インドネシア・ムナ島で世界最古の手形壁画

インドネシア国立研究革新庁とオーストラリア・グリフィス大学などの調査で、インドネシア中部・ムナ島の洞窟にある手形の壁画が、6万7,800年以上前に描かれたことが分かった。成果は1月21日付の英科学誌ネイチャーに掲載された。これまで最古の壁画と考えられてきたスペイン・アルタミラの洞窟壁画より1,000年以上遡ることになり、世界最古とみられる。
壁画があるのは、ムナ島の奥行き23m、高さ8mのメタンドゥノ洞窟。内部には馬に乗って狩りをする人物や鳥など400点以上の絵が褐色の顔料などで描かれているのが見つかっており、今回の手形は2015年に発見された。壁面に手を置き、顔料を吹き付けて制作したステンシル画と考えられる。
研究チームは2023年以降、手形の上に形成された炭酸カルシウムの堆積物を分析した。人物や鳥などは、より新しい年代に描かれていた。

時代錯誤! 米のグリーンランド領有の野心

北極圏のデンマーク自治領グリーンランドを巡る情勢がにわかに緊迫化してきた。トランプ米政権が領有に意欲を示し、国際規範を無視し、圧倒的な軍事力を背景に圧力をかける一方で、「購入」を通じた取得も選択肢に挙げている。
しかし、こんな強引な振る舞いは19世紀に、列強が資源や権益を求めて植民地獲得を競った帝国主義を想起させるもので、21世紀の現在、時代錯誤の野心にすぎない。全くあきれるばかりだ。
こうしたトランプ政権の姿勢に、デンマーク側は「グリーンランドは売り物ではない!」と強く反発。デンマーク外相やグリーンランド自治政府外相らはホワイトハウスでバンス副大統領らと会談したが、隔たりは埋まらなかった。また、トランプ政権は米国の領有に強く反対する欧州8カ国に2月1日から10%の追加差関税を課す措置を発表している。
米国が、埋蔵するレアアース(希土類)を念頭に経済や、ロシアや中国を意識した安全保障面でグリーンランドへの影響力を強めたいのなら、あくまでも辛抱強く平和的な交渉を通じて、現地の人々の理解を得る必要がある。いや、それしか方法がないと認識すべきだ。

衆院選解散”大義なし”,支持率高の”今”だから

高市首相1月19日、会見し、衆院の23日解散を表明、27日公示ー2月8日投開票の日程を明らかにした。会見前は、昨年末から年始にかけてはそんな気配は全くなかったのに、「何故いま」解散なのか?「解散の大義」は?などの指摘が飛び交っていた。
そして、その答えはあったのかといえば、「NO」だった。会見での説明からは、解散が「今」である必要はなく、「新年度予算案の成立」後でもよかった。どうひいき目に見ても首相の自己都合、「内閣支持率の高い今」だから、としか言いようがない。
首相は衆院選の勝敗ラインについて、自民党と連立を組む日本維新の会の「与党で過半数」確保とした。前回選挙の議席からわずか3議席の上積みにすぎない。異常なほど高い内閣支持率を背景に、「自民党で単独過半数確保」を掲げるのかと思われたが、自民党の支持率が他党を大きく引き離しているものの、この間ほとんど変わっていないことからか、かなり抑さえ目のラインに設定された。
有権者は、これまでの様々な”しがらみ”だらけの順送り首相とは異なり、初の女性首相・高市氏には期待するが、これまでの経緯から、自民党には大きな期待はできないーーとの判断なのだろう。ただ、「与党で過半数」確保だけでは、さすがに説得力に乏しいと判断したか、高市氏はその選挙結果に「自身の進退をかける」と明言した。
だが、無難に設定した勝敗ライン(目標)を達成しただけでは、衆院解散の「大義」として強調した「政治の安定」にはつながらない。それを意識してか、会見では”覚悟”のほどを示すためか、若干、不似合いな、やや誇張した表現やワードが多かった。

党勢拡大が全て 民意無視の解散に大義はない

日本の政界は、自民党の相次ぐ選挙戦敗北による大幅な議席減で、昨年来の複数政党の横並びによる多党化、様々な連立政権への模索、そして過半数割れの政権の下で、政策ごとの与野党の丁寧な?協議で政治が前に進み出した。これがふと、連立政権の良さなのかもと思ったら、政権の軸・自民党が突如、「物価高対策が何より優先」といいながら、これをひっくり返すような奇襲に出た。
今回の衆院解散の”大義”はない。高市首相は高い内閣支持率を維持している間に解散、選挙で単一過半数を獲得したいとの思惑が露わになった。そこには数で”遮二無二”押し切る、かつての”悪夢”の自民党政治への回帰志向が強くのぞく。
だが、果たして高市氏の思惑通り、事が進むのか?異常なほど高市内閣支持率は高いが、自民党への支持率とは大きく乖離している。他党を大きく離しているが、決して高市人気に比例して高まっているわけではない。高市個人人気を加味して微増に終わることも考えられ、悪くすれば、ほとんど勢力図は変わらない可能性すらあるのではないか?
その根拠は①公明党との連立解消で、これに代わる支援がない②自民党の改革は全く進んでおらず、基本的に党内体質は何も変わっていない③未決着の政治とカネーーなどの現状からだ。
まず、前回の選挙で公明党の手堅い固定票で当選を果たした、当落選上にあった議員の敗北予想だ。現在の連立相手の日本維新の会は、そんな選挙協力は一切しない党だ。また、石破前首相に詰め腹を切らせた折、自民党内では口々に”解党的出直し”が必要といっていたにも拘わらず、その後は相変わらず表紙(総裁)を変えるだけで、抜本的な党内改革の動きは全くなく、実際は何も変わっていない。
有権者は”移り気”とはいえ、それができなければ容易に参政党や国民民主党など他党へ移った有権者は戻ってこないはずだ。この点のカバーは、高市氏の異常ともいえる人気に頼るのみだ。今回も参政党や国民民主党は多数の候補者を擁立する構えで、さらに議席を大きく伸ばしそうな情勢だ。
最後に、政治とカネの問題は何も決着がついていない。思い起こしてほしい。高市氏自身、総裁選に打って出た際、推薦人の多くが、数多くの裏金議員を出した派閥、旧安倍派議員だったことを忘れてはいけない。他候補より突出して裏金議員に担がれた要素は大きかったのだ。
有権者の中では自民党から、何も納得できるだけの説明を受けていないとの認識のはずだが、高市氏は”禊(みそぎ)”は終わったとばかりに、すでに萩生田議員を幹事長代行に起用している。これは萩生田氏だけにとどまらない。高市氏にはもう処理済みの案件になっているのだ。
そして今後、高市氏が、自民党の旧派閥の重鎮クラスの議員の意向なども汲み、有権者が望むような踏み込んだ企業献金の”規制”や”縛り”の意見に与(くみ)することは、自身の高額献金問題などもあり、まず考えにくいのだ。
となると、これらのことを有権者が忘れていなければ、何もかも目をつぶって自民党候補者への投票行動につながらならないはずだ。その結果、”喜びも半ば”の結果に終わるはずだ。今こそ党勢回復の最大のチャンスと期待を最大限に膨らませても、それほど簡単ではない。単独過半数など夢のまた夢となることも考えておかねばならない。

