武田薬品工業(本社:大阪市中央区)は12月21日、中国で販売している高血圧治療薬「エブランチル」を含む循環器疾患など医薬印5品目を、同国の製薬会社ハステンバイオファーマシューティックに売却すると発表した。売却額は3億2,200万ドル(約330億円)で、2021年6月末までに完了する。販売に関わる人員も移籍するが、製造は武田が引き続き担う。
明治の「淀川大洪水」の被災時の生々しい模様記した石碑見つかる
大阪教育委員会によると、1万7,000戸の家屋が流されたり損壊、27万人以上が被災したと伝えられている、明治18年に起きた「淀川大洪水」の様子を記した石碑が大阪市内で見つかった。これは、被災した地元の名士が106年前の大正3年に建立した石碑で、大阪市東成区の蔵から見つかった。
石碑は高さ1.8m、幅50㎝ほど。深江郷土資料館や専門家が調べたところ、「濁流は滔々と流れ込み」、「財産を集めるいとまもなく」など大洪水に見舞われた当時の様子が、生々しく刻まれていたという。また、家を失った人たちが寺の境内や旧家の門前で仮住まいをして、堤防の復旧工事で生計を立てていたことなど、被災した人たちの厳しい暮らしぶりがうかがえる記述もあった。
コクヨ ”ジャポニカ学習帳”のショウワノートと資本業務提携
”キャンパスノート”などで知られる文房具大手のコクヨ(本社:大阪市東成区)は12月10日、”ジャポニカ学習帳”で知られるショウワノート(本社:富山県高岡市)と資本・業務提携したと発表した。コクヨはショウワノートの株式のおよそ15%を取得し、提携する。
コクヨは中高生から社会人まで幅広い顧客層を持ち、国内のノート市場でトップだが、子ども向けは手薄だった。一方、ショウワノートは小学生を中心に人気のあるジャポニカ学習帳で知られ、キャラクターの活かし方に定評がある。国内市場が縮小する中、商品開発などで連携し、事業拡大を図る。
大阪のアンジェスが東西8施設でコロナワクチンの臨床試験開始
新型コロナウイルスのワクチン開発を進めている、大阪大学の研究者が設立した大阪府茨木市のバイオベンチャー企業、アンジェスは12月8日、500人を対象にした次の段階の臨床試験を開始したと発表した。
臨床試験は関西と関東の8施設で行われ、健康な成人合わせて500人を対象に2週間の間隔をあけたグループと4週間のグループでそれぞれ2回投与して、安全性やどれだけ抗体ができるかなどを調べるという。また、それぞれのグループのうち、50人はワクチンに似せた偽薬を投与し、開発中のワクチンとの比較を行う。この臨床試験の後、新型コロナウイルスの発症を予防する効果を検証するため、さらに多くの人を対象とする臨床試験を実施する計画。