政府 奈良「飛鳥・藤原の宮都」を世界遺産登録へ推薦決定

政府は1月28日、2026年の世界文化遺産登録を目指し、「飛鳥・藤原の宮都」(奈良)を推薦することで閣議了解した。提出期限の31日までに国連教育科学文化機関(ユネスコ)に推薦書を提出する。順調にいけば、2025年秋ごろにユネスコ諮問機関が現地調査を実施し、2026年夏に開かれる世界遺産委員会で登録可否が審議される。
飛鳥・藤原の宮都は、日本で初めて生まれた古代国家の宮都の遺跡群。飛鳥宮跡や藤原宮跡、高松塚古墳などで構成される。

アウシュビッツ強制収容所解放 1/27で80年 跡地で追悼式典

第2次世界対戦(1939〜1945年)中、ナチス・ドイツがユダヤ人を中心におよそ110万人を虐殺したアウシュビッツ強制収容所が1945年1月27日に解放されてから80年。同収容所の跡地で2025年1月27日、追悼式典が開かれた。式典には生き延びた人やその家族のほか、ドイツのシュタインマイヤー大統領、フランスのマクロン大統領、英国のチャールズ国王などおよそ50カ国の代表者が出席した。アウシュビッツ強制収容所はナチス・ドイツがポーランド南部に建設し、ユダヤ人の大量虐殺、ホロコーストの中心的役割を担った大規模な施設。ガス室などでおよそ110万人(このうち100万人がユダヤ人)が虐殺されたといわれる。

奈良・若草山で山焼き 古都の冬空朱く染める火炎ショー

奈良市で1月25日、古都の冬の伝統行事、若草山の山焼きが行われた。家族連れやカップルなど多くの見物客は激しい火炎が、冬の夜空を朱く染める幻想的な光景をカメラに収めるなどして楽しんだ。
山焼きは午後5時半過ぎ、若草山のふもとの神社に春日大社から御神火を灯した松明(たいまつ)が届けられ、神職が山焼きの無事を祈った。その後およそ600発の花火が打ち上げられたあと、ほら貝とラッパの音を合図に、松明を手にした消防団員およそ300人が斜面の枯れ草に一斉に火を放つと、徐々に大きな炎となり火勢を増し、山頂に向かって広がり、夜空を焦がしていった。

水戸 偕楽園 例年より2週間早く早咲きの梅の花咲き始める

日本三名園の一つ、茨城県水戸市の偕楽園で早咲きの梅の花が咲き始めている。偕楽園公園センターによると、今シーズンは早咲きの品種の咲き始めが例年より2週間ほど早いという。すでに濃い紅色の花びらが重なって咲く「八重寒紅」や、白い一重の花びらが特徴の「冬至」などの品種が花をつけている。
偕楽園では、多くの品種が開花し始める2月11日から「水戸の梅まつり」が開かれる予定。そして、例年3月上旬に開花の最盛期を迎える。同園にはおよそ100品種、3,000本の梅の木が植えられている。

50年に一度公開の秘仏, 元三大師坐像 奈良国立博物館で公開

東京・調布市の深大寺が所蔵し、50年に一度、一般公開される秘仏、元三大師坐像(がんざんだいしざぞう)が奈良国立博物館・なら仏像館で特別公開されている。同秘仏の特別公開は3月16日まで。
同坐像は平安時代中期に天台宗のトップ、天台座主を務めた高僧、良源(りょうげん)の姿を彫った高さ2mの木像。像は木材の接合部分が劣化したり、表面の漆が剥がれたりしていたことから、3年前から奈良国立博物館で修復が進められていた。修復は2024年12月に終わったが、所蔵する同寺ではこの機会に関西の人にも像を見てもらおうと、特別公開されることになった。東京以外で公開されるのは今回が初めて。

「桜田門外の変」子孫が集まり彦根市と鹿児島が交流協定

幕末の彦根藩主で、幕府で大老を務め「安政の大獄」を主導した井伊直弼が水戸藩、薩摩藩などの脱藩浪士18人に襲撃、暗殺された「桜田門外の変」。この遺恨の関係、当事者の子孫や関係自治体の首長が1月16日、滋賀県彦根市に集まり、この事変の遺恨やわだかまりを解消し、交流を深めようと、彦根市と鹿児島市が交流連携協定を結んだ。
今回集まったのは彦根藩主の井伊家と薩摩藩主の島津家、それに薩摩藩を脱藩し暗殺に関わった有村家(有村次左衛門)の子孫。揃って、彦根藩主井伊家墓所を訪れ、墓参りした。このあと、彦根城内で交流連携協定の締結式が行われ、子孫らが見守る中、彦根市の和田裕行市長と鹿児島市の下鶴隆央市長が協定書に署名した。協定には井伊家、島津家の歴史的なつながりを礎として、両市が連携していくことなどが盛り込まれている。

