徳川幕府の文久遣欧使節団が1862年、マルタ島を訪れた際、歓迎への返礼として贈呈した江戸時代の甲冑3点が修復を終わり3月22日、将軍家ゆかりの光雲寺(所在地:京都市左京区)で披露された。このうち1点は、大阪・関西万博でマルタのパビリオンに、家老級が身につける鉄製の高級甲冑として展示される。この甲冑は2015年、同国の武器庫で見つかったが、劣化などで約8割が欠損しており、京都美術品修復所(所在地:京都市上京区)に依頼。1年半かけて修復された。今年は、日本とマルタとの国交樹立60年にあたる。
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京都・北野天満宮で「曲水の宴」平安 宮中行事を再現
京都・北野天満宮(所在地:京都市上京区)で3月8日、平安時代の宮中行事「曲水の宴」が行われ華やかで雅の宴の様子が再現された。曲水の宴は、小川の上流から流れてくる盃が自分の前を通り過ぎるまでにお題に沿った和歌を認(したた)める、平安時代、宮中で行われた歌会。
北野天満宮の曲水の宴は2016年から再開。和歌や漢詩の名手だった菅原道真を祀るだけに、和歌だけでなく漢詩も詠むのが特徴。
同日は色鮮やかな平安装束に身を包んだ8人の詠み手が庭園の小川のほとりに座り、ひととき雅の世界に浸った。庭園の周りにはおよそ500人が集まり、「神」や「梅」などお題とした詠み手の作品が詠み上げられると、静かに聴き入っていた。