文化庁が地域の文化や伝統を広く発信するため認定を進める「日本遺産」の魅力をPR、体験するイベントが2月15、16の両日、全国の日本遺産が一堂に会し、京都市下京区の東本願寺前の広場に86のブースが設けられ、行われた。これは、制度の創設から10年となるのを機に、広く紹介するため行われたもの。
インバウンドにも人気の、忍者発祥の地とされる三重県伊賀市と滋賀県甲賀市のブースでは、忍者の装束に身を包んだスタッフが対応。投げ方のアドバイスを受けながら手裏剣投げに挑戦。鳥取県三朝町のブースでは足湯・手湯などが設けられ、親子連れらが”ほっこり”笑顔を見せていた。
奈良・桜井市「寒仕込み」三輪そうめんづくり 最盛期
奈良県桜井市でいま、特産の三輪そうめんの中でも、寒さの厳しいこの時期に生産される「寒仕込み」のそうめんづくりが最盛期を迎えている。同市内の製麺所では、軟らかい状態の麺を専用の機械を使って引き伸ばした後、さらに人の手で引き伸ばし、通常の半分、0.5ミリほどの細さに仕上げていた。
この時期は、寒さで熟成が緩やかになり時間が掛かるものの、通常より細くてコシがあることから”寒仕込み”の高級品として出荷される。現在生産されているものは、箱詰めした後、1年余り熟成させ、2026年の夏向けに全国に出荷される。
三輪そうめんは、およそ1300年前に大神神社に小麦を練ったものをお供えしたことが始まりとされ、細く、歯ごたえのあるのが特徴。