京都・三十三間堂で20歳の男女1,600人が恒例の”通し矢”

京都市東山区の三十三間堂(蓮華王院)で1月12日、20歳の男女が弓の腕前を競う全国大会、新春恒例の通称”通し矢”が開かれた。今冬最強の寒波で手指がかじかむ寒さの中、全国から集まった約1,600人が華やかな振り袖・袴姿で、いずれも真剣な眼差しで60m先の的を見据え、次々と屋を放っていた。通し矢は鎌倉時代に始まってとされる。

「飛鳥・藤原の宮都」世界遺産登録へ事前調査本格化

国は1月中に「飛鳥・藤原の宮都」を正式に世界文化遺産登録に推薦することを決め、ユネスコに推薦書を提出する見通しだ。推薦書に不備がなければユネスコの諮問機関、イコモスによる事前調査が本格的に始まり、今年の夏ごろ調査員が遺跡の保全管理や地元の協力の状況等を調べる予定。そして2026年夏ごろ、ユネスコの世界遺産委員会が開かれ、事前調査の結果を踏まえて登録の可否が決定する。
「飛鳥・藤原の宮都」は奈良県明日香村、橿原市、桜井市にある飛鳥時代の宮殿や古墳など22件の文化財で構成され、2024年9月の文化庁の審議会でユネスコの世界文化遺産の推薦候補に選ばれた。

東邦大など 弥生時代の渡来人のルーツはアジア2系統

東邦大学と東京大学の研究チームは、山口県の土井ヶ浜遺跡で見つかった約2,300年前の弥生時代の人骨からDNAを取り出し、ゲノム(全遺伝情報)の解読に成功した。その結果、東アジア系と北東アジア系の2系統のDNAを併せ持つ人々が、弥生時代に朝鮮半島から日本列島に渡ってきて、縄文人と混ざり合って現代日本人の祖先になったと分析した。
現代日本人のルーツについては、後期旧石器時代に日本列島に住み着いた縄文人と弥生時代の渡来人が混ざって成立したとする「二重構造モデル」が定説。ただ、弥生時代の渡来人のルーツはよく分かっていなかった。今回、ゲノム解析に成功したことで有力説が打ち立てられた。

京都・八坂神社 平安装束で雅な新春恒例「かるた始め式」

京都・八坂神社(所在地:京都市東山区)で1月3日、色鮮やかな平安装束に身を包んだ女性らにより百人一首の手合わせを披露する、新春恒例の「かるた始め式」があった。会場となる能舞台に、全日本かるた協会近畿支部の女性12人が「かるた姫」「童女」として参加。かるた姫らは、百人一首の上の句が読み上げられると、ゆったりと優雅な仕草で札に手を伸ばし、観客らは古来の雅な雰囲気を楽しんでいた。
かるた始め式は、八坂神社の主祭神、素戔嗚尊(すさのおのみこと)が、日本最古の和歌を詠んだと伝えられることにちなんだ行事。

400年前の”豊臣大坂城”石垣館 天守閣の南東に4/1オープン

400年前、豊臣秀吉が築いた「大坂城」の石垣の一部が、「大阪城 豊臣石垣館」として整備され、今年4月1日にオープンする。同施設は現在の大阪城天守閣から南東におよそ60m離れた場所に設けられた。地上1階・地下1階建てで、地下では昭和の発掘調査で掘り起こされた当初の豊臣大坂城の石垣の実物が展示されるほか、豊臣期と徳川期の大坂城の違いを紹介するコーナーが設けられる予定。
豊臣期の大坂城は大坂成の陣(1615年)に勝利した徳川幕府によって消失・解体、その存在を覆い隠すように埋められ、徳川期の大坂城はその上に築城された。

島原城跡, 古代「大宰府」守った前畑遺跡 国史跡指定へ

文化審議会は12月20日、江戸時代に起きた島原・天草一揆(1637〜1638年)を退けたことで知られる島原城跡(所在地:長崎県島原市)や、古代の役所「大宰府」政庁を守る土塁があった可能性がある前畑遺跡(所在地:福岡県筑紫野市)など6件を史跡に指定するよう文部科学省に答申した。このほかの答申は次の通り。【史跡】松倉城跡(所在地:岐阜県高山市)、越高(こしたか)遺跡(同長崎県対馬市)、臼杵城跡(同大分県臼杵市)、与論城跡(同鹿児島県与論町)。【名勝】納池(のいけ)(同大分県竹田市)【登録記念物】明神山(同奈良県王寺町)、丸井氏庭園(同鳥取県倉吉市)、上林(かみはやし)の風穴(同愛媛県東温市)、穴井戸観音(同大分県豊後高田市)。

