渋沢栄一 新1万円札の印刷始まる 24年度から流通

肖像画に「近代日本経済の父」と呼ばれ、明治から昭和にかけて産業界をリードした渋沢栄一が描かれた、新しい1万円札の印刷が9月1日、始まった。2024年度から流通が始まる。
偽造防止のために20年ぶりに刷新された新札では、最先端の技術を用いたホログラムなどが使われているほか、額面の数字がこれまでより大きくなっているという。
五千円札には女子教育の先駆者とされ津田塾大学の創始者である津田梅子、千円札には破傷風の治療法を開発するなど「近代日本医学の父」といわれる北里柴三郎が採用され、いずれも2024年度の上半期から流通する予定。

終戦76年 310万人の戦没者を慰霊 武道館で追悼式典

終戦から76年を経過した8月15日、天皇皇后両陛下を迎え、東京・日本武道館でおよそ310万人の戦没者を慰霊する全国戦没者追悼式が行われた。今年は新型コロナウイルスの「災害級」の感染急拡大中とあって、22の府県の遺族代表が参列を断念し、参列者数は185人とこれまでで最も少なくなった。
天皇陛下は「過去を顧み、深い反省の上に立って、再び戦争の惨禍が繰り返されぬことを切に願い、戦陣に散り戦禍に倒れた人々に対し、全国民と共に心から追悼の意を表し、世界の平和と我が国の一層の発展を祈ります」と述べられた。

北海道・北東北の縄文遺跡群 世界遺産に登録決定

国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産委員会は7月27日、青森市の三内丸山遺跡など17カ所で構成される「北海道・北東北の縄文遺跡群」(北海道と青森、岩手、秋田の3県)を世界文化遺産に登録することを決めた。日本の世界文化遺産は20件目。
自然遺産も含めた世界遺産は7月26日に登録が決まった「奄美大島、徳之島、沖縄本島北部および西表島」(鹿児島、沖縄両県)に続いて25件目。

「奄美,徳之島,沖縄,西表島」世界自然遺産に登録決定

国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産委員会は7月26日、「奄美大島、徳之島、沖縄本島北部および西表島」(鹿児島県、沖縄県)の世界自然遺産登録を決めた。亜熱帯の森にアマミノクロウサギ、ヤンバルクイナ、イリオモテヤマネコなど貴重な固有種が数多く根付く生物多様性が評価された。

中国に「尖閣は日本領」認識の地図集 71年以前

日本政府の「領土・主権展示館」(所在地:東京・霞が関、以下、領土館)や、中国の政府機関が1971年以前に発行した公式地図や機関紙などによると、中国は尖閣諸島(所在地:沖縄県石垣市)は1971年以前は、日本領だと認識していたことが分かった。
なぜ、中国がその後、突然尖閣は中国の領土だと主張し出したのかといえば、1960年代後半に東シナ海に石油資源が大量に埋蔵されている可能性が指摘されたためだ。これを機に中国の認識が一変。石油資源の確保を巡り、尖閣に対し領有権を初めて公式に主張し出した。1971年12月のことだ。
中国の、日本でいう国土地理院にあたる中国の「国家測絵総局」(当時)直属の地図出版社が発刊した「世界地図集」をみると、明確になる。地図集の1960年版では、尖閣は日本の地図を示すページに記載されていた。ところが、1972年版になると日本のページから削除され、中国のページに追加されている。また、1960年版は尖閣の「魚釣島」をその名称のまま表しているが、手のひらを返したように1972年版になると中国政府が現在使っている「釣魚島」に変更しているのだ。
領土館はいま既述した、中国側の資料を含めた、こうした実態を詳細に理解できる資料の展示を行っている。

中国で出土の頭骨は約15万年前の絶滅人類

中国科学院や大英自然史博物館などの研究チームは、中国東北部(旧満州ハルビン)の工事現場で見つかった頭骨の化石が、約15万年前の絶滅人類だとする研究成果を発表した。
現生人類(ホモ・サピエンス)に近縁の「旧人」とみられ、2010年に古代DNAの分析から発見された謎の絶滅人類、デニソワ人である可能性もあるという。研究チームは頭骨の主を「ドラゴンマン」と名付けた。推定される脳のサイズは現代人並みで、臼歯はシベリアで見つかったデニソワ人の歯と同じ大きさだった。