沖縄「首里城」で火災「正殿」「北殿」全焼、城内へ延焼

沖縄県那覇市の首里城から10月31日未明、出火し、城の中心的な建物の「正殿」と「北殿」が全焼した。また、城内にある他の建物にも次々と燃え広がっているという。消防によると、これまでのところけが人などの情報は入っていない。                                           首里城では10月27日から琉球王国時代の儀式を再現する「首里城祭」というイベントが開かれていて、31日未明まで開催予定の催しの準備が行われていた。                         首里城は琉球王国時代のおよそ500年前に建造され、昭和8年に国宝に指定されたが、太平洋戦争中の沖縄戦で焼失した。平成4年に「正殿」が復元され、その後ほかの建物も順次復元され、平成12年に城跡が、県内にある城の跡とともに「世界遺産」に登録されている。

天皇陛下 即位を国内外に宣言 2,000人を前に「即位礼正殿の儀」

天皇陛下の即位に伴う「即位礼正殿の儀(そくいれいせいでんのぎ)」が10月22日、皇居・宮殿であいにくの雨の中、皇族方11人および各界の代表や外国の元首などおよそ2,000人の参列者を前に、即位を国内外に宣言された。                                                天皇陛下は「黄櫨染御袍(こいろぜんのごぼう)」に身を包んで、皇后さまとともに儀式に臨み、「松の間」に設(しつら)えられた「高御座(たかみくら)」でお言葉を述べられた。この中で、天皇陛下は「国民の幸せと世界の平和を常に願い、国民に寄り添いながら、憲法に則(のっと)り、日本国および日本国民統合の象徴としての務めを果たすことを誓います」と述べられた。夜には祝宴にあたる「饗宴の儀」も行われた。

はやぶさ2,2度目のリュウグウ着陸に成功 惑星内部の岩石採取

太陽系宇宙の成り立ちの一端を解明することにつながるのか?宇宙航空研究開発機構(JAXA)は7月11日、「はやぶさ2」が小惑星「リュウグウ」内部の岩石を採取する、世界初のミッションのため、リュウグウへの2度目の接地(タッチダウン)=着陸に成功したと発表した。JAXAは、タッチダウンは大成功、何らかの岩石が採れたと思われるとしている。はやぶさ2の着陸はわずか数秒間で探査機の下から伸びる筒状の装置の先端を地表につけて、その瞬間に弾丸を発射し、砕けて舞い上がった岩石の破片を採取するという仕組み。

縄文人の全遺伝情報を解読 日本人のルーツに迫れるか

縄文人の全遺伝情報を解読 日本人のルーツに迫れるか

国立科学博物館、国立遺伝学研究所、東京大学などの研究グループは5月13日、縄文人の全遺伝(全ゲノム)情報を解析し、縄文人に関する様々なことが分かったと発表した。これにより、アフリカで生まれた人類集団がどのようにして東アジア各地に広がったのか?日本人の祖先がどこから来たのか?こうした謎に迫る貴重なデータとなるはずだ。
同グループは、北海道・礼文島の船泊遺跡で発掘された3,800年前の縄文人女性の人骨の歯からDNAを取り出して、最先端の解析装置を使い30億対の塩基配列すべての遺伝情報を解読。現代人のゲノム解析と同じ精度でDNA上の配列を特定した。
この結果、縄文人の祖先となる集団が東アジアの大陸に残った集団から分かれた時期が約3万8,000年前から1万8,000年前であることが分かった。また、今回の解析で国内の地域ごとに、縄文人から現代人に受け継がれたゲノムの割合が大きく異なることも分かった。
東京でサンプルを取った本州の人々では縄文人のゲノムを約10%受け継ぎ、北海道のアイヌの人たちでは割合が約7割、沖縄の人たちで約3割だった。
同グループは、詳細を5月末にも学術誌で発表する。

百舌鳥・古市古墳群 世界遺産登録へ イコモスが勧告

百舌鳥・古市古墳群 世界遺産登録へ イコモスが勧告

ユネスコの諮問機関、イコモスはこのほど、世界文化遺産への登録を目指していた大阪府南部の「百舌鳥・古市古墳群」について、登録することがふさわしいとする勧告をまとめた。これにより、今年アゼルバイジャンで開かれる世界遺産委員会で正式に世界文化遺産に登録される見通しとなった。
同古墳群は、堺市、羽曳野市、藤井寺市にまたがる2つの古墳群で、宮内庁が「仁徳天皇陵」として管理する国内最大の前方後円墳など4世紀後半から5世紀後半ごろに築造された49基が構成要素になっている。大阪府からの登録はこれが初めて。

新種の人類か フィリピン・ルソン島の洞窟で化石見つかる

新種の人類か フィリピン・ルソン島の洞窟で化石見つかる

フランスの国立自然史博物館やフィリピン大学などの研究グループは、フィリピンルソン島のカラオ洞窟で小型の人類の化石が見つかり、調査・分析した結果、およそ5万年前に姿を消した新種の人類だとする内容の論文を4月10日、英国の科学雑誌「ネイチャー」に発表した。
同洞窟の石灰岩の地層から2007年以降、人類のものとみられる歯や足の指の骨、そして太ももの部分とみられる骨の化石が見つかっており、分析の結果、身長1mほどの人類のものであることが分かった。
足の指の骨は300万年ほど前にアフリカに生息していた初期の人類「アウストラロピテクス」と同じように曲がり、木登りしやすいようになっている一方で、歯の根の部分の形が現在の人類「ホモ・サピエンス」を含めた、これまでに知られているすべての人類と異なっているという。このため、同研究グループは「ホモ・ルゾネシス」(=ルソン島の人)と名付けた。