新種の鉱物「北海道石」発見地の愛別町民に初公開

2020年に北海道愛別町で発見され、2023年1月に国際機関に新種の鉱物として登録された「北海道石」が10月22日、同町民に初公開された。北海道石は、紫外線を当てると鮮やかな黄色や黄緑色の蛍光を発するのが特徴。同日は、多くの人たちが会場に足を運んだ。北海道石を研究する相模中央化学研究所では、「北海道石は大きく社会の役に立つ可能性があるもの」と話していた。

京都・鞍馬の火祭 夜空を朱色に染めるたいまつの炎

京都市左京区の鞍馬山にある由岐神社一帯で10月22日、秋の夜空を無数のたいまつの炎が朱く染める奇祭「鞍馬の火祭」があった。子どもも若者も赤赤と燃え立つたいまつを抱え、掛け声とともに夜空にかざす姿が印象的な祭りだ。
日没後の午後6時ごろ、一帯の沿道の軒先にかがり火が灯され、祭りがスタート。小さなたいまつを抱えた子どもたちに続き、締め込み姿の若者らが大きなたいまつを担いで登場。午後8時半ごろ、山門石段に次々とたいまつが立てられると、見守る観客から歓声が上がっていた。
火祭りは940年、祭神を京都御所から鞍馬の地に移した際、住民がたいまつで迎えたのが起源とされる。

元寇の3隻目の沈没船発見か 長崎・松浦市沖合調査

長崎県松浦市教育委員会は10月23日、同市鷹島沖の海底で鎌倉時代の元寇(げんこう)の沈没船の一部とみられる構造物を見つけたと発表した。沖合約150m、水深約18mの海底を1m程度掘った場所に埋まっていて、2011年、2014年に続く3隻目となる見通し。
同市教委は構造物が船体を形づくる「外板材」や内部を仕切る「隔壁」の可能性があるとみて調べている。周辺では同時に13世紀後半から14世紀前半の中国製陶磁器とみられるつぼや皿も見つかっている。

平安期〜明治維新の歴史絵巻行列 京都・時代祭 古都の秋彩る

5月の葵祭、7月の祇園祭とともに京都三大祭の一つ「時代祭」が10月22日、京都市内で行われた。時代祭は平安時代から明治維新まで、紫式部、織田信長、坂本龍馬など、それぞれの時代の代表的な衣裳に身を包んだ、著名な人物に扮した約2,000人の行列が秋の都大路を練り歩く。
午前9時すぎ京都御苑を出発。明治維新を先頭に時代を遡る形で行列が進む。平安神宮までの4.5kmを沿道の見物客に手を振りながら、日本古来のバラエティーに富んだ時代衣裳を披露した。京都府警によると、約6万8,000人の見物客が行列を見守った。

戦没学徒追悼式典 太平洋戦争末期の学徒出陣壮行会から80年

太平洋戦争末期の1943年10月21日、東京の明治神宮外苑競技場(現 国立競技場)で開かれた「学徒出陣」壮行会から80年が経過。同競技場敷地にある碑の前で10月22日、追悼式典が開かれた。式典は元学徒兵有志らが碑を建立した30年前からほぼ毎年開かれ、今年は戦没者の遺族らおよそ40人が参列、戦陣に散った学徒をしのんだ。
式典の関係者は「式典を通じて、今後とも繰り返してはならない歴史を若い世代に引き継いでいきたい」と話していた。

和歌山・広川町で「稲むらの火祭り」4年ぶり通常開催

和歌山県広川町で10月21日、4年ぶりに「稲むらの火祭り」が通常開催された。同日午後6時ごろから町民ら約500人がたいまつを手に、高台の神社まで約2kmを歩いた。そして、鳥居前に積み上げた稲わらに火が付けられると、大きな炎となり、拍手と歓声が起こった。
稲むらの火祭りは、江戸時代、安政南海地震(1854年)の際、大津波から逃れるため闇夜の中、収穫したばかりの稲わらに火を付けて、村人を高台に導いた実業家、濱口梧陵の故事を再現するもの。