維新”大義なき狂気”のダブル選強行を発表

誰が見ても理解に苦しむ、どれだけ非常識で”理”のないことをやろうとしているのか?このままでは、大阪の恥、”大義なき””狂気の沙汰”だ。子どもの”駄々っ子”のような今の吉村氏を、誰かきちんと諭して、思いとどまらせる人はいないのか?
任期途中の大阪府の吉村知事。大阪市の横山市長が1月15日、記者会見し、3度目の「大阪都構想」の住民投票実施に向け、辞職して出直しダブり選挙に臨む考えを明らかにした。衆議院選に乗じてトップダウンで突如下された吉村氏の独断的判断に、同日夜開かれた地域政党・大阪維新の会の全体会議でも地元議員からは批判が相次いだ。
出席した議員によると、吉村、横山両氏はダブル選挙への理解を求めたが所属議員からは「今ではない」「大義がない」「正当性がない」などの声や批判が相次ぎ、会議は予定時間の30分を大幅に上回る1時間半に及んだという。
今回の吉村氏の独断ぶりは、目に余るものがある、同日の全体会議では「事前に聞いていた議員はおらず、党内は蜂の巣をつついたような騒ぎ」だった。今後の大阪維新の会の運営を考えると、今の吉村主導体制では所属議員が困惑、また維新にシンパシーを感じていた人や、これまで支持してきた有権者も今回の独断的な暴挙で、さすがに離れていくのではないか。大阪の有権者には良識ある判断を求めたい。

島根県 江戸期の竹島地図 資料71点取得

島根県は1月13日、江戸時代に描かれたとみられる竹島(所在地:島根県)の絵図「松島之図」や、鳥取県米子市の商家、村川家が竹島で漁などをしていたことを記した「村川家文書」など資料71点を取得したと発表した。島根県は「竹島が古くから日本児9んの活動の場であったことを示す第一級の史料」としている。
松島之図は17世紀末から18世紀初めのものとみられ、島の形状など地理的特徴が」詳細に描かれ、島の周囲と現在の隠岐諸島までの距離なども記されている。今回個人から購入した。
村川家文書は、村川家とともに幕府の許可を得て、竹島や竹島に近い韓国東部・鬱陵島(ウルルンド)でアシカ猟やアワビ漁をしていた米子市の商家、大谷家(おおやけ)との間で、漁の収益について取り決めた文書など69点。島根県が個人から寄贈を受けた。このうち「竹島松島の絵図」は鬱陵島や隠岐諸島、竹島が描かれている。

経済的威圧で緊張を高めているのは中国

日本政府や経済界は日中友好が大事で、対中関係の安定を望んでいる。ところが、台湾有事を巡る高市首相の昨年11月の国会答弁を機に暗転、中国側は一気に反日に転じ、順次、攻勢を強めている。今回、レアアースの関連製品の禁輸に踏み込んだようだ。
自分たちの意に沿わない相手に対し、一方的に威圧を強め、譲歩を迫る中国の常套手段だ。とはいえ、経済を武器に使った不当な措置は断じて容認できない。
高市首相の国会答弁を受け、”大過剰”反応、これを悪用し、中国商務省は禁輸の理由について、日本の指導者が公然と台湾海峡への武力介入の可能性を暗示したとする談話を発表。日中関係を悪化させている責任は、高市首相=日本にあると印象付けようとしているのだ。
また中国には、日本が太平洋戦争を想起させる形で、実態とは全く異なる、軍事力を強化していると、国際社会に訴える意図がうかがわれる。そうした悪質な戦略に沿って、日本を貶(おとし)めるための宣伝戦のレベルを着実に引き上げつつあるといえる。
台湾を包囲する形で大規模な演習を繰り返す中国軍の行動は、まさに”力による現状変更”を迫るものだ。日本に対する威圧もその延長線上にあるといっていい。地域の緊張を高めているのは中国自身ではないか。
中国政府はかねて自由貿易体制を擁護すると強調している。ところが、実際には政治的な意図から対日貿易を制限する暴挙に出ている。こうした対応は中国の国際的な信用を損ねるだけだ。

米 パリ協定など66国際機関・条約脱退へ

米国のトランプ大統領は1月7日、国連気候変動枠組み条約や国連人口基金など計66の国際機関・条約からの脱退や資金拠出停止を指示する大統領覚書に署名した。国連レベルの世界共通の認識に背を向ける形で、化石燃料を重視するトランプ政権は「パリ協定」を1月27日に正式に離脱する予定だ。気候変動枠組み条約からも脱退すれば世界で初となる。
このほか、脱退の対象は①温暖化対策で科学的知見を評価する「気候変動に関する政府感パネル(IPCC)」②東京に本部を置く国連大学、横浜市に本部を置く国際熱帯木材機関、福岡市にアジア太平洋地域の本部がある国連人間居住計画③ジェンダーの課題に取り組む国連女性機関ーーなども含まれる。
「米国第一」を掲げるトランプ氏の外交路線を拡大した形で、多国間協力への米国の関与が低下し、中国の存在感や影響力が高まる可能性が高い。ホワイトハウスは声明で、「米国の独立性を損ない、非効率で敵対的な計画のために納税者のお金を無駄にする国際機関への参加を終わらせる」と主張している。

