京都 祇園祭 17日の前祭を前に山鉾の”曳き初め”始まる

日本三大祭の一つ、京都・祇園祭のクライマックス、山鉾巡行を前に、7月17日の前祭(さきまつり)に参加する山・鉾の地元、界隈で、組み立てた山や鉾を試しにひく”曳き初め(ひきぞめ)”が7月12日から始まった。
このうち四条通り沿いにあり、山鉾巡行で先頭を務める「長刀鉾(なぎなたぼこ)」では、関係者のほか地元の小学生や一般の人たちおよそ100人が参加した。長刀鉾は高さおよそ25m,重さ11トンを超える。かねや笛で囃子方が”祇園囃子”を奏で、およそ60人を載せた鉾の車輪がミシミシと音をたててゆっくりと動き始めると、沿道で見守る人たちから歓声が上がっていた。今年は長刀鉾の創建800年の記念の年という。

正倉院の香木「蘭奢待」伐採は8〜9世紀 年代測定で判明

宮内庁正倉院事務所(所在地:奈良市)は7月8日、正倉院に伝わる宝物で、天下人直前だった織田信長らが一部を切り取ったとされる香木「黄熟香(おうじゅくこう)」(蘭奢待=らんじゃたい)の伐採年代が、放射性炭素年代測定で8世紀後半〜9世紀末ごろと分かったと発表した。また今回、香りには古代から香料などに使われ、甘くスパイシーな匂いとされる「ラブダナム」に似た成分も含まれていたことが分かった。
蘭奢待はジンチョウゲ科の植物の幹部分で、長さ約1.56m、重さ11.6kg。正倉院宝物となった時期は不明。以前行われた成分分析で、ラオスやベトナムなどインドシナ半島頭部山岳地帯で算出されたものに近いとされている。蘭奢待は、室町幕府八代将軍・足利義政、織田信長、明治天皇が一部切り取ったと伝わっている。

埼玉・行田市の1,400年以上前の「古代ハス」が見ごろ

埼玉県行田市内の公園「古代蓮の里」の池で育てられている、およそ10万株の古代蓮(ハス)が直径20cmほどのピンク色の花をつけ、見ごろを迎えている。このハスは咲き始めの朝早い時間帯が美しく見えるといわれ、大勢の人が朝早くから同公園を訪れて写真に収めたり、池の周りを散策していた。この古代蓮は7月中旬にかけて開花の最盛期を迎えるという。
行田市の古代蓮は、昭和40年代に市の造成工事で1,400年以上前の地層から掘り出された種が自然に発芽。これを機に本格的に栽培が始まり、今日に至っている。

大阪に早めの夏到来 6/30 第一弾「愛染まつり」始まる

今年は異例の短い梅雨で、早めの夏到来の大阪で6月30日、夏祭りの第一弾、恒例の愛染堂勝鬘院(所在地:大阪市天王寺区)の「愛染まつり」が始まった。
初日の同日は、折から30度を超える真夏日の中、「愛染娘」と呼ばれる、お揃いの浴衣姿の8人の女性が、提灯や造花などで飾り付けられた「宝恵かご」に乗り込み、担ぎ手たちとともに、汗だくになりながら愛染堂までのおよそ1kmを練り歩いた。道中、太鼓や鐘の音に合わせて「あいぜんさんじゃ、ほーえーかーご」などの威勢のいい掛け声を響かせ進み、愛染娘らは集まった見物客に愛嬌を振りまき、写真に収まっていた。
愛染まつりは、天神祭、住吉祭とともに、大阪の三大夏祭りの一つとして、例年は大阪に夏の訪れを告げる祭りとして親しまれている。

北大など ティラノサウルス新種 モンゴル白亜紀の地層から

北海道大とカナダ・カルガリー大などの国際研究チームは6月12日付の英科学誌『ネイチャー』にモンゴルの白亜紀後期(約9,000万年前)の地層から、肉食恐竜ティラノサウルスの新種を発見したと発表した。
全長は約4mで、大型ティラノサウルス類の共通祖先にあたる。新種恐竜はモンゴル語で「王子の龍」という意味を持つ「カンクウルウ」と命名された。体重は500kg未満で、細身の体つきで、ティラノサウルスの幼体と似た特徴を持っている。

6/10「時の記念日」大津・近江神宮で恒例の”漏刻祭”神事

6月10日は「時の記念日」。1,300年以上前の飛鳥時代に、天智天皇が流れる水の量で時間を把握する「漏刻(ろうこく)」という水時計を、現在の滋賀県大津市に設置した日とされている。この故事にちなみ同日、ゆかりのある近江神宮で恒例の神事が行われた。
神事には時計の製造や販売などに携わるおよそ250人が参列。神前には腕時計の新製品17点が供えられ、舞楽が奉納され、業界の発展を祈願した。