日光東照宮 4年ぶりに参加者減らし「百物揃千人武者行列」実施

栃木県日光市の日光東照宮で5月18日、鎧兜(よろいかぶと)を身にまとった市民らが参道を練り歩く伝統行事「百物揃千人武者行列」が4年ぶりに、参加人数を半分ほどに減らしたうえで行われた。
今年の行列には、鎧兜姿の武士や槍持ちに扮した500人余りの市民が参加。午前中、ニ荒山神社から「御旅所」と呼ばれる建物までのおよそ1kmを練り歩いた。
この武者行列は、江戸時代に徳川家康の遺骨を静岡県の久能山東照宮から日光東照宮に移した際の、大規模な武者行列を再現したものとされ、毎年春と秋に行われている。新型コロナウイルス禍で近年は中止されていた。

英女王から維新直後 土佐藩士, 後藤象二郎に贈呈のサーベル見つかる

明治新政府樹立直後の1868年に起こった「パークス襲撃事件」で、英国公使を守った土佐藩士、後藤象二郎に感謝の印として英国のビクトリア女王から贈呈されたサーベルが東京都内で見つかった。
見つかったサーベルは長さおよそ96cm、束(つか)には象牙でライオンの頭の彫刻が施され、刀身には襲撃事件が起きた日付とともに「後藤象二郎に贈る」と彫り込まれている。さやには豪華な装飾が施されている。
事件は、当時の駐日英国公使ハリー・パークス一行が、天皇に謁見するために京都御所に向かう途中、攘夷派の志士に襲撃されたもの。後藤らの活躍でパークスにけがはなかった。
サーベルが見つかったのは東京・丸の内の古美術品などの収蔵施設「静嘉堂文庫」の書庫。同サーべルは6月に同美術館で公開される予定。

4年ぶりに葵祭実施 新緑の都大路に平安”雅”の華やかな行列

上賀茂神社と下鴨神社の例祭、京都三大祭りの一つ、葵祭が1日順延された5月16日、京都市内で行われた。十二単(ひとえ)姿のヒロイン「斎王代」をはじめ、華やかな”雅”の平安装束に身を包み、フタバアオイの葉を飾った武官や女官、牛車などの男女約500人の行列が新緑の都大路を歩いた。行列は京都御所をスタートし、下鴨神社を経て上賀茂神社まで練り歩いた。葵祭は、近年は神事のみで、行列は新型コロナウイルスの影響で中止が続き、2019年以来4年ぶりの開催となった。

土星の衛星 太陽系惑星で最多の145個に, 木星の95個抜く

カナダの大学関係者らは土星の衛星が新たに62個見つかり、太陽系の惑星で最も多い145個になったと発表した。これまでは木星で確認された95個が最多だった。
今回見つかった土星の衛星は小さいもので直径2.5kmほどしかなく、断続的に撮影した複数の画像を重ね合わせた、わずかな光を増幅することで検出できたという。いずれも傾いた楕円形の軌道を持つ不規則衛星グループだった。

奈良・大安寺で空海の師・勤操大徳をしのぶ法要

奈良市の大安寺で5月7日、弘法大師・空海に仏教を授けた師とされる、奈良時代を代表する名僧の一人、勤操大徳(ごんそうだいとく)をしのぶ法要が営まれた。法要は、勤操大徳が描かれた掛け軸を前に僧侶たちがお経を唱える中、参拝者一人ひとりが焼香。そして、僧侶が読み上げる勤操大徳の歩みや功績を参拝者たちは真剣に聞き入っていた。
大安寺は奈良時代に建立され、東大寺、興福寺などと並ぶ大寺院として栄えた寺で、空海が若い時に修行し一時、住職にあたる別当に就くなど関係が深いことでも知られている。

江戸時代の風俗画の傑作, 国宝「彦根屏風」特別公開

滋賀県彦根市の彦根城博物館で、江戸時代の風俗画の傑作とされる国宝「彦根屏風」が特別公開されている。特別公開は5月16日まで。
縦およそ1m、横およそ3mの金箔で覆われた屏風には当時流行の発信源で、文化サロン的な役割も果たしていた”遊里”での一幕が描かれている。若い男が太刀にもたれたポーズを取っていたり、男女ですごろくを楽しんでいたりする様子が、繊細な筆使いで表現されている。彦根屏風は、江戸時代初期に狩野派の絵師が描いたとされ、風俗画の傑作といわれている。