8世紀 長岡京 南北55m建物跡 京都・向日

京都府埋蔵文化財調査研究センターは1月8日、京都府向日市の長岡京(784〜794年)跡で、南北55.6mの大型建物跡が見つかったと発表した。都の中心、長岡宮内で確認された建物のうち最も長大で、都を造営した桓武天皇が政務を行った大極殿などを見下ろせる丘陵上にある。専門家は「天皇が利用した宮殿や役所だった可能性がある」としている。
建物跡は、宮の西端付近にあり、地面の穴に柱を立てる掘っ立て柱構造。柱穴は1辺1.3〜1.8mの方形で、天皇の住まいの内裏正殿などと同規模だった。穴の深さは1.25〜1.9mほどで、内裏正殿より深く、背の高い建物だったと推測される。
南北に長い建物では、平城京(奈良)の離宮「西池宮」跡で約86mの建物跡が見つかっているが、礎石の上に柱を立てる構造だった。柱穴の規模は今回見つかった長岡宮の建物の方が大きい。

重大 浜岡原発の不正 原発再稼働に”水”

中部電力が、浜岡原子力発電所(所在地:静岡県御前崎市)の再稼働に向けた、原子力規制委員会の安全審査で、不適切なデータを用いた疑いがあると発表した。想定される地震の揺れの大きさを過小評価していた可能性があるという。
これを受け、原子力規制委員会は1月7日、再稼働に向けた審査を停止する方針を決めた。山中伸介委員長は記者会見で「安全に関わる審査データの捏造(ねつぞう)案件。極めて重大で、安全規制に対する暴挙」とし、審査を白紙に戻す考えを示した。
予想される地震の揺れや、津波の高さを計算することは、安全審査の出発点だ。それを基に、原発の建屋や施設が揺れに耐えられるかどうかの審査に入っていたが、その前提が崩れたことになる。
これは、原子力発電所の安全性に対する評価を根本から覆しかねない重大な不正だ。これによって浜岡原発の再稼働はさらに遠のいた。中部電力の社長自身が「事業の根幹を揺るがしかねない事案だ」と述べた通り、極めて深刻な事態だといえよう。
今回の不正が、全国各地で続く原発再稼働の動きに”水”を差すことにならないか、憂慮される。

ナウマンゾウ化石のDNA解析に初めて成功

山梨大や国立科学博物館などのチームは、日本でかつて生息したナウマンゾウのDNA解析に初めて成功したと発表した。科学誌アイサイエンスに論文が掲載された。
ナウマンゾウは「パレオロクソドン属」と呼ばれる絶滅したゾウで、アフリカから世界に進出した仲間のうち、最も古い約105万年前に分かれた系統だと判明した。パレオロクソドン属は、高さが最大4m超ある大型哺乳類。そのうちナウマンゾウは高さ2〜3m程度と小型。その祖先は数十万年前の氷河期に海面が低下した際、大陸と陸続きになった日本へ渡った。
ナウマンゾウは2万〜3万年前に日本で絶滅したとされ、国内300カ所で化石が発見されているが、遺伝的系統は不明だった。
今回チームは、青森県東通村で発掘された4万9,000年前と3万4,000年前のナウマンゾウの奥歯の化石から、母から子に伝わる「ミトコンドリアDNA」を抽出し、配列を調べることに成功。その結果、ナウマンゾウは約105万年前に分岐した古い系統であると判明した。アフリカから進出した初期の集団が祖先である可能性が高まった。

米国 ベネズエラ政権転覆は正当化できるか?

米軍が南米ベネズエラの首都への攻撃を断行、反米政権を転覆させた。今回の武力行使をトランプ政権は、ベネズエラ経由の麻薬流入を「米国への武力行使にあたる」として正当化するつもりだろう。だが、国連憲章は自衛権を行使すべき差し迫った脅威があった場合を除き、原則として他国への武力行使を禁じている。
今回の攻撃について、トランプ政権は国連はおろか米議会にも事前に通告していない。このため、攻撃は権力の乱用にあたるとの指摘が米国内でも出ている。国連の安保理は緊急会合を開く。米国は説明責任を果たさねばならない。
ベネズエラは原油埋蔵量が世界一ともいわれる。トランプ氏は反米政権下で失われた米国の石油権益を取り戻すと公言している。中国、ロシアは今回の米国の攻撃を「国際法違反」などとしてそれぞれ非難している。その両国が一方で、ロシアはウクライナ侵略を続け、中国は武力による台湾統一を否定していない。いずれも自国の権益拡大のためだ。
ただ、米国は今回のベネズエラへの軍事攻撃で”法の支配”を大きく逸脱した、”力による現状変更”という今回の一連の行動により、”同じ穴のムジナ”として、ロシアや中国の姿勢や行動をまともに非難、チェックできなくなるのではないか。
米国、中国、ロシア」などの軍事大国が勢力争いを激化させ、国際法より軍事力を優先して他国の主権を脅かすことになれば、国際秩序は崩壊する。

京都・下鴨神社で新春恒例”蹴鞠初め”

世界遺産・下鴨神社(所在地:京都市左京区)で1月4日、平安貴族の優雅な”遊び”を再現する新春恒例の「蹴鞠初(けまりはじ)め」が行われた。色鮮やかな装束を身に着けた「蹴鞠(しゅうきく)保存会」の男女8人が、境内に設けられた15m四方の鞠庭で輪になり、鹿革でできた直径約20cmの鞠を高く蹴り上げる。その際、発せられる「ヤア」「オウ」「アリ」などの掛け声が”雅”の雰囲気を感じさせる。鞠を地面に落とさずに蹴り続けると、参拝者から拍手や歓声が挙がっていた。

京都・八坂神社で恒例の「かるた始め式」

京都市東山区の八坂神社で1月3日、新春恒例の「かるた始め式」が行われた。全日本かるた協会近畿支部の女性12人が若草色や朱色の、色鮮やかな平安装束を身にまとい百人一首の手合わせを披露した。
同式は、祭神の素戔嗚尊(すさのおのみこと)が日本で最初に和歌を詠んだとの伝承にちなんだ正月行事。

中国の台湾周辺での大規模軍事演習は暴挙

中国軍で台湾を担当する「東部戦区」が12月29、30日、台湾を取り囲む形で5カ所に演習区域を設け、大規模な軍事演習を実施した。目的は台湾の「独立派」と見做して敵視する台湾の頼清徳政権に加え、名指しは避けながらも、日本や米国を牽制することにある。
日本の高市首相の発言が気に入らないからといって、地域の安定を脅かす行為は筋違いであり、軍事力で威嚇するのは言いがかりに過ぎない。緊張を高めているのは中国であることを自ら証明しているようなもの。こうした身勝手な振る舞いは、日米など関係国の不信を招き、国際社会で中国の異様さを際立たせていることを認識すべきだ。
中国が台湾に武力侵攻する事態となれば、日本の南西諸島にも危険が及ぶことは避けられない。すでに沖縄県・尖閣諸島周辺では、中国海警局の船が領海侵入を常態化させている。今回の大規模軍事演習、とても他国のことと、安閑とはしていられない。

