東大 降り注ぐ微粒子で太陽系外生命体の痕跡を探査

東京大学の研究グループは3月22日、太陽系の外から降り注ぐ1ミクロンサイズの微粒子を捕らえることで、太陽系外の生命の痕跡を探すという探査法を公表した。
銀河系の中の多数の恒星に付随する地球型惑星から年間」10万個の微粒子が地球に降り注いでいると考えられるという。この中には太陽系外の生命の痕跡が刻まれた粒子が、日々我々の頭上から近くの地面に落ちてきているかもしれない。もし、これらの粒子を集めることができれば、銀河系の中に生命を宿す星がどれだけあるのか?という問いに迫ることができるとしている。

北斎 版画の代表作「神奈川沖浪裏」3億6,200万円

米国・ニューヨークで3月21日開かれたオークションで、江戸時代の浮世絵師、葛飾北斎の版画の代表作「富嶽三十六景」のうち、富士山を背景に荒波と船を描いた「神奈川沖浪裏」が、276万ドル、日本円で3億6,200万円で落札された。オークション会社によると、事前の予想額を大きく上回り、北斎の版画としては過去最高額という。

奈良・富雄丸山古墳 地域振興への活用考えるシンポ

奈良大学は3月19日、4世紀後半に築造された奈良市の国内最大の円墳、「富雄丸山古墳」を地域の振興にどのように活かすかを考えるシンポジウムを開いた。
同古墳の発掘に関わった豊島直博教授が、今回の調査で過去に類を見ない盾のような形をした銅鏡や、波打つような形の長さ2mを超える鉄の剣などが見つかったことを報告。また、古墳を観光資源として活用している各地の事例などを紹介した。
会場には考古学ファンや市民らおよそ100人が参加、講演の内容などを熱心にメモする姿もみられた。

京都・平岡八幡宮 足利義満ゆかり「花の天井」公開

室町幕府の第三代将軍、足利義満ゆかりの京都・平岡八幡宮(所在地:京都市右京区)で、四季折々の花々が描かれた「花の天井」が特別公開されている。公開は5月15日まで。花の天井は毎年、春と秋に特別公開されている。
本殿の天井にはおよそ70cm四方の漆塗りの枠があり、義満が集めていたとされる花や木が描いた44枚の絵がはめ込まれている。絵は薬草が多いが、ヤマザクラ、カエデなどのほか、当時の日本にはなく、海外から持ち込まれたとみられるブドウやザクロなどもある。

徳川三代宿泊 滋賀・永原御殿跡から基礎の石列発見

滋賀県野洲市教育委員会は3月16日、徳川家康・秀忠・家光の3将軍が上洛時に宿泊した城郭「永原御殿跡」から、隅やぐらの基礎の石列が見つかったと発表した。
同市教委によると、石列はやぐらの東壁と南壁の基礎で、一辺30〜60cmの石が東西約4.6m、南北約5.1mにわたって並んでいた。この石列の上に土台となる木材を置き、その上にやぐらの柱を立てたとみられる。出入り口のあった東側では、根石も確認された。
これらは当時の建築図面に記されている「乾角御矢倉(いぬいすみのおんやぐら)」という平屋建てのやぐらが、図面通りの位置にあったことを裏付けるという。

京都・東福寺 大涅槃図 約100年ぶり修理終え公開

京都の東福寺(所在地:京都市東山区)で3月14日から、大涅槃(ねはん)図がおよそ100年ぶりに修理を終え、一般公開されている。公開は16日まで。
この涅槃図は高さ11m、幅6mある。室町時代の僧侶で絵師だった吉山明兆が描いたとされていて、汚れや傷みが目立ってきたため、96年前の昭和2年以来となる、大規模修理が行われてきた。14日は法堂で修理の完成を祝う法要が営まれた。
涅槃図には釈迦が亡くなった直後、蓮の花を枕に横になっている釈迦の姿、死を悲しむ弟子たち、ゾウ、ネコなど様々な動物が周りを囲んでいる。修理は3年半かけて行われ、汚れが落ちて色合いが全体に明るくなったほか、顔料が剥がれ落ちないための対策も施された。