信長の安土城「本丸取付台」建物の規模判明 滋賀県調査

滋賀県は12月17日、「令和の大調査」を進めている織田信長が築いた安土城(所在地:滋賀県近江八幡市、東近江市)跡地で、天主台の東側にある「本丸取付台」にあった建物の規模が判明したと発表した。今回、南端とみられる石列が新たに見つかり、昨年度の調査と合わせて本丸取付台の建物は屋根も含めた大きさが東西約9.5m、南北17.5mと推定した。
静岡大学の小和田哲男名誉教授は「礎石は天主の礎石とほぼ同じ大きさで、重要な建物だったと考えられる」としている。
12月22日午前10時〜午後3時、現場を一般公開する。入山料(大人700円、小中高生200円)が必要、発掘現場は公開のみで、説明はない。

秀吉時代の”石垣” 間近で 25年4月 大阪城公園に展示施設

大阪市は12月13日、豊臣秀吉時代に築かれた石垣を展示する「大阪城 豊臣石垣館」(所在地:大阪市中央区)を2025年4月1日にオープンすると発表した。これは徳川幕府によって豊臣家が滅ぼされた「大坂夏の陣」(1615年)で落城した際の大坂城の火災の痕跡が残る石垣を展示するもの。豊臣家の痕跡を消すため徳川幕府によって埋められたが、2013年度から発掘が行われていた。
施設は大阪城公園内にある天守閣南東に整備された。地上1階、」地下1階の延床面積786㎡。地下1階で展示される秀吉時代の石垣は高さ4.5m。大小様々な自然石をそのまま利用した古い技法「野面(のずら)積み」で築かれている。

京都・千本釈迦堂 師走伝統行事「大根だき」無病息災願う

京都・千本釈迦堂(所在地:京都市上京区)で12月7、8の両日、大きな釜で炊いた大根を食べて無病息災を願う師走の伝統行事「大根だき」が行われた。
両日、境内には直径およそ1mの大きな釜が用意され、大根が油揚げと一緒に炊き上げられた。朝から同境内には長い行列ができていた。訪れた人たちは、1杯1,000円で振る舞われる、湯気の立つお椀を受け取ると出汁がしっかりと染み込んだ大根を頰張り体を温めていた。
大根だきは、釈迦が”悟り”を開いた日を祝う行事で、鎌倉時代に始まったとされる。

日本の「伝統的酒造り」ユネスコの無形文化遺産登録決定

南米のパラグアイで開かれているユネスコの政府間委員会は12月4日(日本時間5日)、日本が提案した日本酒や焼酎、泡盛など日本の「伝統的柵造り」について審議、全会一致で無形文化遺産に登録することを決めた。
500年前に原型が確立した日本の「伝統的酒造り」は①米や麦などを蒸す②こうじをつくる③もろみを発酵させるーーなど伝統的に培われてきた技術が各地の風土に応じて発展し、自然や気候と深く結びつきながら伝承されてきた。こうした技術で製造される酒は、儀式や祭礼行事などにも使われ、日本文化で不可欠な役割を果たしてきたとされている。
今回の登録決定で、国内の無形文化遺産は「能楽」「和食」「風流踊」など23件となる。

奈良・明日香村で最古の鋳造貨幣「富本銭」初の展示会

奈良県明日香村の飛鳥池工房遺跡で、1990年代の調査で大量に見つかった国内最古の鋳造貨幣「富本銭(ふほんせん)」と、当時の歴史や文化を紹介する展示会が開かれている。7世紀後半の飛鳥時代につくられた富本銭は直径およそ2.5cmの銅製の貨幣。
同遺跡の上に建てられた県立万葉文化館で開かれている展示会では、2点の富本銭のほか、富本銭の鋳造を命じたとされる天武天皇ゆかりの銅製の釈迦如来像や和同開珎など富本銭の後、平安時代にかけて鋳造された12種類の貨幣など、およそ80点が紹介されている。展示会は12月8日まで。

鎌倉時代の元寇から750年 対馬市で戦死者の慰霊大祭

鎌倉時代最初の元寇、文永の役(1274年)から今年で750年。総勢3万人ともいわれる元軍などが約900隻の軍船が対馬を襲った。この文永の役では、小茂田浜一帯で迎撃した対馬の守護代・宗資国(そうすけくに、宗助国)ら80騎余が全滅したと伝えられている。
その長崎県対馬市の小茂田浜神社で、戦死者らを慰霊する例大祭がこのほど行われた。大祭では本殿での神事で、古くから伝わる巫女神楽「命婦(みょうぶ)の舞」などが奉納された。神幸式では武者姿の氏子らが本殿から浜辺まで練り歩いた後、小茂田浜神社の舎利倉(しゃりくら)政司宮司(60)が沖合に弓矢を射る儀式「鳴弦(めいげん)の儀」を行った。