万博黒字 最大370億円 グッズ販売など好調

日本国際博覧会協会(万博協会)は12月24日、東京都内で理事会を開き大阪・関西万博の運営収支が最大370億円の黒字になると見通しを報告した。公式ライセンス商品や入場券の好調な販売が影響した。黒字額は10月に公表された最大280億円から90億円増えた。
運営収入はグッズ販売のロイヤルティー(権利使用料)や入場券販売などで1,480億円なる一方、運営支出は少なくとも1,110億円だった。ただ、人件費の支出など不確定要素が多く、黒字額は今後も変動する可能性がある。
公式キャラクター「ミャクミャク」のグッズなど公式ライセンス商品の売り上げは、10月末時点で1,246億円に゙上り、約60億円が協会側の収入になった。当初2,207万枚とした入場券の販売枚数は、2,225万1,054枚で確定した。旅行会社による販売実績などを精査しして上方修正したが、目標の2,300万枚には届かなかった。
また、万博協会は来場者や海外賓客などに関するデータも公表した。1人あたりの平均来場回数は2.3回で、回数別では1回が最多の66%、2回17.8%、3回5.3%。10回以上は4%だった。会期中に何度でも来場できる「通期パス」の利用者は平均11.8回だった。

”揺れる”コメ農政 旧来型に回帰か 農水省

石破前政権が掲げた、減反政策を廃止し増産方針に切った”舵”を、政府は事実上転換。コメ農政は揺れに揺れている。
コメの生産を巡り、2026年の通常国会で提出を目指す食糧法改正案の方針について、「生産調整」の文言を「需要に応じた生産」と改め、実態に即した形にすると強調しているが、旧来型の農政への回帰との見方もくすぶる。
これでは、何がどう変わったのか、変わらないのか?鈴木農水相のいう「需要に応じた生産」は、「国内外の需要を拡大する趣旨で、減反ではない。後戻りしない決意だ」(農水省幹部)と改正の狙いを語っている。
だが、より正確な流通実態や生産量を把握するため、コメの出荷・販売事業者の届出制度の対象を、従来の集荷業者や卸売・小売業者から、加工業者や中食・外食業者、出荷量の多い生産者まで広げ、詳細かつ丁寧な説明無しには、ほとんど説得力がない。このため、需要に応じた生産とは事実上の”減反政策の継続”とみる向きさえある。

前のめりの維新, 冷静自民 ちぐはぐさ露呈

自民党と日本維新の会による衆院議員定数削減法案は12月16日、今国会で審議入りできずに次期国会へ持ち越しとなった。自民・維新連立の今後を占う試金石と目されたが、連立の条件に掲げた法案だけに”熱い”維新と、冷静な自民、両党の姿勢は好対照だった。
ひたすら”前のめり”に、実現をはやる維新に対し、自民は先行法案の企業・団体献金の見直し協議との調整に追われるちぐはぐな展開が続き、時間切れとなった。その結果、発足2カ月足らずの連立政権は不安定さを露呈した。
これは、維新側が遠藤国会対策委員長(首相補佐官)以外に、国会運営を熟知した議員が少ないためだ。維新の吉村代表が野党の姿勢を批判し、早急な衆院議員削減法案の審議入りを促したが、流れは全く変わらなかった。自民幹部からは、衆院議員を10カ月経験しただけの吉村氏は黙っていた方がいいーーと冷ややかだったという。
こうした状況を見かねた高市首相は今国会の終盤、自民執行部に「維新の顔を立ててほしい」と要請。これを受け、鈴木幹事長が会期延長を示唆するなどして維新に配慮したものの、時すでに遅し、時間切れとなった。

地球温暖化で進行する消失氷河3~5倍に

スイスのチューリヒ工科大学の研究グループは世界中で毎年消失する氷河の数が、21世紀半ばごろに現在の3~5倍の年2,000〜4,000カ所に達すると分析、地球温暖化に警鐘を鳴らした。
産業革命前に比べた気温上昇を1.5度以内に抑えられれば2100年」までに残せる氷河の数を増やせる可能性があるという。今後の地球温暖化対策が氷河の存続を大きく左右する。
成果は英科学誌「ネイチャー・クライト・チェンジ」に掲載された。

未成年者へのネットカジノ蔓延に対策を

未成年者のオンラインカジノ賭博が相次いで摘発されている。警視庁は2月以降、10都府県に住む13〜21歳の15人を常習賭博などの容疑で書類送検、もしくは児童相談所に通告した。いずれも暗号資産を使ってオンラインカジノで賭博をした疑いがある。
15人のうち9人は中高生で、このうち中学1年男子のスマートフォンには、わずか7カ月間で7,000回にわたり、計700万円を賭けた形跡があったという。しかも賭けを始めたのは小学6年の時だという。未成年者の間で、しかも小学生までにオンラインカジノが広がっていた状況は極めて深刻で、驚くほかかない。
未成年者への蔓延を防ぐためには、まずカジノに触れさせない環境をつくることが欠かせない。そのため、①子どもがスマホで閲覧できるサイトや利用時間を、保護者が制限する仕組みを使う②子どもが利用するサイトをあらかじめ把握しておく③カジノサイトへの接続を強制遮断する「ブロッキング」の導入ーーなども含め効果的な対策を早急に打ち出してほしいものだ。
国内でオンラインカジノを経験した人は337万人と推計されている。このうち10歳代は5.3%の18万人に上り、その7割近くは自分がギャンブル依存症だと自覚していたという。

ユネスコ 日本の無形文化遺産に6つ追加

インド・ニューデリーで開催中の国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)の政府間委員会は12月11日、すでに登録された無形文化遺産に、日本が追加することを申請している行事や技の計6つを登録することを正式に決めた。
ユネスコ無形文化遺産の日本からの登録数は23件で変わらない。2026年は、新規登録候補の「書道」が審査される見込み。
追加される行事と技は以下の通り。【和紙】越前鳥の子紙(福井県越前市)【山・鉾・屋台行事】常陸大津の御船祭(茨城県北茨城市)、村上祭の屋台行事(新潟県村上市)、放生津八幡宮祭の曳山・築山行事(富山県射水市)、大津祭の曳山行事(滋賀県大津市)【伝統建築工匠の技】手織中継表(ておりなかつぎおもて)製作。

