土方歳三の愛刀 4/29から京都・霊山歴史館で公開

土方歳三の愛刀 4/29から京都・霊山歴史館で公開

京都の霊山歴史館(京都市東山区)は4月21日、新選組の副長、土方歳三が愛用したとされる刀「大和守源秀國(やまとのかみみなもとのひでくに)」が、新たに収蔵品に加わったと発表した。29日から同館で一般公開する。
刀は1866(慶應2)年8月の制作。長さ約69㌢で「大和守源秀國 秋月種明懇望帯之」と銘打たれ、裏に「幕府侍土方義豊戦刀 慶應二年八月日 秋月君譲請高橋忠守帯之」と土方の名前が入っている。鞘(さや)にはきらめく螺鈿(らでん)が施されていた。
同館によると、刀は戊辰戦争で土方が宇都宮、会津などへ転戦する中、共に戦った会津藩士、秋月種明に贈られたもの。会津藩に従って入洛した刀工・秀國にオーダーメードした可能性が高いという。今回、同館が東京都の所有者から購入した。しゃれた細工ながら、実践を重んじた土方の性格を感じさせる刀だ。

近代造船技術の礎「ヘダ号」再建プロジェクト立ち上げ

近代造船技術の礎「ヘダ号」再建プロジェクト立ち上げ

静岡県東部の経営者や学識経験者らが、江戸時代末期、駿河湾で沈没したロシア艦「ディアナ号」の代替船として現在の沼津市戸田(へだ)地区で建造され、ロシア人乗組員を母国に送り届けた「ヘダ号」を復元する「ヘダ号再建プロジェクト会」を立ち上げる。4月23日に同市内で発足式を開く。
海を生かしたまちづくりを推進する民間団体「セイルタウンNUMAZUクラブ」が同会の中核となる。日本の近代造船技術の礎であるヘダ号を再建することで、史実を伝える地域の象徴的存在とし、これをまちづくりに活用しようというもの。
復元する船は50人乗りを予定。構造は原型に倣うが、安全性を考慮して材料はFRP(繊維強化プラスチック)を用いる。エンジンを装備し、機動性を高める。

日本三名城の熊本城 地震で石垣崩落など甚大な被害

日本三名城の熊本城 地震で石垣崩落など甚大な被害

「日本三名城」の一つといわれ、観光客の間でも長い間根強い人気を集めてきた熊本城が、今回の熊本地震で甚大な被害を受けた。
熊本城総合事務所によると、「頬当御門」といわれる正門や天守閣の入り口周辺など約6カ所の石垣が崩落。建物の壁のひび割れが各所で出たほか、城の周辺を囲む国重要文化財の長塀が約100㍍にわたって崩れた。天守閣の上にあった「しゃちほこ」も落下した。
このほか、引き続き断続的に続く大きな余震の影響で城の中に入れないことから、内部の被害状況は確認できていない。

満開の桜咲く中、豪華絢爛屋台巡行 岐阜・高山で山王祭

満開の桜咲く中、豪華絢爛屋台巡行 岐阜・高山で山王祭

絢爛(けんらん)豪華な12台の祭り屋台で知られる岐阜県・高山祭。その春の高山祭「山王祭」(国重要無形民俗文化財)が4月14、15の両日、岐阜県高山市で開催された。
折良く満開の桜が咲き誇る中、屋台は14日午前9時過ぎ、各屋台蔵から引き出され、市中を巡行。絶景ポイントの朱塗りの中橋をゆっくりと屋台が通ると、その豪奢なさまを待ち構えた大勢の観光客らが一斉にカメラに収めていた。
この後、国史跡・高山陣屋前で三番叟(さんばそう)、龍神台(りゅうじんだい)、石橋台(しゃっきょうだい)の3台が人形からくりを披露。夕方にはこれらの祭り屋台が提灯で飾られて市中を巡り、昼間とは一変、街は幻想的な雰囲気に包まれていた。
高山祭は春の「山王祭」と秋の「八幡祭」の総称。春の訪れを告げる山王祭は旧高山城下町南半分の氏神、日枝神社(山王様)の例祭。

尾形光琳の代表作 国宝「燕子花図屏風」公開 根津美術館

尾形光琳の代表作 国宝「燕子花図屏風」公開 根津美術館

江戸時代の画家、尾形光琳(1658~1716年)の代表作、国宝「燕子花(かきつばた)図屏風」が4月13日から東京・南青山の根津美術館で公開されている。5月15日まで。
この作品は平安時代に成立した伊勢物語の第九段東下り、燕子花の名所八つ橋の一節をテーマにしたと考えられている。双金地の六曲一双屏風で、琳派最大の巨匠の一人、尾形光琳が40代前半ごろに手掛けたとされる傑作。

諏訪大社・御柱祭下社山出しの観客9万1000人減少

諏訪大社・御柱祭下社山出しの観客9万1000人減少

下諏訪町を舞台とする勇壮な諏訪大社御柱祭の下社山出しは4月10日、目通り(目の高さ)周囲3.35㍍と最も太い「秋宮一之」など御柱3本の「木落し」を行い、3日間の日程を終えた。計8本の御柱は終着点の「注連掛(しめかけ)」で、5月14日に始まる「里曳(び)き」まで安置される。
諏訪地方観光連盟御柱祭観光情報センターによると、氏子と観客を合わせた3日間の人出は延べ46万8000人。平成22年の前回に比べ氏子は2万3000人増えたが、観客は9万1000人減少、合計で6万8000人前回を下回った。同センターでは、安全面を考慮した周辺での通行規制や、木落し坂の無料観覧席の廃止などが影響したと分析している。