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奈良・橿原市の弥生時代後期の遺跡から全国初の川の治水跡発見

奈良県立橿原考古学研究所によると、橿原市の弥生時代の遺跡から川と川を繋ぐ形で人工的に掘った溝の跡が見つかった。弥生時代の川の治水の跡が見つかるのは全国で初めて。
同研究所の発掘調査により、およそ1900年前の弥生時代後期の川の跡が新たに見つかった。蛇行した川に接続する形で幅およそ1.5m、深さ40cmほどの水路のような人工の溝が、およそ50mにわたって掘られていたことが分かった。一定の水深を超えた川の水を迂回させたり、あふれた水が近くの集落に流れ込むのを防いだりするために使われたとみられるという。

法隆寺で新年を前に恒例の仏像の“お身拭い” 迎春準備

奈良県斑鳩町の世界遺産、法隆寺で12月8日、仏像に清らかな姿で新年を迎えてもらおうと、毎年この時期の恒例、”お身拭い”が行われた。
10人の僧侶が国宝の金堂に入り、安置されている仏像を前にお経を唱え、その後、はけ・はたきとマスク姿に変えた僧侶たちが仏像の掃除にかかる。本尊で国宝の「釈迦三尊像」や「薬師如来坐像」など数多の仏像に積もったほこりを、はけやはたきを使って丁寧に払い落としていた。

信長の安土城 6年後の築城450年目標にデジタル再現へ 滋賀県

滋賀県は、織田信長が築いた安土城の復元に向け、6年後の築城450年を目標に最新のデジタル技術を用いて再現することを決めた。専門家の意見や、9月に行った復元方法についてのアンケート調査の結果を踏まえて、残された城の遺構に影響を与えず、今後の調査や研究で新たな資料が発見されても対応が可能なことから、最終的にデジタル技術を活用した再現を目指すことになった。
具体的には城跡の保全を図ったうえで、資料がほとんど残されていない城の全容を解明する大掛かりな調査を行うとしている。築城450年を目標に、タブレットやスマートフォンで当時の安土町の姿や調査の様子などを見ることができるようにする。

清水寺 本堂と舞台の大規模改修工事完了 本堂は再建当初の姿に

京都の世界遺産、清水寺(所在地:京都市東山区)で、3年前から進められていた本堂の屋根と舞台の大規模な改修工事がほぼ終わり12月3日、本堂で工事の完了を祝う法要が営まれた。寺や工事関係者らが参列、僧侶たちがお経を唱えた後、舞台で「散華」と呼ばれる蓮の花びらをかたどった紙を撒いて工事の完成を祝った。
本堂の屋根のひわだの葺き替え工事はおよそ50年ぶりで、ひわだの大きさを本堂が再建された江戸時代初期のものに戻したという。また、舞台の床板の張り替えは16年ぶりで、面積およそ200㎡にあたる166枚のひのきの板が交換された。

3万年前の人類 沖縄への移住めざし台湾から舟で航海した

国立科学博物館などの研究チームは、3万年前の人類が台湾から沖縄の島々に移住するつもりで舟で航海したと考えられるとの研究結果を発表した。論文は12月3日付の英科学誌サイエンティフィック・リポーツに掲載された。
研究チームは台湾大海洋研究所とともに、台湾やフィリピン北部から過去約30年間に流された138個の海洋観測ブイの漂流ルートを解析。また、同チームが2016年から2019年まで行った航海実験の結果を踏まえ、旧石器時代の人類が台湾から沖縄へ渡ったのは偶然漂着した可能性は低く、移住目的だったと結論付けた。

BIE総会で「大阪・関西万博」開催計画承認 活動本格化へ

フランス・パリで12月1日、BIE(博覧会国際事務局)の総会が開かれ、2025年の「大阪・関西万博」の開催計画が承認された。同総会にオンラインで参加した井上万博担当大臣は、テーマである「いのち輝く未来社会のデザイン」に沿って「ポストコロナを見据え、万博を将来の社会をデザインする、素晴らしい機会にしたい」と述べた。
計画の承認を受けて、日本政府は年内に万博の基本方針を策定するほか、各国にパビリオンの出展を呼び掛けるなどの活動を本格化させる予定。BIEの総会は今年6月に開かれる予定だったが、新型コロナ禍で延期されていた。