人類の火起こし5万年前→40万年前に遡る

大英博物館などの研究チームは、英国の約40万年前の地層から人類が火を起こした痕跡を発見したという研究成果を、日本時間の12月11日、英科学誌「ネイチャー」に論文で発表した。欧州に住んでいたネアンデルタール人の遺跡でその堆積物が見つかった。
これまで人類が火起こしを始めたのは5万年前だとされており、今回の痕跡発見で約35万年も時代を遡ることになる。
約40万年前というのは、人類の脳が発達した時期と一致する。そのため、研究チームは「自然を制御して、加熱、調理など複雑な行動ができるようになった」とみている。

土師の里遺跡で国内最古級の角杯土器出土

藤井寺市教育委員会は、5世紀初頭のものとみられる角杯(かくはい)形土器が同市の「土師の里遺跡」から出土したと発表した。角杯はウン科の動物の角を利用した飲用器で、ユーラシア大陸の北方騎馬民族が盟約を結ぶ儀礼などで使用されたと考えられる。
角杯形土器の大きさは口径8.2センチ、器高15.9センチ、底径4.5センチ。直径2mの穴から土師器(はじき)や埴輪などとともに、廃棄されている状態で、ほぼ完形で出土した。

本質議論”無視”の衆院議員定数削減法案

自民党と日本維新の会が、衆院議員の定数削減の段取りを定めたプログラム法案を国会に提出した。これは、”身を切る改革”を訴える維新が、自民との連立条件として求めていたもの。ただ、両党には微妙に温度差がある。自民には”問答無用”のこの法案提出に慎重論もあった。しかし、少数与党の現状、連立維持を優先させた。
その結果、国会や選挙のあり方など本質的な議論が全くなされないまま、維新に引きずられた、その根拠も明確になされないままの結論”むき出し”の、しかも欠陥だらけの乱暴な法案となった。
なんと衆院の協議会が1年以内に削減方法を決めなければ、自動的に小選挙区25、比例選20の計45議席を減らすという条項が盛り込まれている。期限までに与野党が合意できなければ、有無を言わさず定数を減らすというやり方は、ほとんど脅しに等しいものだ。
政治とカネの問題が相次ぎ、政治家への不信が国民の間にあるのは確かだが、だからといって定数を減らしても問題解決にはならない。今こそ定数だけに捉われず、難しい課題だが、民意を的確にくみ取る選挙制度の構築に向け、与野党挙げた真摯な議論が求められる。

 

米国はロシアの”やった者勝ち”を許すな!

ロシアのプーチン大統領が、モスクワを訪問した米国のウィトコフ特使らと会談した。米国側は、ウクライナを巡る最新の和平案を提示したが、プーチン氏は受け入れず、協議は継続となった。
ウクライナ国民にとって1日も早い戦闘終結が望みとはいえ、今は仲介人たる米国、トランプ大統領に何より優先、堅持してほしいことがある。それは、侵略戦争を始めたロシアに決して”戦果”を与えてはいけないということだ。
ウクライナに侵略戦争を仕掛けたロシアに、戦果を与えてしまっては、国際秩序は根底から崩れてしまう。”やった者勝ち”になってしまうのだ。冷静に第三者の視点でみれば、プーチン氏は戦争を仕掛け、何十万人ものウクライナの無辜(むこ)の人々の命を奪った、断罪されるべき国際的な”極悪犯罪人”のはずだ。
トランプ氏が、侵略された側のウクライナを屈服させて戦争を強引に終わらせれば、力による現状を認めることになる。それでは、外交で成果を挙げて、来年秋の中間選挙での勝利や、自身が狙いとするノーベル平和賞の受賞には、決して繋がらない。”平和の立役者”どころか、まかり間違えれば”平和の破壊者”の汚名を残すことにもなりかねないことを念頭に置いて、和平協議にあたることが求められている。
最終和平案の詳細は公表されていないが、とにかくトランプ氏は、プーチン氏に振り回されすぎる。ロシアに対する融和姿勢というより、ロシアに寄り添った姿勢には心底呆れるばかりだ。決して安易な妥協は許されない。

地方の税収 偏在是正へ税制見直しを

総務省の有識者検討会が地方税制に関する報告書をまとめた。税収の多い東京と、税収不足に悩む地方の格差が広がっているとし、国に対策を講じるよう求めている。
東京都の税収はどれくらいで、他の46道府県とどれくらい違うのか?2023年度の地方税全体に占める都の税収は、実に17.6%に上っている。税目別でみると、企業に課税する地方法人税では22.5%、土地の固定資産税では25.1%がそれぞれ都に入っている。
地方法人税は、地方に支店があっても、本社のある自治体に多くが入る仕組みとなっている。こうしてみると、東京に多く税収が集まるのは、一向に歯止めがかからない「東京一極集中」の進行という構造的な問題でもあるのだ。
総務省によると、人口1人あたりの地方税収額を比べると、都は最も少ない長崎県の2.3倍に上る。都が独自の施策を行う場合、住民1人あたり年28万円の予算を充てられるが、他の道府県では平均8万円にとどまるという。
こんな潤沢な税源をベースに、都の行政サービスは目を見張る物がある。子育て支援では、18歳以下に1人あたり月5,000円を給付している。今夏には水道の基本料金を4カ月間、無償とした。
自治体間の税源の不均衡を是正する措置としては交付税がある。だが、交付税措置だけでは、行政サービスを維持するのが難しくなっている自治体もある。算定方法を見直し、小規模自治体にも手厚い措置を講じる必要があろう。
地方が疲弊し続ける悪循環を断ち、国全体の活力を維持するため、時代の変化に合わせ、税源の偏在を早急に改めるべく、税制のあり方を見直すことが求められている。

