京都・高台寺で七夕飾りのライトアップ始まる

七夕を前に7月3日夜、京都・東山区の高台寺で七夕飾りのライトアップが始まった。豊臣秀吉の糟糠の妻ねねゆかりの高台寺では毎年この時期、七夕飾りを参道に設置し、地元の子どもたちが願い事を書きとめた短冊の飾り付けを行っている。今年もライトアップされ、親子連れなどが見守る中、色とりどりの短冊や笹の葉を幻想的に映し出していた。

縄文時代の人骨にサメに咬まれた痕 世界最古

京都大学の研究グループは、岡山県笠岡市の縄文時代の遺跡、津雲貝塚でおよそ100年前に発掘され、京都大学が保管してきた人の骨にサメに咬まれた痕が残されていたことが分かったと発表した。
骨はおよそ3,000年前の縄文時代の中年の男性のものとみられ、右足や左手など以外はほぼ残されていて、全身のおよそ800カ所に傷があることが確認された。傷は引っかいたように平行に残されていたうえ、いずれもV字型の溝のようになるなど、サメが咬んだ痕と特徴が一致したという。
サメに襲われた痕がある人の骨としてはプエルトリコで見つかった、およそ1,000年前の人骨がこれまで最古とされてきたが、今回の発見でこの記録をさらに2,000年ほど遡ることになる。襲ったのは体長4m以上の大型のサメと推定され、当時の日本周辺の海の環境からホオジロザメやイタチザメと考えられるという。

岸和田だんじり祭 今年は無観客で一部地区が実施へ

大阪府岸和田市のだんじり祭が、今年は一部の地区で実施されることになった。昨年は新型コロナの影響で中止された。
だんじり祭は、岸和田市内で毎年8月から9月にかけて8つの地区でそれぞれ行われている。大勢は今年も中止もやむなしだったが、このうちの一つの地区が「2年連続で中止すれば祭りの伝統の継承に支障をきたす」として、今年は実施することを決めた。
ただ、地区外から人を呼ばず、無観客で実施。祭り前後の会食を禁止するなど新型コロナウイルスの感染防止を徹底するとしている。
だんじり祭は、五穀豊穣を願って江戸時代から300年以上にわたり続く伝統の祭りで、力強い掛け声とともに、勇壮にだんじりをひく”やりまわし”で知られる。

平城宮跡に大型建物遺構 天皇別邸の可能性

奈良文化財研究所は6月30日、奈良市の平城宮跡・東院地区で、8世紀半ば~後半の大型建物跡を確認したと発表した。大きさは同地区で最大級の東西約27m、南北約12m。内裏正殿(東西約27m、南北約15m)に匹敵する規模で、天皇の別邸だった可能性が高いとしている。また、時期的には孝謙天皇の即位後、母の光明皇太后が藤原仲麻呂を長官に据えて設置した政治・軍事組織「紫微中台(しびちゅうだい)」とも考えられる。
約1~1.8m四方の柱穴50基が約3m間隔で格子状に並ぶ遺構を確認。同地区の中軸線上にあり、宮殿の中心的建物と考えられる。出土している土器などから推定年代は749~770年で孝謙、淳仁、称徳(孝謙の再即位)の各天皇の時代にあたる。

熊本城天守閣5年ぶり一般公開 復興のシンボル

2016年の熊本地震で被災し、修復が完了した熊本城(所在地:熊本市)の天守閣内部が”復興のシンボル”として6月28日、地震後5年ぶりに初めて一般公開された。
展示コーナーでは、天守閣の歴史だけでなく、地震の被災状況や復興の様子を取り上げた。大天主の最上階に当たる6階部分からは、復旧作業が進む城内と熊本市の街並みを一望できる。階段の上り下りが難しい人用にエレベーターを新設し、建物の耐震性も高めた。

中国で出土の頭骨は約15万年前の絶滅人類

中国科学院や大英自然史博物館などの研究チームは、中国東北部(旧満州ハルビン)の工事現場で見つかった頭骨の化石が、約15万年前の絶滅人類だとする研究成果を発表した。
現生人類(ホモ・サピエンス)に近縁の「旧人」とみられ、2010年に古代DNAの分析から発見された謎の絶滅人類、デニソワ人である可能性もあるという。研究チームは頭骨の主を「ドラゴンマン」と名付けた。推定される脳のサイズは現代人並みで、臼歯はシベリアで見つかったデニソワ人の歯と同じ大きさだった。