ケニアで150万年前の猿人と原人の足跡発見 共存していた

米国チャタム大やストーニーブルック大など国際研究チームは11月29日付の米科学誌サイエンスに、アフリカ、ケニア北部のトゥルカナ湖沿岸の約150万年前の地層から、同時期に残ったとみられる猿人と原人の足跡を発見したと発表した。今回見つかったのは猿人の「パラトロプス・ボイセイ」と、より進化した原人の「ホモ・エレクトス」が残したと推定される足跡だ。
他の場所で見つかっている頭骨や骨格の化石から、ボイセイは小柄でも頑丈な顎で植物の茎や根、堅い実などを食べていたとみられる。一方、エレクトスは現生人類(ホモ・サピエンス)と同属で、直立二足歩行を確立し、その後の時代に欧州やアジアに進出したと考えられている。異なる種の古人類がどのように共存して暮らしていたかを探る貴重な手掛かりになるという。

奈良「飛鳥宮跡」で大型建物の柱穴跡発見 新たに14基

橿原考古学研究所が10月下旬から進めてきた奈良県明日香村の「飛鳥宮跡」およびその周辺調査で、7世紀後半の建物の柱を据えた跡と見られる四角い穴が合わせて14基、新たに見つかった。
柱の穴はすでに見つかっていた建物の一部とみられ、橿原考古学研究所では建物全体の大きさは東西35.4m、南北15mで、当時の建物としては最大規模としている。
この建物について、後の平城宮に設けられていた「内裏」と呼ばれる、天皇の私的空間の先駆けだったのではないかとみている。

京都・南座で師走恒例の吉例顔見世興行「まねき上げ」

京都に師走の訪れを告げる京都・南座の恒例の歌舞伎公演「吉例顔見世興行」(12月1〜22日)を前に、出演する役者名を書いた看板を劇場正面に飾る「まねき上げ」が11月26日、行われた。この日、人間国宝・片岡仁左衛門さんのまねきが掲げられ、出演者全員のまねきが揃った。
太く丸みを帯びた「勘亭流」と呼ばれる独特の書体で書かれたまねき(看板、縦1.8m、横30cm)は」59枚。南座では、劇場関係者らが清めの塩をまき、手締めを行った。

佐渡金山で初の労働者追悼式「深い哀悼の意」韓国不参加

新潟県、同県佐渡市、民間団体等で組織する実行委員会は11月24日、佐渡市で世界文化遺産「佐渡島(さど)の金山」で金の採掘に携わり、亡くなった朝鮮半島出資者を含む労働者の追悼式を初めて開いた。参加を予定していた韓国側は意見調整に必要な時間が十分ではないと出席しなかった。式典には生稲晃子外務政務官が日本代表として出席し、花角英世知事、渡辺竜五市長、民間団体の代表らおよそ70人が参列、黙祷を捧げ、献花した。
生稲氏はあいさつで、朝鮮半島出身の労働者も過酷な労働環境のもとで、作業に従事したと指摘、「亡くなったすべての方々に深い哀悼の意を表したい」と述べた。

滋賀「あづち信長まつり」安土城跡周辺を武将らが練り歩く

滋賀県近江八幡市で11月17日、織田信長の居城だった安土城跡の周辺を戦国武将らに扮した人たちが練り歩く「あづち信長まつり」が行われた。この催しは織田信長の命日とされている6月に毎年行われてきたが、新型コロナウイルス禍で4年前に秋に移して、この時期に行われている。
今年は武者行列におよそ200人が参加した。行列には武将のほか、宣教師や着飾った姫に扮した参加者もみられた。

「関西将棋会館」が大阪・高槻市に完成 「西の拠点」に

大阪府高槻市のJR高槻駅西口前に完成した、新しい「関西将棋会館」の開館記念式典が11月17日に行われた。日本将棋連盟の羽生善治会長や谷川浩司十七世名人、藤井聡太竜王ら関係者が顔を揃えた。大阪市福島区にあった従来の関西将棋会館が老朽化したため移転したもの。
新会館は地上5階建てで延床面積2,000㎡。低層部は地域に開かれた場として、1階に将棋道場や物販のスペース、2階に多目的ホールや椅子対局室などを目置けている。3階には事務所などが入り、棋士ら関係者向けの4、5階には和室の対局室がある。
式典ではテープカットの後、羽生会長と谷川十七世名人が、特別対局室で”こけら落とし記念対局”を行った。12月3日から一般公開される。

