「お水取り」安寧祈る炎 コロナで”お松明”映像でライブ配信

奈良に春の訪れを告げる東大寺二月堂の修二会(しゅにえ)、通称「お水取り」。3月1日から行われている、松明(たいまつ)を振って火の粉を散らす”お松明”。12日夜は”籠松明”と呼ばれる、長さ約8mのひと際大きな松明をを使った行事が、コロナ対策で今年は非公開で実施。その代わり迫力満点、映画監督の河瀬直美さんが撮影した映像がライブ配信された。奈良市内のホールで事前予約したおよそ80人が、圧巻の国家の安寧祈る”炎”のイベントを楽しんだ。
11人の「練行衆(れんぎょうしゅう)」を先導、「童子(どうじ)」と呼ばれる付き人が燃え盛る松明を二月堂の舞台の欄干から突き出して駆け抜ける。例年なら、詰め掛けた多くの参拝者から大きな歓声が上がるところだが、今年は静寂の中で松明の燃える音が響いた。
お松明は13日も14日も非公開で行われ、そのもようはネット配信される。

和歌山県古座川町で新種のサクラ「クマノザクラ」見ごろ

3年前の2018年、国内では103年ぶりとなる新種のサクラと確認された「クマノザクラ」が和歌山県古座川町で見ごろを迎えている。クマノザクラは紀伊半島南部に自生するサクラで、古座川町池野山地区で標本が採取された「タイプ木」があり、いま薄いピンク色の花を満開に咲かせている。古座川町観光協会によると、タイプ木のサクラは今週末ごろまで楽しむことができるという。

米探査車パーシビアランス初の火星走行試験に成功

米航空宇宙局(NASA)は3月6日、火星に着陸した探査車パーシビアランスが初の火星走行試験に成功したと発表した。試験は米時間の4日、探査車の機器やシステムの動作確認の一環として実施。約6.5mを33分ほどかけて走行した。4m前進した後、左へ150度向きを変え、2.5mバックしたという。今後、土壌を採取して分析し、微生物の痕跡である生命関係の分子を探す計画。

大阪府・太子町 双方墳「二子塚古墳」発掘調査 造り方判明

大阪府南河内郡太子町の発掘調査によると、国の史跡「二子塚古墳」の古墳の造り方や構造の一部が明らかになった。東側の墳丘で大きな石を積み上げて石室の入り口を塞いでいた様子や、石室につながる墓道が長さ4.4mであることが判明した。太子町では古墳時代の終わりごろの築造方法が分かる貴重な成果としている。
二子塚古墳は四角い墳丘を2つつなげた全国的にも珍しい双方墳の古墳。墳丘長:東西約66m、南北約26m。7世紀後半に造られたとみられている。石室が盗掘を受け、中にある石の棺が露わとなっており、太子町が5年前から発掘調査を続けてきた。
二子塚古墳は、聖徳太子や推古天皇など飛鳥時代に活躍した人物が多く祀られている「磯長谷古墳群」の一つ。

伊ポンペイで2,000年前の噴火で埋もれた馬車ほぼ完全な形で発見

イタリア・ポンペイ考古学公園はこのほど、イタリア南部の古代都市遺跡ポンペイの近くで結婚式などの儀礼に使われたとみられる馬車が、損傷を受けていない「ほぼ完全な」状態で発見されたと発表した。今回見つかったのは四輪の大型馬車。
ポンペイは、西暦79年ベズビオ山の大噴火による火砕流で埋まり、壊滅した古代ローマの都市。国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産に登録されている2,000年前の遺跡で、激しい噴火により出土する用具・用品類は損傷の度合の大きいものが多い。

唐招提寺 大規模修理中の御影堂 銅板の屋根のふき替え一般公開

4年前から大規模修理が行われている、国宝の鑑真和上坐像を安置していた唐招提寺の御影堂の屋根の修理現場が2月27日、一般に公開された。修理は下地(したじ)と呼ばれる部分の補修を終え、今はその上に真新しい銅板を使って屋根のふき替えが行われている。銅板を使った屋根のふき替え工事が行われるケースは、もうそれほど多くはないという。同寺のすべての修理は2022年3月に終わる予定。