屋根にそりがあり、それぞれの層に窓などが設けられている。
東大寺は奈良時代の創建当初の東塔の再建を目指しており、同研究所は今回の経験を生かして復元図を作製することにしている。