江戸時代の江戸ー東京結ぶ東海道「五十七次」完成400年

大阪府枚方市・淀川河川公園で11月17日、江戸時代に幕府が、江戸と大坂を結ぶ東海道に57の宿場「五十七次」が完成させ、今年で400年になるのを記念したイベントが開かれた。東海道五十七次は江戸・日本橋から京都・三条大橋に向かわず、その手前で分かれ伏見、淀、枚方、守口の4つを合わせた「57」の宿場。江戸時代後期に各宿場の規模などを記した「東海道宿村大概帳」に記載されている。
会場には沿道の自治体や企業、団体などが特産品の販売や五十七次に関するクイズのブース、キッチンカーなどが並び、来場者らは買い物や地元グルメを楽しんだ。また、京都と大坂をつないだ淀川の水上交通への関心を高めようと、約60人が参加し大阪市中央区・八軒家浜船着場から船に乗り、同公園まで約3時間かけて淀川を上るツアーも行われた。
東海道の宿場の数については、浮世絵師、歌川広重が描いた「東海道五十三次」を取り上げたことで、「53」と広く知られるようになったもの。

山崎豊子さん生誕100年 堺・3会場で巡回パネル展

『大地の子』『白い巨塔』『沈まぬ太陽』など社会派小説で数多くのベストセラー作品を残した作家、山崎豊子さん(1924〜2013年)の生誕100年を記念し、山崎さんが半生を過ごした堺市で、執筆風景や書斎の写真などを展示した巡回パネル展が開かれている。市役所高層館(11月13日まで)、さかい利晶の杜(11月15日〜12月13日」)、西区役所(12月16日〜2025年1月10日)の3会場を巡回する。
山崎さんは大阪・船場の老舗昆布商の家に生まれ、新聞記者をしながら作家デビュー。後に堺市西区の浜寺公園近くに居を構え、終生、大阪で作家生活を送った。

日本の伝統的酒造り 無形遺産に ユネスコ評価機関が勧告

文化庁は11月5日、ユネスコの無形文化遺産に日本が提案している、日本酒や焼酎、泡盛などをつくる技術「伝統的酒造り」について、ユネスコの評価機関が登録を勧告したと発表した。12月2日から7日まで、南米パラグアイで開かれる政府間委員会で登録が決まる見通し。
評価機関は、日本の酒造りが職人と地域住民を結び、環境に持続可能性に貢献していることなどが、無形文化遺産の登録基準を満たしていると判断している。登録勧告の場合、同委員会では勧告通り登録を決めるのが通例となっている。

「第76回正倉院展」開幕 天平文化の宝物57件公開

奈良・正倉院の宝物を紹介する「第76回正倉院展」(主催:奈良国立博物館)が10月26日、奈良市の奈良国立博物館で開幕した。天平文化の華やかさを物語る57件の至宝が公開されている。11月11日まで(会期中無休)。事前予約が必要な日時指定入場制。観覧券はローソンチケットなどで販売。
今回は①「七宝」で装飾を施した、ガラスを使った宝物②甲羅や金属で装飾を施した木製の献物箱③現代では途絶えた幻の技法「撥鏤(ばちる)」を施した宝物④現存するわが国最古の戸籍である正倉院古文書正集第二十六巻、下級官人が役所に提出した盗難届が収められた正集第四巻ーなどが出展されている。
ガラス質の釉薬を焼き付ける技法「七宝」で装飾された鏡「黄金瑠璃鈿背十二稜鏡(おうごんるりでんはいじゅうにりょうきょう)」や、魚の形をしたアクセサリー「深緑瑠璃魚型(ふかみどりるりのうおがた)」、甲羅や金属で彩色した献物箱「緑地彩絵箱(みどりじさいえのはこ)」、本物のウミガメの甲羅を使った杖「玳瑁八角杖(たいまいはっかくのつえ)」、撥鏤の宝物で代表的なものが「紅牙撥鏤尺(こうげばちるのしゃく)」など。

京都「鞍馬の火祭」勇壮な”炎の乱舞”が見物客を魅了

京都市左京区の鞍馬山中腹で10月22日、無数の松明(たいまつ)が夜空を焦がす「鞍馬の火祭」が営まれた。同祭は鞍馬寺の鎮守社・由岐神社の祭礼。平安時代中期、御所に祀られていた祭神を鞍馬に移す際、篝火(かがりび)を焚いて迎えたのが由来とされる。
この日は、氏子らの家々の軒先に松明が灯される中、締め込み姿の若者らが山門前に参集。長さ約3m、重さ100キロの大松明を一斉に担ぎ上げると、夜空に朱々と火の粉が舞い上がった。見物客らは、勇壮な炎の乱舞に見入っていた。

太平洋戦争の学徒出陣壮行会から81年で追悼式 神宮外苑

太平洋戦争(1941〜1945年)中、多くの学業半ばの学生たちが戦地に赴いた学徒出陣の壮行会が行われてから10月21日で81年となるのに合わせて、犠牲者を悼む式典が都内で開かれた。
学徒出陣は戦況の悪化に伴い、1943年10月21日、10万人に上るとされる学生たちが召集されたもの。現在の国立競技場がある東京・明治神宮外苑競技場で、今回壮行会が開かれた。国立競技場の敷地内に設置された学徒出陣を伝える碑の前で追悼式が開かれ、参列した遺族や関係者などが黙とうを捧げた後、1人ずつ花を手向け、志半ばで戦陣に散った若者たちを悼んだ。