今こそ根本的に中国依存型構造の見直しを

「対話探る日本」と「強硬姿勢崩さぬ中国」との間で日中対立は長期化する見通しとなった。そこでこの機会に、敢えて提言したい。日本は根本的に中国との関係を見直すべきなのではないか。具体的には官民合わせた中国依存型の経済体制の見直し、およびそこからの脱却だ。
中国の今回の抗日施策で象徴的なのが、観光業や水産業への攻撃だ。中国側が真っ先に打ち出したのが日本への事実上の渡航禁止、次いで日本産水産物の輸入禁止だ。中国側は、日本にダメージを与える効果的なポイントを熟知しているわけだ。日中関係がどれだけ順調であっても、中国の態勢が変わらない限り、いつ何時、同国とのビジネスでは不測のトラブル、いわゆる”チャイナリスク”がつきまとうことは避けられない。
だからこそ、このリスクをできるだけ小さくしようとするなら、同国とのビジネスを野放図に大きくしては、全社の経営そのものを危うくすることを、”肝に銘じて”置かなければならないのだ。
日本が観光立国を目指し、インバウンド消費拡大に軸足を置き、グローバルに観光・旅行者誘致に様々な施策を講じることに異存はない。その半面、全国の人気観光地が中国人旅行者を筆頭にオーバーツーリズムに頭を抱えていることも事実だ。また、福島第1原発処理水の海洋への放出を巡り、IAEAの安全の”お墨付き”があっても中国側は全く耳を貸さず、そして日本産水産物の全面輸入禁止に動いたのが中国だった。この際、ホタテなどの海産物の輸出先で圧倒的な比重を占めていたのが中国で、全国の漁業者、取扱企業含めて大打撃を受け、加工基地を含めた新たな販路開拓に取り組み、部分的に一定の成果を挙げたはずだ。この努力を地道に、着実に進めるべきだ。
次世代の日中関係を見据えるなら、これまでの対中国とのあり方や姿勢を、そのまま若い世代に押し付けてはいけないのではないか?これまでは中国共産党と、自民党を軸とする議員団が構築してきた関係だったが、日本の政界も自民党の凋落から支持層が多角化。戦争を知らない世代が全人口の大半になっても、いつまでも遥か昔に決着したはずの戦争責任について”謝罪”し続ける日本の政治姿勢に疑問符をつけ、うんざりしている若い世代は多い。
産業界にとって中国との関係は重要なものだ。したがって、決して中国から即刻撤退せよというのではない。要は中国とは一定の距離を取りつつ、中国の依存率を、政治・外交状況がどのように変化しようとも、3〜5年かけて現行の3分の1程度まで引き下げるべきだと言いたい。そのためには、グローバル・サウスの新たなサプライチェーンの構築や市場・販路開拓が求められることはいうまでもない。

 

”中国攻め”秀吉が元就の娘婿に誓約状

東京大史料編纂所によると、織田信長の命令で当時、毛利氏を討つ「中国攻め」総大将として備中高松城を(現在の岡山市)を包囲していた羽柴(豊臣)秀吉が、「本能寺の変」が起こった1582(天正10)年6月2日の翌日、毛利氏配下の上原元将(元就の娘婿)に宛てた誓約状が見つかった。
この中には、毛利氏を裏切った見返りとして、備後(現在の広島県)の権利を与えるなどの約束事が記されている。秀吉は誓約状を送った後の3日深夜〜4日未明に信長の死を知ったと考えられるという。秀吉は一転、毛利氏と和睦し、歴史上有名な「中国大返し」で明智光秀を討ち、天下人への道を切り拓くことになる。
同編纂所の村井祐樹准教授は「信長の死を知らない秀吉が、備後・備中を与えるなど大言壮語しながら敵方の調略にあたった様子が分かる」としている。

?だらけの「副首都構想」目的が混在

自民党と日本維新の会が「副首都構想」の法案作成に向けた協議を始めた。両党は、2026年の通常国会で議員立法の成立を目指している。ただ、維新が掲げるこの副首都構想は様々な目的が混在していて、極めて分かりにくい。
維新が単独でまとめた素案は、副首都を「日本の経済成長を牽引する」都市と位置付けている。東京が被災した場合、省庁を一時的に移転する拠点とも表現している。
また、素案では副首都に指定した場合、国が国際会議場や交通網などのインフラ整備を支援するという。国の予算を使って大阪の都市基盤を強化できれば、との思惑も垣間見れる。そうであれば地元への利益誘導が露骨すぎる。
目的が①大規模災害によって、中央省庁などの機能が失われる事態に備えるため②東京以外の都市を整備し、東京への一極集中を是正するためーーなのか?また、副首都の指定を受けられる自治体を、東京23区のような特別区を設けた道府県に限定している点も?だ。
そもそも災害に備えることが目的であれば、首都直下型地震の懸念がある東京の代替地を、南海トラフ巨大地震の被害を受ける恐れがある大阪は候補地とはならないはずだ。
災害のリスクを分散するなら、省庁の移転先を大都市に限る必要はない。副首都とは別に検討すべき問題なのではないか?

葛飾北斎の肉筆画 史上最高の6億円余

江戸後期の浮世絵師、葛飾北斎(1760〜1849年)の肉筆画「雪中美人図」が、東京都内で開かれたオークションで6億2,100万円(手数料含む)で落札されたことがわかった。落札したのは家具・日用品販売大手のニトリ(本社:札幌市)で、北斎作品の落札額としては史上最高額という。
雪中美人図は、吉原の花魁(おいらん)と思われる女性が雪の中に佇む姿を描いた、1813〜1819年頃の作品とされる。

大阪・杭全神社で「五条国永」作の剣

大阪市平野区の杭全(くまた)神社で、平安時代の刀工「五条国永(くになが)」の名前が刻まれた剣が見つかった。刀剣に詳しい、ふくやま美術館館長の原田一敏・東京芸大名誉教授(日本刀剣史)が11月10日、同神社で鑑定し、国永作と確認した。国内に現存する国永の刀剣は数点しかなく、原田名誉教授は「国の重要文化財級の名品」としている。
剣は全長26.4cm。2021年、神社の蔵に保管されているのが見つかった。柄(つか)で隠れる部分に「国永」と銘があり、表面が錆びていたため、神社が今年6月から鑑定のための修復費用などをクラウドファンディングで募ったところ、約2カ月で国内外から約2,300万円が集まったという。
神社によると、国永は日本刀が作られ始めた時期に京都で活躍した刀工。国永作の名刀「鶴丸」は宮内庁が保管している。

