奈良 大神神社で迎春準備, 重さ400kgの大注連縄かけ替え

奈良県桜井市の大神(おおみわ)神社で12月10日、迎春準備として拝殿前の重さ約400kgの大注連縄(おおしめなわ)がかけ替えられた。大注連縄は長さ約8m、最も太い部分は約1mにもなる破格サイズ。約200人の参拝者もお祓(はら)いをうけ、神職の指示に合わせ作業を手伝っていた。

奈良・橿原 高松塚古墳の古代の姿に復元された木棺公開

奈良県立橿原考古学研究所は12月8日、古代の姿に復元された明日香村の高松塚古墳(7世紀末〜8世紀初頭)の木棺を報道陣に公開した。木棺は長さ約2m、幅約60cm、高さ約50cm。スギ材で黒漆が塗られ、金銅製の飾り金具が付けられている。棺内部は朱で塗られ、金箔を貼った棺台に置かれている。この木棺は12月9日から2024年1月14日まで、同研究所付属博物館で公開される。入館料が必要。

英大学 星の周りにガスの円盤発見 天の川銀河以外で初めて観測

英ダラム大学などの研究チームは、地球から約16万光年離れた銀河にある星の周りを囲むガスの円盤を発見した。この成果は英科学誌「ネイチャー」に掲載された。地球がある天の川銀河の外で星の周りを囲むガスの円盤を観測したのは初めて。ガスは回転しながら星に降り積もる。星がつくられる謎を解く手がかりになると期待される。
チリで運用されている電波望遠鏡「アルマ望遠鏡」と欧州南天天文台(ESO)が、チリで運用する大型望遠鏡VLTを組み合わせて観測した。

「りゅうぐう」の試料中に窒素を含む鉱物を発見 京都大

京都大学などの研究チームは探査機「はやぶさ2」が小惑星「りゅうぐう」から持ち帰った砂の試料中に、窒素を含む鉱物を見つけた。この成果は英科学誌「ネイチャーアストロノミー」に掲載された。窒素は生命を構成するアミノ酸やタンパク質の材料になる。今回の発見は、地球にもはるか彼方の天体から窒素が届いた可能性を示すものだ。

東京・千代田区の英大使館跡から弥生時代の集落跡 28棟確認

東京・千代田区によると一番町のマンション開発用地の英国大使館跡地から弥生時代の集落跡が見つかったことが分かった。今回見つかったのは三菱レジデンスなどが再開発を進めている土地で、縄文時代のものを含めこれまでに竪穴式住居跡が28棟確認された。調査は2024年3月まで行われる。しかも調査対象となっている約7,700㎡のうち、まだ約3,700㎡しか調べておらず、今後新たに遺跡が見つかる可能性が高い。
考古学の専門家は、都心部でこれだけの規模の集落跡が見つかったことについて、「弥生時代後期の前半において、これほど住居数のある集落が発見された例は関東南部ではほとんどない。当時の暮らしぶりが分かり、学術的に重要だ」と話している。ただ遺跡としては現地に残すことは難しい見込みで、調査後に埋め戻されてマンション建設が始まる予定。

東大 白亜紀の草食恐竜の食性の時代変化を解明 歯の傷の分析で

白亜紀(約1億5,000万年前から6,600万年前)の草食恐竜はどんな植物を食べていたのか?東大と、沖縄科学技術大学院大学、英国リンカーン大学のメンバーを含めた国際共同研究グループは世界で初めて、白亜紀の生態系で重要なメンバーであった鳥脚類恐竜の食性変化を明らかにした。これは歯の微細な傷(マイクロウェア)を分析し、歯の摩耗を促進させる植物を食べるような変化があったことを調べ上げたもの。この成果は、12月1日に古生物学の学術誌『Palaeontology』に掲載された。
今後、同様の手法を鳥脚類以外の草食恐竜にも適用することで、恐竜と被子植物がどのように関係しながらも、進化してきたのかを、明らかにできると期待される。