京都で”動く時代絵巻”総勢2,000人が都大路を練り歩く

葵祭(5月)、祇園祭(7月)とともに京都三大祭に数えられる、”動く時代絵巻”と呼ばれる時代祭が10月22日行われた。平安時代から明治時代までの衣装を身に着けたおよそ2,000人の行列が、京都御所から平安神宮までの4.5kmを練り歩いた。
行列は明治時代から平安時代まで、歴史を遡る形で順番が組まれており、まず明治維新のヒーロー、坂本龍馬が登場。戦国時代の織田信長、そして次々にその時代を彩った人物が現れ、平安時代のヒロイン清少納言、紫式部も台車に乗って登場した。
この日は平日にもかかわらず、警察発表でおよそ4万2,000人の観光客らが詰めかけ、沿道で次々に通り過ぎるヒーロー、ヒロインらを写真に収め、楽しんでいた。

一期一会 今年最大級の天体ショー「紫金山・アトラス彗星」

全国各地で2024年最大級の天体ショー「紫金山(しきんざん)・アトラス彗星」が観測されている。条件が良ければ10月20日ごろまでは、肉眼で観測できる可能性があるという。
国立天文台によると、この彗星は2023年1月、中国の紫金山天文台が最初に発見し、その後、南アフリカにある小惑星の衝突警報システム「アトラス」の望遠鏡が確認。紫金山・アトラス彗星と命名された。水やチリが集まる太陽系の果てにある領域「オールトの雲」から飛来したとみられる。いずれ太陽系外に出て、二度と戻ってこないと推測され、秋の夜空を飾る”一期一会”の天体ショーとして話題となっている。

キトラ古墳 東アジア最古の「天文図」公開 奈良明日香村

奈良県明日香村のキトラ古墳の国宝の壁画のうち、東アジアで最古とされる「天文図」が一般に公開されている。公開は11月10日まで。事前の申し込みが必要だが、空きがあれば当日でも受け付ける。
およそ1,300年前の飛鳥時代に描かれたキトラ古墳の国宝の壁画は、明日香村の専用の施設で年4回、一般公開されている。今回は石室の天井に描かれた天文図が紹介されている。この天文図は、金箔で表現した300個以上の星を朱色の線でつないで、古代中国の70個余りの星座を描いたもので、東アジアで最も古い天文図とされている。

被団協にノーベル平和賞 核廃絶訴え68年 核なき世界を!

ノルウェーのノーベル賞委員会は10月11日、2024年のノーベル平和賞を被爆者団体の全国組織「日本原水爆被害者団体協議会(被団協)」(事務局:東京)に授与すると発表した。被爆体験の伝承を通じて68年にわたり、核兵器廃絶を世界に訴え続けていることが評価された。
被団協は、広島や長崎の被爆者が中心となって1956年に結成された。以来、長年にわたり”唯一の被爆国”の日本から、核爆弾による凄惨な体験を世界に発信し”核兵器のない世界”の実現を訴えてきた。日本からのノーベル平和賞受賞は、非核三原則を提唱した1974年の佐藤栄作元首相以来で2例目となる。

山口・秋吉台をユネスコに「世界ジオパーク」へ推薦

有識者らでつくる日本ジオパーク委員会は10月9日、山口県美祢市の「Mine秋吉台」を、貴重な地形や地質を持つ自然公園「世界ジオパーク」に推薦することを決めた。早ければ2026年春に、国連教育科学文化期間(ユネスコ)が認可の可否を正式に決める見通し。
世界ジオパークへの推薦決定は、2020年の「白山手取川」(石川県)以来で、決定されれば国内11地域目となる。11月中の推薦書提出を目指す。

世界遺産 彦根城「基準満たす可能性」イコモス事前評価

文化庁は10月9日、ユネスコの世界文化遺産登録を目指す「彦根城」(滋賀県彦根市)について、諮問機関、イコモスの事前評価で、世界遺産としての評価基準を「満たす可能性はある」とされたと発表した。
イコモスは、彦根城の価値について地元の滋賀県などが、江戸時代に各地の大名幕府の安定を支えた”大名統治システム”を示す遺産だと訴えている方向性を評価した。その一方で、「単独の城郭で十分に大名統治システムを表現できるのか」といった弱点も指摘し、課題を示した。

