江戸期の”なにわ百景” 北斎らの作品230点展示

大阪中央区の大阪歴史博物館で、江戸時代に葛飾北斎らの浮世絵師が描いた大阪の絶景、およそ230点を集めた展示会が開かれている。6月5日まで。
これらの作品には当時の大阪の町や人々の生活の様子がうかがえる。葛飾北斎の「諸国名橋奇覧摂州天満橋」は大阪の代表的な夏祭り「天神祭」の風景を描いていて、橋の下では”船渡御”の船が行き交い、橋の上では多くの見物人でにぎわっている。また、歌川芳梅と芳豊が手掛けた「滑稽浪花名所」のシリーズでは、屋形船を乗り降りする人や、花火を見ていた人に起きたハプニングなどが、面白おかしく描かれている。

大阪・造幣局「桜の通り抜け」4/13~19 3年ぶり開催

大阪・造幣局(所在地:大阪市北区)の「桜の通り抜け」が、感染防止対策を取ったうえで、4月13~19日の7日間の日程で開催されることになった。
130年以上前から続く春の恒例行事で、およそ560mの並木道に植えられた340本ほどの桜を見に毎年60万人余りが訪れる。新型コロナ禍で2020年、2021年と続けて中止された。
参加の受付はインターネットによる事前申込制で、30分あたりの入場者数の上限を1,200人に制限し、期間中の入場者数を例年の30%にあたる17万人余りに抑えるとしている。

大阪天満宮の「梅まつり」 今年も盆栽などの展示のみ

学問の神様、菅原道真が梅をこよなく愛したことから、毎年この時期に開かれる、大阪天満宮(所在地:大阪市北区)で春の訪れを告げる恒例の「梅まつり」が開催されている。例年は「梅酒大会」など様々な催しが開かれるが、今年は昨年に続き、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、梅の木の盆栽などの展示だけが開かれている。
境内ではおよそ60鉢が展示され、このうち樹齢およそ100年の「八重野梅」は、花びらが重なって咲くことからその名がつけられていて、訪れた人らは幾重にも重なった白い花に見入っていた。また、樹齢およそ80年の「古金欄」は荒々しい幹に鮮やかなピンク色の花が連なって咲き、その幹と可憐な花とのコントラストの妙で映える。「梅まつりは」2月28日まで。

大阪・今宮戎神社で「十日戎」始まる 1年の商売繁盛願う

大阪市浪速区の今宮戎神社で1月9日から、1年の商売繁盛を願う「十日戎」が始まった。同神社は商売の神様として知られ、例年1月9日から11日」まで「宵えびす」「本えびす」「残り福」として開かれ、およそ90万人の参拝客が訪れる。初日、宵えびすの9日は朝から多くの人が参拝に訪れ、今年1年の商売繁盛や家内安全を祈っていた。
新型コロナの感染防止のため、同神社では参拝者にマスクの着用を求めているほか、縁起物の「福笹」も3日間に限定せず、16日まで延長し分散参拝を呼び掛けている。

大阪「鴻池組旧本店」洋館・和館など5件が国の有形文化財に

国の文化審議会はこのほど、大阪府内の建造物5件を国の有形文化財に登録するよう答申した。大阪市此花区の明治43年に建てられた「鴻池組旧本店」の洋館と和館、高槻市で現在、レストランなどに使われている「旧京都大学高槻農場」など合わせて4件の建物と、柏原市にある安田家住宅母屋も新たに登録されることになった。
鴻池組旧本店の洋館の外壁は、白いモルタルに赤いレンガでラインを巡らせたモダンなデザインが特徴。玄関ホールにはクジャクやバラをモチーフにしたステンドグラス、応接室の暖炉や棚には当時流行していたアール・ヌーボーの装飾が施されている。また、和館は屋根が瓦葺きで軒下は漆喰(しっくい)が塗り込められ、重厚な町家のつくりとなっている。

大阪・道修町 少彦名神社で「神農祭」健康,コロナの終息願う

江戸時代から薬の問屋が建ち並ぶ、薬の町として知られる大阪市中央区道修町の少彦名神社で11月22、23日、健康を祈願する「神農祭」があった。家族の無病息災や新型コロナウイルスの終息を願って多くの人が訪れた。
神農祭はおよそ200年前の江戸時代末期、コレラが大流行した際、薬問屋などが薬やお守りを人々に配ったことが始まりとされる。大阪では1年を締めくくる祭りという意味で「とめの祭り」とも呼ばれ、この祭りが終わると、大阪は一気に年末の雰囲気が深まるとされる。