大阪 枚方・茄子作遺跡で窯跡見つかる

大阪府枚方市は、弥生時代後期から古墳時代中期(3〜5世紀)の集落だった「茄子作(なすづくり)遺跡」(所在地:枚方市茄子作)で、5世紀前半の窯跡3基が見つかったと発表した。これまで須恵器が大量に出土していたが、窯跡が見つかったのは初めて。
傾斜地をくり抜いた登り窯構造で、3基とも胴体部分の焼成部が「確認された。1号窯は長さ約5m、2号窯は約9m、3号窯は約10m残っていた。3号窯のみ煙が抜ける煙道部が残存していたが、火を起こしていた焚き口はいずれも失われていた。
市によると、今回見つかった窯跡で、5世紀頃に朝鮮半島から伝来した初期の須恵器が生産されていたとみられる。

「秋の高山祭」開幕 城下町の秋夜照らす屋台の提灯

岐阜県飛騨地方の秋を彩る伝統行事で、国の重要無形民俗文化財に指定されている「秋の高山祭」が10月9日、高山市で始まった。祭りは10日まで。
同日は日没後、「宵祭」が開催され、お囃子の音が響く中、提灯を灯した伝統的な屋台が街中に繰り出した。温もりを感じさせる橙(だいだい)色の明かりが、季節が移り、朝晩は肌寒い城下町の沿道に集まった観光客らの笑顔を照らしていた。
市によると、9日は約11万5,000人が訪れた。2日間で計20万人の人出が見込まれている。
高山祭りはユネスコの無形文化遺産「山・鉾・屋台行事」に登録されている祭りの一つ。京都の祇園祭、埼玉の秩父夜祭とともに、日本三大曳山祭として知られている。

正倉院で年1度の「開封の儀」宝物の点検, 調査実施

奈良市の正倉院で10月2日、聖武天皇の遺品やシルクロードを経由して伝わったとされる数多くの宝物が納められている宝庫の扉を年に1度開ける「開封の儀」が行われた。午前10時すぎ、勅使や宮内庁正倉院事務所の職員ら15人が正倉院へ到着。宝物を納めた6つの部屋の扉にかかる麻縄をはさみで切った。扉を閉める「閉封の儀」の11月28日まで、宮内庁職員や専門家が宝物の点検や調査をする。
奈良国立博物館(所在地:奈良市)で開かれる「第77回正倉院展」(10月25〜11月10日)で宝物の一部が展示される。展示されるのはガラス容器「瑠璃杯」、香木「黄熟香」(蘭奢待)など計67件。

モンゴルで新種の「頭突き恐竜」全身骨格化石発見

岡山理科大学と福島県立博物館が参加した国際研究チームは、2019年にモンゴルのおよそ1億1,000万年前の白亜紀前期の地層から発見した恐竜の全身骨格の化石が、「頭突き恐竜」として知られるパキケファロサウルス類の新種のものと分かったと発表した。
研究チームは「ザヴァケファレ・リンポチェ」と命名した。化石は、これまでに見つかったパキケファロサウルス類の中では最古のもので、体長およそ1m、体重6キロ程度の若い個体と推定される。骨の特徴などから幼いころから頭突きをしていた可能性があるとしている。

小惑星リュウグウの元となった天体に氷が存在した痕跡

東京大学などの研究グループは、はやぶさ2が小惑星リュウグウが持ち帰ったサンプルについて、放射性同位体の量から岩石の”年齢”を特定する手法などを用いて分析した。その結果、およそ40億6,000万年前に誕生したリュウグウの元となった天体には、水が氷の状態で10億年以上にわたって存在したとみられる痕跡が残されていることが分かった。
氷は天体衝突が起きた際に溶けて、衝突でできた割れ目から流れ出したと考えられ、リュウグウの元となった天体には、想定されていたよりも多くの水が含まれていた可能性があるという。

悠仁さま 皇室で40年ぶり男性皇族「成年式」皇居・宮殿

秋篠宮ご夫妻の長男の悠仁さまが19歳の誕生日を迎えた9月6日、皇居・宮殿で「成年式」が古式に則り執り行われた。皇室で秋篠宮さま以来、40年ぶりとなる男性皇族の成年式で、天皇陛下から贈られた冠を身に着ける中心的な儀式「加冠の儀」に臨まれた。
天皇皇后両陛下、秋篠宮ご夫妻、皇族方が見守る中天皇御一家の側近が悠仁さまに冠を被せた。このあと、宮内庁御用掛が「掛緒(かけお)」と呼ばれる和紙でできたひもをあごの下で結んで冠を固定し、余りのひもを和ばさみで切ると”パチン”という大きな音が静かな会場に響き渡った。
この後、悠仁さまは「青年皇族としての自覚を持ち、その務めを果たしてまいりたいと存じます」と決意を述べられた。

足利義満の石清水八幡宮 人事介入文書見つかる

京都・石清水八幡宮(所在地:京都府八幡市)によると、室町幕府3代将軍の足利義満(1358〜1408年)が、同八幡宮の要職人事を任命したことを示す古文書が見つかった。本来、朝廷が持っていた同八幡宮の人事権に将軍家が介入していたとする史料はあった。だが、専門家は今回、義満の関わりが明確になったのは初めてで、重要な史料と指摘している。文書には、義満が南北朝統一を実現したのと同じ1392年に任命したことを示す記載も確認した。

札幌市で発見のクジラ化石 世界初の新種と判明

札幌市博物館活動センターによると、2008年に札幌市南区で発見されたクジラの化石が、約900万年前のもので、新属新種のセミクジラの一種であることが分かった。世界初の発見。同センターによる17年にわたる調査と研究の結果分かり、海外の学術誌に発表された。学名はメガバラエナ・サッポロエンシスで、和名はサッポロクジラと名付けられた。

奈良 弥生期の唐古・鍵遺跡から斧状鉄器出土

奈良県田原本町などは8月21日、弥生時代の代表的な環濠集落跡の唐古・鍵遺跡から、斧(おの)状の鉄製品(紀元前1世紀末〜後1世紀)が出土した。
同町によると、鉄製品は長辺約7.7cm、短辺約3.7cm、厚さ約0.6cm。全体がサビに覆われていた。エックス線写真を観察すると、2カ所で刃の部分を確認した。鋳造鉄斧の破片を再加工し、新たに刃をつくり出したとみられる。鉄製品は井戸の遺構から見つかった。