戦時中の幻の「陶貨」50万枚発見 発行前に終戦, 流通せず

造幣局は10月9日、京都市東山区の製造工場跡地近くの倉庫から、戦時中の金属不足により製造された陶器の貨幣「陶貨」50万枚超が見つかったと発表した。陶貨は、発行前に終戦を迎えたため流通せず、「幻の貨幣」とされ、これだけ大量に見つかるのは初めてという。
陶貨は1945年、委託先の京都市、愛知県瀬戸市、佐賀県有田町の民間の3工場で約1,500万枚が製造された。しかし、終戦で金属不足が落ち着き、廃棄が決定。国の命令で多くが粉砕処分されたとみられるが、流出した一部が各地の資料館などで展示されている。今回見つかったのはいずれも直径15ミリの「1銭陶貨」。表面には富士山と、反対側には桜が描かれている。

沖縄「10・10空襲」から80年 民間人主に1,400人以上 死傷

太平洋戦争末期の1944年、米軍が沖縄などに大規模な空襲を行い、1,400人以上が死傷した「10・10空襲」から10月10日で80年となる。この空襲は米軍が沖縄県内各地や奄美諸島に激しい攻撃を行ったもので、日本で初めて民間人が大規模に標的となったとされ、体験者たちは翌年の”沖縄戦”の始まりとして語り継いでいる。
午前7時から始まった空襲は5回にわたり、およそ9時間続いた。その結果、1,400人以上が死傷、668人を数えた死者の多くが民間人だった。当時の那覇市はおよそ9割が焼失、コンクリートの建物を除くほとんどの家屋が焼け落ちた。

パキスタン北部の「世界遺産級」岩絵数万点が水没危機

パキスタン政府が進めるダム建設計画により、古代シルクロード沿いにあるパキスタン北部のインダス川河畔で、少なくとも数千年にわたって刻まれてきた「世界遺産級」岩絵数万点が、水没する危機にさらされている。
この岩絵は、数千年前の制作されたとみられる人間の手や足をかたどったものや、紀元前後〜8世紀の仏像やペルシャ風の人物像、古代中央アジアで使われたカローシュティ文字やインドのブラーフミー文字など様々。異なる文化的な背景を持つ人々が連綿と制作してきたことが分かり、人類史をひも解くうえで不可欠な文化遺産といえる。

江戸期 大坂ー京都・伏見結ぶ三十石船10/13一日限定で復活

江戸時代、淀川を通って大坂ー京都・伏見(約40km)を往来した三十石船が10月13日、一日限定で復活する。開幕まで半年となる2025年大阪・関西万博周知、PRおよび観光振興のクルーズイベント「淀川クルーズFESTIVAL」の一環。枚方から上流で水深が浅い場所が複数あったが、国土交通省近畿地方整備局が川底を掘り下げ、上流を安全に航行することが可能となった。
13日に使用する一本松海運(所在地:大阪市北区)の観光船「辨天(べんてん)」(定員60人)は全長約16mで、三十石船を模した構造・大阪・八軒家浜船着場から、途中の枚方、八幡で乗客を入れ替えながら伏見まで航行する。
江戸時代、かやぶき屋根を備えた三十石船は上り約12時間、下り約6時間かけて往来。往時には1日320便を運航し、9,000人を運んだとされる・

東大など 20億年前の地層から生きている微生物発見 南ア

東京大学などのチームは、南アフリカの約20億年前の地層で採取した岩石の内部から、生きている微生物、DNAを含んだ微生物の細胞を発見したと国際学術誌で発表した。これまで生きた微生物が見つかった最古の地層は約1億年前のもので、記録を大幅に遡る成果という。細菌や古細菌の可能性があり、今後、ゲノム解析で調べる。

正倉院「開封の儀」天平期の宝物57点を正倉院展に展示

聖武天皇の遺愛品など天平期の宝物約9,000件を収蔵する奈良市の正倉院で10月2日、宝物の点検や手入れなどのために年1度、勅封を解いて宝庫の扉を開ける「開封の儀」が行われた。
宝物のうち、「鹿草木夾纈屏風(しかくさききょうけちのびょうぶ)」や「紅牙撥鏤尺(こうげばちるのしゃく)」など57件は、10月26日〜11月11日に奈良市の奈良国立博物館で開催される「第76回正倉院展」に出展される。なお、手入れなどを終えた後、11月29日に「閉封の儀」が行われる。

