京都・八坂神社で1月3日、平安装束を身に着けて「百人一首」のかるたを取り合う伝統的な年初めの「かるた始め」が行われた。平安時代の雅で色鮮やかな装束を身にまとった女性、子どもら12人が境内の能舞台に上がり、百人一首のかるたをはさんで向き合う。読み手が和歌の上の句を抑揚のある独特の節回しで読み上げると、優雅でかつ素早い手さばきで下の句が書かれた札を取り合う。詰め掛けた観客らは、古式ゆかしい新春の行事を静かに見守っていた。かるた始めあ、八坂神社に祀られている「素戔嗚尊(すさのおのみこと)」が日本で最初に和歌を詠んだという言い伝えにちなみ、かるた愛好家の団体が毎年1月3日に行っているもの。
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信長の新たな書状見つかる 一向一揆対処で越前で政治的工作
織田信長が武田勝頼との「長篠の戦い」の直前に、一向一揆に対処するため天正3(1575)年3月16日、越前(現在の福井県)の地侍、神波氏に宛てた、政治的な工作を進めていたことを示す新たな書状が見つかった。この中で信長は、領地を与える約束をしたうえで、ますます忠節を尽くすことを求めている。 この書状は東京都内の男性が古美術商から購入したもので、東京大学史料編纂所の調査で信長の朱印状と判断された。信長はこの年の5月に現在の愛知県で長篠の戦いに臨み、武田勝頼の武勇を誇った軍勢と激突。当時としては銃撃に軸足を置いた戦術でこの戦いを制し、武田氏を事実上滅ぼしたとされる。そして8月に越前の一向一揆に対して攻撃を開始している。これらのことから、信長は天下布武を掲げ、多方面に並行して指示を出していたことが分かる。
宇宙初期の銀河の周囲に巨大な炭素ガスがあることを初めて発見
デンマーク・コペンハーデン大学の藤本征史ドーン・フェロー(2019年3月まで東京大学宇宙線研究所の博士課程に在学)を中心とする国際研究チームは12月16日、アルマ望遠鏡を使った観測によって、宇宙初期にある銀河の周囲に半径約3万光年におよぶ巨大な炭素ガス雲があることを世界で初めて発見したと発表した。炭素ガスは宇宙が誕生した時には存在していなかったと考えられている。この発見から、宇宙初期に生まれた雲が核融合反応で炭素を作り、これが銀河周辺にばらまかれて巨大な炭素ガス雲を形成していたことが分かった。これまで国内外の研究グループによってつくられた理論モデルでは、このように巨大な炭素ガス雲の存在は予言されていなかったことから、従来の宇宙進化の考え方にも一石を投じる発見になった。