堺市の大山古墳 上空からの観光気球 10/4から運行

大阪府堺市は8月21日、世界遺産で国内最大の古墳「大山古墳(仁徳天皇陵)」を上空から一望する観光気球を10月4日から運行すると発表した。料金は居住地で分け、一般は市民に比べ3割前後高く設定する。
気球は30階建てのビルに相当する地上1,000m程度まで約15分かけて上昇・下降する。運行は年中無休で、午前10時から午後6時まで。

261年ぶり大阪に”朝鮮通信使船”万博に合わせ復元

大阪・関西万博に合わせて復元された”朝鮮通信使船”が大阪にやってきた。江戸時代に朝鮮王朝の外交使節団として日本を訪れた朝鮮通信使。実に261年ぶりのことだ。日本と韓国の関係者たちの熱意で実現したこの航海で新たな歴史が刻まれた。
朝鮮通信使は、徳川家康が江戸に徳川幕府を開いて間もない1607年から1811年までの間に12回来日。このうち1764年までの11回は総勢で最大500人が、当時の「大坂」を経由して江戸へ向かった。通信使は楽隊を中心に文化人や武芸に優れた人たちで構成。これに通訳も同行、”文化交流”の役割も担い、両国の平和構築に大きく貢献した。

京都 お盆伝統行事「五山送り火」古都の夜空照らす

京都のお盆に迎えた先祖の霊を送る伝統行事「五山送り火」が8月16日行われ、京都市内各所で送り火を見る多くの人でにぎわい、写真に収めたり、幻想的な情景に見入っていた。
午後8時に点火が始まると、山の斜面に「大」の文字が浮かび上がる。そして「妙法」、「船形」、「左大文字」「鳥居形」の順に火が灯される。燃え上がる炎が古都の夜空を照らした。
五山送り火は,京都盆地を囲む5つの山々に文字や形が炎で描かれ、古都の夜空を照らす恒例の伝統行事。

縄文期の食習慣 稲作伝来の弥生期も継続していた

奈良文化財研究所の庄田慎矢・国際遺跡研究室長はこのほど、米国の科学誌に、縄文時代の食習慣は稲作伝来後のコメ、アワ・キビなどの穀物栽培が朝鮮半島から日本列島にもたらされた弥生時代も維持・継続していたとする研究結果を発表した。
考古生化学が専門の庄田さんが、土器に染み込んだ脂質を分析し、その土器で調理された動・植物を判別する研究に取り組んでいる。
論文は、英国のケンブリッジ大やヨーク大との経堂研究成果として7月21日(現地時間)に米国科学アカデミー紀要電子版に掲載された。

長崎被爆から80年「被爆の記憶を伝え続ける」

1945年8月9日、長崎に原爆が投下されてから8月9日、80年の節目を迎えた。長崎市内の平和公園で行われた平和祈念式典の平和宣言で、鈴木史朗市長は「長崎の使命として、世界中で受け継ぐべき人類共通の遺産である被爆の記憶を国内外に伝え続ける」と決意表明した。
式典には被爆者や遺族の代表、石破首相ほか、米国、英国など核保有国を含む94の国と地域の代表など約2,650人が参列。原爆が炸裂した午前11時2分に黙祷を捧げ、犠牲者を追悼した。

新鉱物を発見「アマテラス石」と命名, 国際承認

東京大学や山口大学などの研究グループは8月7日、岡山県で採取された翡翠(ひすい)の中から黒緑色の新鉱物を発見し、日本神話の天照大神にちなんだ「アマテラス石」と命名したと発表した。既存の鉱物とは化学組成や結晶構造が異なっており、国際鉱物学連合に新鉱物として正式に承認された。
新鉱物はストロンチウム、チタン、ケイ素、酸素、水素、塩素が主成分。一方が現れる時は他方が隠れる、特異な”二面性”の結晶構造を持つという。

広島80回目原爆の日「核廃絶を市民社会の総意に」

被爆から80回目の「原爆の日」を迎えた広島市・平和記念公園で8月6日、「原爆死没者慰霊式・平和祈念式」(平和記念式典)が開かれ、数多くの被爆者や遺族らが参列した。
広島市の松井一実市長は平和宣言で「核兵器廃絶への思いを市民社会の総意にしていかなければならない」と訴えた。また、「被爆者の体験に基づく貴重な平和への思いを伝えていくことがますます重要になっている」と強調した。

青森ねぶた祭開幕8/2 大型ねぶた16台が練り歩く

青森市で8月2日、青森ねぶた祭が開幕した。7日までの期間中、最も多い日で23台の大型ねぶたが出陣。市中心部の約3kmのコースをおよそ2時間かけて練り歩く。
初日の2日は午後7時、ねぶたの運行開始を伝える花火が打ち上げられた。これを機に、子どもねぶたや担ぎねぶたに続いて、大型ねぶたが登場。すると祭りは最高潮に達し、見物客から歓声が湧き上がった。
笛や太鼓、手振りの鉦(かね)による囃子(はやし)とともに、一般も参加する跳人(はねと)らによる”ラッセラー”、”ラッセラー”の掛け声が響き渡り、同日は大型ねぶた16台が市中心部を練り歩いた。

奈良・富雄丸山古墳の製作年代異なる鏡3枚を公開

4世紀後半に築造されたとされる奈良市の富雄丸山古墳の棺の中から昨年見つかった、異なる時代に製作されたとみられる3枚の鏡の一般公開が、8月1日から奈良県立橿原考古学研究所の付属博物館で始まった。一般公開は17日まで。
これらの鏡はいずれも直径20cmほどの青銅製の大型の鏡。このうち最も古いものは、紀元前後に中国でつくられたと推定される「き龍文鏡」で、龍や虎を表す文様が施されている。最も新しいものは3世紀中頃につくられたと推定される「三角縁神獣鏡」と呼ばれる鏡で、縁の部分が三角形で神や想像上の獣の文様が施されている。
これらは、古代の日本と中国の交流や関係を解き明かす重要な資料になると期待されており、初日の会場は多くの人でにぎわっていた。

「ナスカの地上絵」山形大 新たに248点発見 テーマ別に配置

南米ペルーの世界遺産「ナスカの地上絵」を研究する山形大学は7月28日、米IBM研究所とのAI(人工知能)を活用した共同研究で、人物や動物をかたどった地上絵248点を新たに発見したと発表した。地上絵の配置にはそれぞれテーマがあったとみられ、物語やメッセージを伝える目的で描かれた可能性があるという。
今回の発見で、見つかった地上絵は計893店となった。そのうち781点は山形大がIBM研究所との共同研究によって発見したもの。