若冲・応挙の合作”国宝級”屏風見つかる ”鶏”と”鯉”がコラボ

江戸時代中期に活躍した絵師、伊藤若冲(1716〜1800年)と、円山応挙(1733〜1795年)が合作した屏風が見つかった。この作品が展示される予定の大阪中之島美術館が10月2日、東京都内で記者発表した。今回見つかったのは、金地に水墨で描かれた屏風で、右側と左側に分かれており、それぞれの高さは1m66、幅は1m78。若冲の署名のある左側の「竹鶏図(ちっけいず)屏風」(1790年以前作)には、虫食い穴のある竹の葉や、尾羽が力強くしなる鶏が描かれている。一方、応挙が手掛けた右側の「梅鯉図(ばいりず)屏風」(1787年作)は、筆の勢いを感じさせる大胆な梅と、緻密にうろこが描き込まれた鯉が表現されている。紙の継ぎ目が揃っていることなどから、「二曲一双」と呼ばれる一対の作品とみられる
この2人、同時期に京都にいながら、これまで直接のつながりを示す資料はほぼなかった。確認した美術史家山下裕二・明治学院大教授は「若冲と応挙の接点を示す初めてで唯一の作品。両者の個性が遺憾なく発揮され、非常に基調な発見」と評価している。

『夕刊フジ』25年1月末で休刊 55周年で夕刊紙の役割終えた

産経新聞社は10月1日、公式サイトで発行するタブロイド判夕刊紙『夕刊フジ』を2025年1月31日発行(2月1日付)をもって休刊すると発表した。休刊の理由について、デジタル端末の普及、コロナ禍に伴う帰宅時の購読機会の減少、原材料費、配達コストの上昇ーなどを挙げている。
夕刊フジは1969年2月に創刊。通勤帰宅時の交通機関での読み物として新たな需要を掘り起こした。今回、創刊55周年の節目に、夕刊紙としての一定の役割を終えたと判断した。

10月7日は「引き揚げの日」京都・舞鶴市役所で企画展

終戦後の1945年10月7日に京都府舞鶴市の舞鶴港に最初の引き揚げ船が入港した日にちなみ、同市が条例で定めている「引き揚げの日」を広く知ってもらおうと、同市役所で企画展が開かれている。展示は11日まで。
同展は引き揚げの日を知ってもらい、平和について改めて考えてもらおうと開かれているもの。市役所1階のロビーには、引き揚げ者の多くの人が経験した「シベリア抑留」をはじめ、遭遇した様々な過酷な生活や状況を紹介したパネルなど11点が展示されている。

JAXA はやぶさ2の探査予定の小惑星「トリフネ」探査へ

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は9月25日、小惑星探査機「はやぶさ2」が2026年7月に探査予定の小惑星「2001CC21」の名称について、「トリフネ」に決まったと発表した。この名称は日本神話に登場する神で、神が乗る船の名前でもある「天鳥船(アメノトリフネ)」にちなんだ。
小惑星リュウグウの試料を地球に持ち帰ったはやぶさ2は現在も宇宙を飛行。2001CC21は小惑星を識別する記号、最終目的地に向かう途中にある。

竹中工務店に「ダ・ヴィンチ賞」創業200年超 老舗企業団体

創業200年を超える老舗企業でつくる国際団体「エノキアン協会」(本部:パリ)は9月25日、今年の表彰企業として竹中工務店(本社:大阪市中央区)に「レオナルド・ダ・ヴィンチ賞」を授与した。ダ・ヴィンチ賞は、文化的価値や固有の技術を保持し、革新を通じて次世代につなぐと判断される企業に贈られるもの。
同協会の総会が9月24〜27日、京都市と奈良市で開かれている。海外企業の約40人を含め総勢約80人が参加。25日は文化庁長官の都倉俊一氏と奈良県出身の映画監督、河瀨直美氏による講演もあった。同協会の日本国内での総会開催は2014年の東京に次いで2回目。

山形大 ナスカの地上絵 AI活用新たに303点発見, 平均9m

山形大学の調査チームは、世界遺産「ナスカの地上絵」で知られる南米ペルーのナスカ台地周辺で、人や家畜をモチーフにした地上絵303点を新たに発見したと発表した。従来見つかっていた巨大な地上絵と比べると、全長が平均9mと比較的小規模。
同チームはこれまでの地上絵データを人工知能(AI)に学習させ、航空写真を分析し調査を効率化。可能性のある地点1,309カ所を絞り込んだうえで、2022年9月〜2023年2月に現地を調べ、303点を発見した。

奈良・興福寺で伝統的な「奈良墨」に親しむ 外国人ら来場

奈良市の興福寺で9月21日、伝統的な墨「奈良墨」に親しむ催しが開かれ、外国人観光客らが初めての書道体験を楽しんだ。この催しは墨づくりをしている奈良市の老舗の会社が奈良墨に親しんでもらおうと開いたもの。興福寺の境内では、職人による墨ができるまでの工程の説明や、実際に奈良墨で文字を書く書道体験が行われた。この日、書道体験には多くの外国人観光客が参加し、手本を参考に「幸運」や「成長」などの漢字を書きながら、その様子を写真や動画に収めて楽しんでいた。
奈良墨は、室町時代に興福寺でつくられたのが始まりとされる。菜種油やごま油を燃やして出る”すす”と”にかわ”を混ぜてつくられるもので、国の伝統工芸品に指定されている。