奈良県斑鳩町の斑鳩文化財センターで、聖徳太子が亡くなって今年で1,400年になるのに合わせて、ゆかりの遺跡から出土した土器や瓦などを展示した特別展「続・聖徳太子の足跡」が開かれている。同展は11月28日まで。
会場には橿原市の東池尻・池之内遺跡、明日香村の雷丘(いかずちのおか)東方遺跡などゆかりの12の遺跡から出土した土器などおよそ80点が展示されている。「磐余池(いわれいけ)」、「小治田宮(おはりだのみや)」などゆかりの地名の土器もある。斑鳩町教育委員会は「聖徳太子ゆかりの斑鳩町は、今後も日本の歴史を形成づけた人物として顕彰していきたい」としている。
平安京の内裏「登華殿」の建物跡を初めて確認 柱穴発見
京都市埋蔵文化財研究所が行った発掘調査およびその報告書によると、平安京の天皇が暮らす「内裏」のうち、皇后らが住む「登華殿」の一部の柱の穴が見つかったことが分かった。平安時代の内裏の建物跡が確認されたのは初めてという。
報告書によると、建物の柱の穴が5カ所見つかり、江戸時代に記された文献と照らし合わせたところ平安京の天皇が暮らす「内裏」のうち皇后らが住む「登華殿」の跡だと分かったという。さらにこの穴は、およそ1mから2m四方の掘っ立て柱の穴で、この建物の形状が縄文時代のころからの建築様式で、中国の様式が好まれた平安時代初期になっても、古くからの様式を採用していたことが判明したとしている。また、柱の穴の間隔はおよそ3mあり、文献に基づくと南北27m、東西12mの建物だと推測できるという。