平安期〜明治維新の歴史絵巻行列 京都・時代祭 古都の秋彩る

5月の葵祭、7月の祇園祭とともに京都三大祭の一つ「時代祭」が10月22日、京都市内で行われた。時代祭は平安時代から明治維新まで、紫式部、織田信長、坂本龍馬など、それぞれの時代の代表的な衣裳に身を包んだ、著名な人物に扮した約2,000人の行列が秋の都大路を練り歩く。
午前9時すぎ京都御苑を出発。明治維新を先頭に時代を遡る形で行列が進む。平安神宮までの4.5kmを沿道の見物客に手を振りながら、日本古来のバラエティーに富んだ時代衣裳を披露した。京都府警によると、約6万8,000人の見物客が行列を見守った。

戦没学徒追悼式典 太平洋戦争末期の学徒出陣壮行会から80年

太平洋戦争末期の1943年10月21日、東京の明治神宮外苑競技場(現 国立競技場)で開かれた「学徒出陣」壮行会から80年が経過。同競技場敷地にある碑の前で10月22日、追悼式典が開かれた。式典は元学徒兵有志らが碑を建立した30年前からほぼ毎年開かれ、今年は戦没者の遺族らおよそ40人が参列、戦陣に散った学徒をしのんだ。
式典の関係者は「式典を通じて、今後とも繰り返してはならない歴史を若い世代に引き継いでいきたい」と話していた。

和歌山・広川町で「稲むらの火祭り」4年ぶり通常開催

和歌山県広川町で10月21日、4年ぶりに「稲むらの火祭り」が通常開催された。同日午後6時ごろから町民ら約500人がたいまつを手に、高台の神社まで約2kmを歩いた。そして、鳥居前に積み上げた稲わらに火が付けられると、大きな炎となり、拍手と歓声が起こった。
稲むらの火祭りは、江戸時代、安政南海地震(1854年)の際、大津波から逃れるため闇夜の中、収穫したばかりの稲わらに火を付けて、村人を高台に導いた実業家、濱口梧陵の故事を再現するもの。

インド 2040年までに有人月面探査機を打ち上げ 宇宙開発加速

インド政府は10月17日、2040年までに有人月面探査機を打ち上げ、月に宇宙飛行士を送り込むことを目指すと発表した。モディ首相はインド宇宙研究機関(ISRO)などとの会合に出席し、2035年までに宇宙ステーションを建設することも指示した。インドは8月、世界で初めて月の南極付近に無人探査機を着陸させることに成功している。

三重・明和町で「斎王」の奈良時代の宮殿跡見つかる

三重県は10月13日、国史跡「斎宮跡」で、都から派遣された斎王が暮らした宮殿とみられる建物跡が見つかったと発表した。建物は東西17m、南北15mあり、面積は約255㎡(畳約160畳敷き)。斎宮跡でこれまで見つかった建物としては過去最大。2つの建物をつなぎ、廂(ひさし)を大きく取った珍しい構造。
斎王は、天皇に代わり伊勢神宮に仕えるため、天皇が代わるごとに未婚の皇族女性の中から選ばれ、都から伊勢に派遣されていた。奈良時代から鎌倉時代末期の1330年ごろまでおよそ660年間続いたとされる。
発掘現場は保存のために11月には埋め戻される予定で、10月21日に一般向けに現地説明会が開かれる。

奈良・東大寺で良弁僧正の1250回忌 盛大に「御遠忌」法要

奈良市の東大寺で10月14日、同寺の創建に尽力した初代別当、良弁僧正(ろうべんそうじょう)の1250回忌で、50年に一度行われる「御遠忌(ごおんき)」と呼ばれる盛大な法要が営まれた。
法要は国宝大仏殿の前で行われ、橋村公英別当らおよそ30人の僧侶がお経を唱え、良弁僧正の遺徳をしのんだ。途中、大仏殿の屋根から蓮(はす)の花をかたどった「散華(さんげ)」という色とりどりの紙が蒔かれると、大仏殿一帯が華やかな雰囲気に包まれた。また、特別に設けられた舞台では舞楽も奉納され法要に参列したおよそ600人の関係者は厳かな舞に見入っていた。法要は15、16日も営まれる。