東京国立博物館で「中尊寺金色堂」建立900年特別展

世界遺産登録されている岩手県・平泉町の「中尊寺金色堂」が今年、建立900年になるのに合わせ、堂内に安置されている国宝の仏像11体などを一堂に展示する特別展が、1月23日から東京国立博物館で始まった。同特別展は4月14日まで。
中尊寺の金色堂は1124年に奥州藤原氏の初代、藤原清衡が戦乱のない世を願って建立。現存するものとしては東北で最も古い建造物。今回展示されるのは阿弥陀如来坐像を中心とした阿弥陀三尊像はじめ、展示作品50点のうち41点が国宝。栄耀栄華を誇った清衡・基衡・秀衡の奥州藤原三代の当時の本拠・平泉の文化水準の高さをうかがわせる。
このほか、会場に設置された幅およそ7mの大型ディスプレーで超高精細の8K技術を使ったCGで原寸大の金色堂が再現されている。

小惑星リュウグウに彗星塵が衝突した痕跡を発見

東北大、立命館大、京大、東大の研究チームは1月22日、小惑星探査機「はやぶさ2」が小惑星「リュウグウ」から回収した岩石粒子分析の結果、小惑星表面に彗星の塵が衝突してできた溶融物を発見したと発表した。そして、この溶融物は彗星の塵とリュウグウの構成物が高温で融けて混ざり合うことで生成したことが分かった。
溶融物は、リュウグウの主成分であるケイ酸塩ガラスでできており、ガラスの中には小さな球状の硫化鉄粒子や気泡が含まれていた。また、リュウグウの主成分の含水ケイ酸塩鉱物と彗星の塵が混ざりあった化学組成を持っていた。これらのことから衝突した彗星の塵の中には有機物が含まれていたと考えられ、生命の起源物質を含む小さな塵が宇宙から地球軌道付近に飛来していたことが分かった。

石川・輪島市で4mの隆起確認「数千年に1回の現象」

産業技術総合研究所などの専門家の現地調査によると、能登半島地震で大きな被害を受けた石川県輪島市では防潮堤や海沿いの岩礁がおよそ4m隆起したことが確認された。能登半島の北側では、過去に大規模な地震が繰り返してできたとみられる階段状の地形があり、地盤の隆起があったことは間違いないが、専門家は今回の地震による「4mもの隆起は滅多にないことで、数千年に1回の現象だ」と指摘している。

今年の漢字は「税」インボイス制度など税論議で

今回で29回目となる2023年の世相を1字で表す”今年の漢字”が「税」に決まり、日本漢字能力検定協会が12月12日、京都市東山区の清水寺で発表した。1年を通じて増税議論が活発に行われたほか、インボイス制度など「税」にまつわる話題が続いた点が理由として挙げられた。
応募総数は14万7,878票で、「税」は5,976票(4%)だった。この漢字が選ばれるのは2014年以来2回目。2位は「暑」(3.7%)、3位は「戦」(3.3%)、4位に「虎」(3.1%)が入った。

奈良 大神神社で迎春準備, 重さ400kgの大注連縄かけ替え

奈良県桜井市の大神(おおみわ)神社で12月10日、迎春準備として拝殿前の重さ約400kgの大注連縄(おおしめなわ)がかけ替えられた。大注連縄は長さ約8m、最も太い部分は約1mにもなる破格サイズ。約200人の参拝者もお祓(はら)いをうけ、神職の指示に合わせ作業を手伝っていた。