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文化審議会 佐渡金山を23年審査の世界遺産の推薦候補に選定

文化審議会は12月28日、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産に推薦する候補に「佐渡島の金山」(所在地:新潟県)を選んだ。2023年に登録審査を受ける候補の推薦期限である2022年2月1日までに推薦書を提出するかどうかについて、文化庁は「政府内で総合的な検討を行う」としている。佐渡金山は「相川鶴子金銀山」と「西三川砂金山」の2つの鉱山遺跡で構成する。17世紀には世界最大級の金の産出量を誇り、金の採取から精錬までを手作業で行っていた時代の遺跡が残っているのは世界的に例がないとされる。

岩手・陸前高田市で啄木の歌碑の除幕式 3度目の建立

岩手県陸前高田市の高田松原津波復興祈念公園で12月27日、歌人、石川啄木の歌碑の除幕式が開かれた。歌碑は高さ約1.8m、幅約2.2mで、啄木初の歌集「一握の砂」に収められている「頬につたふ なみだのごはず 一握の砂を示しし人を忘れず」が刻まれている。ひ孫の石川真一さん(56)が揮毫(きごう)した。
啄木の歌碑は2011年の東日本大震災の津波で流失していた。1960年のチリ地震津波でも流されており、今回が3回目の建立。啄木が修学旅行で訪れた縁で1958年に高田松原に歌碑が建てられ、今回は啄木の没後100年に合わせ記念事業実行委員会が再建を企画した。

京都・東寺 今年最後の縁日「終い弘法」正月用品求め賑わう

京都市南区の世界遺産、東寺で12月21日、1年を締めくくる2021年最後の縁日、「終い弘法」が開かれ、賑わった。主催者によると、新型コロナの影響で21日に出店しのは、例年の6割ほどのおよそ800店にとどまった。だが、境内には大勢の人が訪れ、正月を前に松飾りや漬物、餅などを買い求めていた。また、来年の干支(えと)、寅の置物などを扱う店もあり、縁起物の品定めをする人も含め、境内は師走の賑わいをみせていた。

ゾウの化石「アケボノゾウ化石多賀標本」国の天然記念物に指定

平成5年、滋賀県多賀町で見つかったおよそ180万年前の日本固有種のゾウの化石「アケボノゾウ化石多賀標本」が国の天然記念物に指定されることになった。文化庁によると、陸上の哺乳類の化石が国の天然記念物に指定されるのは初めてという。
この化石は頭部や体、足の部分と全身のおよそ7割がバランスよく見つかっていて、保存状態もよく、部位が特定されていない骨も含めると191点と、国内のゾウの化石の中でも群を抜いて多い。アケボノゾウは、日本の環境に合わせて独自の進化を遂げて小型化していて、「多賀標本」は行動生態や進化の過程を研究するうえで、学術価値が極めて高いと評価された。

「赤穂義士祭」2年ぶりに規模縮小し実施 高校生が赤穂城跡で

「忠臣蔵」として知られる兵庫県赤穂市の「赤穂義士祭」が12月14日、2年ぶりに規模を縮小して行われた。2年ぶりの開催となった今年は、市民が街中を練り歩くパレードを取りやめるなど規模を縮小。今回は県立赤穂高校の生徒たちが四十七士に扮して赤穂城跡を練り歩いた。
行列は、大石内蔵助役の生徒が打ち鳴らす太鼓の音に合わせておよそ200mの道のりを30分かけて一歩一歩ゆっくりと練り歩き、大石神社の鳥居の前で「えい、えい、おー」と”勝どき”をあげた。
赤穂義士祭は300年余り前の江戸時代、徳川五代将軍綱吉のころ、播州赤穂藩の四十七士が主君、浅野内匠頭の敵を討つため、吉良邸へ討ち入りしたことに因むもの。その12月14日に毎年行われているが、昨年は新型コロナウイルスの影響で中止となっていた。

奈良・法隆寺で”お身拭い”新年前に仏像のほこり落とす

奈良県斑鳩町の世界遺産、法隆寺で12月8日、新年を前に仏像に積もったこの1年のほこりを払い落す”お身拭い”が行われた。作業に先立ち、古谷正覚住職ら10人の僧侶が国宝の金堂に入り、安置されている仏像を前にお経を唱えた。この後、マスク姿の僧侶たちが、仏像に傷がつかないよう、竹の先に和紙の束をつけた特別なはたきや刷毛をを使って作業を開始。本尊で国宝の釈迦三尊像などの仏像には、頭や肩にうっすらとほこりが積もっていて、僧侶たちは丁寧にほこりを払い落していた。