京都市京セラ美術館で「ポンペイ展」出土120点展示

京都市左京区の「京都市京セラ美術館」で、およそ2,000年前の火山の大噴火で埋もれた、イタリア南部・ナポリ近郊の古代都市の遺跡、ポンペイの美術品などを紹介する展示会が開かれている。
同展にはナポリ国立考古学博物館に所蔵されている遺跡の出土品などおよそ120点が展示される。このうち「踊るファウヌス」は、高さおよそ70cmの彫刻で体を強くねじる構図に当時の美術の特徴が表れている。また、直径20cmほどの「炭化したパン」は、ポンペイの街から見つかったとされていて、当時の生活を感じさせる。このほか、モザイク画の世界的な傑作とされる「アレクサンドロス大王のモザイク」をレプリカや映像で見ることができる。

京都 祇園祭の山鉾巡行3年ぶりに実施へ

京都の「祇園祭山鉾連合会」は4月20日、祇園祭の山鉾巡行を新型コロナの感染拡大を防ぐため、開催時間を短縮し、参加者が密にならない対策などを講じたうえで、3年ぶりに実施すると発表した。山鉾巡行は新型コロナの影響で2020年、2021年と中止されており、実施は3年ぶりとなる。
京都の祇園祭は1000年以上の歴史がある祭りで、山鉾巡行は祭りのハイライトとして知られている。連合会によると、例年通り「前祭」は7月17日、「後祭」は7月24日に実施される。

大阪・造幣局「桜の通り抜け」4/13~19 3年ぶり開催

大阪・造幣局(所在地:大阪市北区)の「桜の通り抜け」が、感染防止対策を取ったうえで、4月13~19日の7日間の日程で開催されることになった。
130年以上前から続く春の恒例行事で、およそ560mの並木道に植えられた340本ほどの桜を見に毎年60万人余りが訪れる。新型コロナ禍で2020年、2021年と続けて中止された。
参加の受付はインターネットによる事前申込制で、30分あたりの入場者数の上限を1,200人に制限し、期間中の入場者数を例年の30%にあたる17万人余りに抑えるとしている。

京都の春を彩る「都をどり」3年ぶり開催 伝統継承へ 南座で

京都の春を彩る、祇園の芸妓・舞妓による舞踊公演「都をどり」が3年ぶりに開催されることになった。主催団体は芸・舞妓の育成や伝統を継承させる必要があるとして、感染対策を取ったうえで実施する。ただ、感染防止のため出演する芸・舞妓を例年より少なくするほか、新型コロナ収束を願う演目も取り入れる。
都をどりは、京都の花街の1つ、祇園甲部の芸・舞妓らによる舞踊公演で、140年余りの歴史がある。例年使用の会場が工事中のため、近くの「南座」を会場にして、4月1日から24日まで開催される。

ユネスコ・イコモスがJR東日本に高輪築堤の解体中断要求

世界文化遺産の登録審査を担う国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関、国際記念物遺跡会議(イコモス)は1月28日付文書で、JR東日本に対し、東京都港区の高輪ゲートウェイ駅周辺で出土した鉄道以降「高輪築堤」の解体中断を求めたことが分かった。イコモスは「保存状態が非常によく、国内的にも国際的にも非常に意義深い」と評価しているという。
この築堤は約800mにわたり断続的に見つかったもので、このうち計約120mは2021年9月に国史跡に指定され、現地保存が決まっている。残りの大部分は移築か、解体して記録だけを保存する作業が進んでいる。
高輪築堤は1872年に東京・新橋-横浜を結ぶ日本初の鉄道が開業した際に造られた。当時は海だった区間を埋め立てて土を盛り、そのうえに線路を敷設した。

太陽系初期の隕石に似る 小惑星リュウグウの試料 初分析結果

探査機「はやぶさ2」が持ち帰った小惑星リュウグウの試料の最初の分析結果が発表された。最も始原的な隕石に似ているが、それよりさらに黒っぽくスカスカしている。試料の分析が進めば、太陽系の起源と進化、生命の素材となる水と有機物が地球にもたらされた過程を解き明かす研究が大きく前進しそうだ。
成果は2021年12月20日付の英科学誌ネイチャー・アストロノミーに報告された。日本経済新聞が報じた。