絶滅危惧種マルミミゾウが国内初の妊娠 25年夏に出産 広島

広島市安佐動物公園は8月21日、絶滅の恐れがあるゾウ「マルミミゾウ」について、国内初の妊娠を確認したと発表した。妊娠したのはマルミミゾウの「メイ」。推定25歳で、西アフリカのブルキナファソから2001年に来園した。14日のエコー検査で妊娠を確認した。出産は2025年8〜10月のみ込み。
同園によると、マルミミゾウの野生個体は極めて少なく、飼育も世界で3頭のみという。国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストでリスクの高い「深刻な危機」に分類されている。同園ではメイと、秋吉台自然動物公園サファリランド(所在地:山口美祢市)から受け入れた雄の「ダイ」の計2頭を飼育している。

信長が敵将, 細川昭元に宛てた降伏促す文書見つかる

東京大学史料編纂所の調査によると、織田信長が敵対する武将に降伏を促す文書が見つかった。これは泰巖歴史美術館(所在地:東京都町田市)所蔵の史料で、信長が天下統一を目指し、将軍・足利義昭とともに上洛して間もない時期のもの。
「天下布武」の朱印などから1570年、現在の大阪・摂津で城に立てこもった敵将の名門・細川家の細川昭元に宛てた、降伏を促す文面が綴られている。播磨などの領地を与えることや、四国については、影響力を持っていた昭元を特別に扱うとしている。昭元がこの条件を受け入れたかどうかはわかっていないが、文書の翌年には信長に降伏した記録が残っている。

古都の夜空照らす「京都 五山送り火」4.7万人が見守る

お盆に迎えた先祖の霊を送り出す「京都 五山送り火」が8月16日夜、京都市街を囲む、東山区、左京区、北区、右京区の山々で、地元住民らでつくる各地区の保存会の手で行われた。
東山の如意ヶ嶽で午後8時に大文字の「大」の字に火が灯り、以下、5分間隔で「妙法」「船形」「左大文字」「鳥居形」の順で文字や形に点火され、盆の京都の夜空を赤々と照らした。市街地の中層ビルの屋上や鴨川沿いはじめ眺望の利く場所で市民や観光客らは年に1度の宗教的な伝統行事、”火のショー”を見守った。警察によると、今年は昨年より2万人以上多い、およそ4万7,000人が訪れた。

インドネシアで世界最小の人類化石発見 推定100cm

日本、インドネシア、オーストラリア、米国の国際研究チームは、インドネシアのジャワ島の東にあるフローレス島で世界最小サイズの人類の化石を発見した。見つかったのは70万年前の地層から出土した原人の大人の上腕骨で、推定身長は約100cmと分析した。同島で暮らしていた原人は、70万年前にはすでに小柄な体格だった事が判明した。
フローレス島の約6万年の地層から非常に小柄な”フローレス原人”の化石が見つかったことが、2004年に報告されていた。海に隔てられた孤島で太古に人類が暮らし、小さく進化したことは大きな発見だったが、謎に包まれていた進化の過程が今回、デジタル機器などにより明らかになった。現代人並みに大柄だったジャワ原人が約100万年前にフローレス島に渡り、劇的に小さく進化したとみられる。
これらの成果は、英科学誌ネイチャーズ・コミュニケーションズに掲載された。

様々なスポーツの歴史刻む 甲子園球場100周年で記念式典

春夏の高校野球やプロ野球・阪神の本拠地として、様々なアスリートの感動的なスポーツシーンの舞台として歴史を刻んできた甲子園球場が8月1日、開場から100周年を迎え、記念式典が開かれた。兵庫県西宮市の甲子園球場は、大正時代「の1924年8月1日に「甲子園大運動場」として誕生。
式典は、伝統の阪神ー巨人戦に先立ち、試合開始前の午後5時半ごろから開始。阪神史上最高の助っ人といわれ、2年連続の三冠王に輝いたランディ・バースさんや、早稲田実業で春夏合わせ5季連続で甲子園出場した荒木大輔さんなどが出席。大の阪神ファン、俳優の渡辺謙さんの掛け声が会場の雰囲気を盛り上げた。
試合開始に先立ち、阪神を球団史上初の日本一に導いた吉田義男さんと、巨人V9時代のエースとして活躍した堀内恒夫さんが始球式を務めた。こうして甲子園球場は新たな100年に向けスタートを切った。